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ep.39

お久しぶりです。

最近構想がうまくいかず滞っておりました。お待たせして申し訳ありません。

少しずつではありますが、どんどん面白くして行こうと思います!


今回は、秋と翼の模擬戦です。

新しい魔法もたくさんでますので!


では、どーぞ。


Side : 秋


さて、なんだかんだで目の前の女の子と戦うことになったわけだが。



対峙してみてあらためてわかる。


この人は強い。


多分、ちょっと前の俺だったら一撃も当てれず、しかも一発で終わっていたであろう



そんなツワモノ。



・・・いや、女の子にツワモノとか言っていいのかは置いといて。




こっちとしては、力の封印が緩んでからの初戦闘。


おそらく魔力を暴発させてケガさせた!ってことにはならないと思うが。



仕方ない、多少セーブしてから臨むしかないな。




Side : 翼


??


あれ?若干魔力が小さくなった・・・?



むむむ、こんな小娘相手じゃ本気も出せないって!?



まったく失礼しちゃうよ!



・・・でも、その余裕いつまでもつかな?




んじゃ、先手はもらおうかな!






Side end



Side : 秋




雷撃ライゲキ!!」



先手は西園寺さん。


掌サイズの電撃を放ってくる。



・・・威力度外視のスピード重視。


小手調べってわけね。




・・・っと!あぶないあぶない!


さすがに速いな・・・。





最初の一撃こそかすりはしたがあとは見切っていく。




「うんうん、やっぱり流石だね!」



そういって彼女は不敵な笑みを浮かべる。


「僕の雷撃ライゲキをそんな簡単によける人なんてそうそういないよ??」


「これでも余裕はあんまりないんだけどな。」


「ははは!行動と言動が一致してないよ!


んじゃ、これは・・・どうかな!?




彼女は小さな電撃を放つ手を止め、しばしの逡巡のあと



雷槍ライソウ!!」



ひときわ大きな槍型の電撃を放つ。


・・・スピードも威力もさっきのとは比べ物にならないな。


避けるのは難しい。



・・・だったら!





「切り裂け!『空我』!!」




バチイイイイ!!





「・・・いやいや驚いた。


君の隙をついたタイミングで放った「雷槍」をはじくなんて。」





・・・そう、避けられないなら弾けばいい。


「雷撃」と違い、速度と貫通力を上げた「雷槍」を防ぐには素手じゃ怪我を負ってしまう。





「だからその右手に持ってる刀で弾いたんだね。


・・・速すぎでしょその召喚スピード。」




確かに、西園寺の言う通り今の『空我』の召喚スピードは俺の想像以上だった。



状況通り、「雷が我が身に届く間に」だ。




(こんなところにも現れてるのね、封印の影響。)






「ははははは!!」



と、急に西園寺が快活な笑い声を響かせる。



「すごいよ柊くん!ここの一般生徒なら今の一撃で終わってたよ!


それを喰らうでもなく無傷で弾くなんて!」



「おいおい、俺を一般人のくくりから外すな。


俺は極めて普通だ。」



「ダメダメ!君が普通だったら皆がゴミ屑になっちゃうよ!?」


「それは言い過ぎだ。」




そして俺はここではじめて西園寺に接近する。


刀を水平に添えて駆け出す。




「と!ここで接近戦かい!


でも、簡単に近づかれちゃ術者の立場がない!」



と、一瞬驚いた顔をするもすぐに対応する西園寺。





雷蛍ライケイ!!」


小さな電撃(さながら蛍のような電撃)を弾幕の如く張る。



それを俺は「空我」で一蹴する。



その間にまた西園寺は後方へと跳ぶ。




雷蛍ライケイ・集!!」



と、広がっていた雷の蛍を俺に向けて密集させてくる。





「っらぁ!!」


体を軸とし、回転させ刀を振るうことで回避。


そしてその回転が止まった瞬間。





雷砲ライホウ!!!」



レーザーのようなまっすぐ、かつ太い電撃が俺を射殺そうとしてくる。




「くっ!!切り裂け!!『空我』!!」



俺はとっさに右手の愛刀に魔力を込め、電撃に向かい上段から切り下す。





バチバチイイイイイイ!!!




大きな雷鳴のあと残ったのは二本足で立つ俺と、その俺の足元に残る二筋の焦げ跡だった。





「・・・ふぅ。危なかった。」


「・・・まさかと思ったけど、これも効かないのかい・・・。」





西園寺は隙を見て放ったはずの電撃が無傷で、しかも一刀のもとに切り下され苦笑を隠せないようだ。




「いや、実際はギリギリだったぞ?


見てみろ、制服のすそが少し焦げちまった。」


「だからそれだけで済んだのが驚きだって言ってるんだよ・・・。」




と、なぜか西園寺はすこし落胆したように顔を伏せていたが。




「うんうん!!いいね!ものすごく楽しい!」


次の瞬間には満面の笑みを張り付けて顔を上げる。




「試合中に満面の笑みとは余裕だな。」


「だって仕方がないじゃないか!ここまで手を焼いた試合なんていつ振りかな??」


「・・・それもう自慢にしか聞こえないぞ。」


「いいじゃないか!事実なんだし!!」




にひひと笑いながらこちらをうかがう彼女。


・・・やはり見立て通り相当の強者だな。


あんな余裕そうな感じなのに全然隙が見えない。



多分この学校では、マイやレイと同じ1シングルだろうな。


それもその中でも高位のはずだ。





「さてさて!じゃ、お互いジャブは終わったので!」




ス、と彼女は目を細め右手を前に突き出す。



「ここからはすこーし本気だよ?」





バリバリバリバリッッッ!!!




彼女の周囲に放電がおこる。


おそらくあれは魔力。



先日のマイと同じように高い質をもつ魔力はその分だけ視認が容易になる。



ここまで派手な雷がみえるということはよっぽどの魔力質なんだろう。





「ねえ?知ってる?」


「?何をだ?」




ふと彼女は俺にそう問いかける。



「雷ってさ、仲睦まじいカップルみたいなもんなんだよ?」


「??」



「離れていてもすぐにくっつきたがる。


どんなに相手が小さく弱っていてもそれを見つけてそばに来てくれるんだ。」


「いつもの男っぽい言動とは裏腹に随分乙女チックだな。」


「ぶー、僕も一応女の子なんだよ?」



ふてくされたような顔をした彼女はこう続けた。




「まぁ、なにが言いたいかっていうと。」




もう布石は張り終えたのさ。






そういうと彼女の周囲の放電が強まりそれに呼応するように



俺の周囲にも放電が伝わる。



そして俺の腕にも放電が始まる。




「これは・・!??」


「だから言ったでしょ?どんなに小さく弱くなってもそれを見つけて来てくれるって。」





!!



くそ!そういうことか!


この腕は確かに彼女の電撃をモロに受けている!


初撃の「雷撃」と俺が切り伏せた「雷砲」!



威力はなくても、「印」の電撃としては十分役に立つ!





「やばいっ!!」


「いまさらもがいても遅いよ。



さぁ。


電撃よ。


彼を焼き、焦がし、身の内の内側まで痺れさせよう。」






「集え。『雷導ライドウ』」




そして俺は



すさまじい電撃に包まれた。







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