9/12
それでも、私は
次の日、私はすでに開き直っていた。
《神山が愛香が好きなら、愛香の良いところもらえばいい!》
その日から、愛香をよく観察するようになった。
愛香は、明るい。
そんなところとか、ちょっともらってくね。
私は、そんな事じゃ、諦めないよ。
神山の事は、本当に好きなんだもん。
ここまで好きになったのは、初めてか、久しぶりだ‥
だから、覚悟してよ、神山!
私の気持ちは、ヒートアップだ!
―とか言っても‥
神山と愛香って、仲いいんだよね‥
愛香は、男子ともよく仲良くしてるし、
意外と手ごわい子だよ‥
真似とかったって、ちょっと無理あるわ‥
でも、さ、
恋って、そんな簡単に叶ったら、
幸せって感じないし、
何よりも、現実感がないよね‥
―また、おまじない、再開しようかな。
今度は、おまじないだけじゃない。
私は私の良さを、知ってもらわないと!
恋は、
どれだけ自分の事を知ってもらって、
本当の自分をどれだけ好きになってもらえるか
だと、私は思う。
神山に、知ってもらって、
好きになってもらえますように!