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ep.33

「明日からGWだなぁー。」


と、放課後の教室でユーマがポツっとつぶやく。



今、2-1の教室にいるのは、

俺、ユーマ、レイの3人だ。


他のチームメンバーの女子勢はそれぞれ予定があるってことで

先に下校した。


何もすることがない俺たち男3人は仲良く?おしゃべりに

興じているってわけだ。




「そうですね。ユーマは何か予定があるのですか?」


「んにゃ、俺は特に。


まぁ、宿題を早めに終わらせて魔法の特訓でもするかな。」


「そうだな、GW明けの5月の中旬には予選もあるし。」



今年のGWは、祝日と土日が重ならなかったため、

全部で5日間の休業となる。


魔力量や質は大きくは変わらないが、

技術面では、なにか得られるかもしれないな。




「だったらさ、GWの初日にみんなで宿題終わらせねえか?」


「宿題って、一般科目か?」



一般科目とは、普通学校で実施されている

国語、数学、社会、理科の4教科である。




「そうそう!俺って結構めんどくさいからな・・・。」


「それは私も同意ですね。あれは毎年骨が折れます・・・。」


「だろ??だから、みんなでちゃちゃっとおわらせようぜ?」


「いい考えですね。私は賛成です。」


「シュウはどうだ?」



と、ユーマは俺に話を向ける。



「別に構わんが・・・あんなのすぐ終わるぞ?


言ったらもらったその日の夜に終わる量じゃないか?」


「お前それはありえ・・・るか。


シュウは一般は満点だもんな・・・」


「そうなんですか!?」



と、レイがかなり驚いている。


そんなに珍しいか?一般ができるって・・・。



「まぁ、魔法学校だったら珍しいだろ!


出来る奴はそこそこいるけど」


「満点のレベルとなるとそうはいないかと。」


「そんなもんなのか。」




俺の場合は前々から習ってたしな。


こいつらみたいに小さいころから魔法に触れてきたわけじゃないし。



・・・まぁ、ここらへんの事情は追々話すことがあるだろう。




「てことで!俺としてはシュウの家を希望したいんだが!」


「やるとしたらGW初日だろ?」


「そうなりますね。」


「悪い。その日は俺の家は使えないわ。」


「そうなのか?」


「すまんな、ちょっと野暮用がある。


あ、でも俺は参加するつもりだからな。」


「それを聞いて安心したぜ。教えてくれるやつがいないと

はかどらないからな。」


「だったらどうしましょう?


私やナギサさんの部屋では狭いですし・・・。」


「俺んちも無理だな。そんなに広い部屋はない。」


「てことは、あとはマイとムイの家か。」


「そうなるな!だったら俺ちょっと聞いてみるわ!」



と、ユーマがポケットから携帯を取り出して電話し始めた。






「よし!マイの家OKだってさ!」


「よかったな。それで?集合場所と時間は?」


「午前中はだめらしいから、午後からだな!


集合は、この前と一緒で13時に校門でいいか?」



というユーマの確認に、俺とレイは首肯する。



「よし!明日は頑張るか!!


目指せ!宿題全制覇っ!!」


「今からテンションあげてどうすんだよ。」


「色々決まったことですし、今日は帰りますか?」


「そうだな、ユーマ帰るぞ。」


「ういうい!リョーカイ!」











次の日の13時。


校門前にいつものチームメンバーが集まっていた。


・・・ユーマをのぞいて。




「あれ?ユーマは??」


「あ、あいつはちょっと遅れるって連絡があったわよ?」


「そ、そうそう!!だから先にいってましょ?」



と、マイとムイが答える。


二人のおかしな様子に俺たち3人は首をかしげる。



しかし、ここで色々突っ込んでも面倒なので、

俺たちは妃邸に向かうことにした。




「シュウ。」


道すがら、となりを歩いていたナギサに声をかけられる。


「二人のことか?」



と、俺は思いついた疑問を口に出す。


「・・・そう。


あの二人ちょっとおかしかった。」


「それは私も感じました。何かあるのでしょうか?」


と、レイも会話に参加する。


「さぁな。ま、なにかあればあっちから話してくれるだろう。


こっちから色々詮索するのはやめとくか。」


「・・・わかった。」


「わかりました。」



と、二人はいまだ気になっているようだが、俺の意見に賛成してくれた

みたいだった。




「ついたわよ、これがウチらの家!」



と、ムイが教えてくれる。




・・・圧巻だった。


見た感じは、俺の家とは反対の西洋風の煉瓦造り。


広さなんかは、どのくらいだ?


詳しくはわからないがとにかく広い。


しかも3階建てだ。


おそらく「お嬢様の館」って想像して最初に思い浮かぶ家だ。




それにしても、すげぇ。


部屋数いくつあるんだよ・・・。


となりのレイとサギサも驚いたような顔をしている。



「まぁ、早速だけど上がってよ。


部屋も用意してるし。」


「そうだね!んじゃ、お姉ちゃん!」


「うん!」




「「ようこそ、妃姉妹の家へ!」」




やっぱりこの二人はお嬢様です。

『八名家』とういうのは、魔法界だけでなく、様々な事業でも成功しています。

ちなみに、妃家は貿易業。魅緑家は航空業に多大な権力を持っています。

その他の名家も、色んな方面で力を持っています。

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