一日目(2)
「お待たせー!ご飯できたよ!」
テーブルの上にはバランスよくたくさんの種類のオカズが置かれた。
「こんなに豊富な食材俺の家にあったっけ?」
「もちろん寝てる間に買ってきたよー」
「死神はお金持ってるの?」
「まあ細かいことはあまり気にしないで!」
色々ととても怖い。
とりあえず一口食べてみる。
びっくりするほど美味しい。
「どう?美味しい?」
「うん、すごい美味しい。死神は料理もできるのか…」
「まあね!ちなみにデザートがないのはわざとです。デザートはあ・た・し」
「う、うん…」
「なんでそんな反応しかできないの!もっと肉食系になれ!」
昨日まで女の子とまったく接点なかっただけにどうすればいいのか正直よくわからない。
「食べたらどっか行く?なんかしたいことあるなら遠慮なく言わないと。あと一週間の命なんだよ?」
いまいち実感はわかないが言われるたびにあと一週間しか生きられないんだと微妙に悲しくなってくる。
「うーん…いろいろなところ行って…買い物したり…デートしてみたいな」
「おお!初めて自己主張した!わかったよ!ちょっとこの黒い死神装束だと怪しい人だから着替えてくる!」
そう言うとマナはどこか外へと向かった。
と、またすぐに戻ってきた。
「じゃじゃーん!見て見て!可愛いでしょ!?」
見ると先ほどとはうってかわってファッション雑誌で見るようなオシャレっぽい今風の服装に変わっている。
「ちなみにスカートとニーソは私のこだわりです」
間近で見るニーソはとても良いなと思った。