第三話
「」が連続で続くところはコメント欄だと思ってもらえれば助かります
開始数秒で炎上したコメント欄を見て大混乱の苺
「えっとちょっと待ってね電話が鳴り止まないから
一旦出るね」
「いや通知切ったけよ」
「お叱りやろうなぁ」
「彼氏から?」
「放送中に電話出るのやば過ぎて草」
「新人だから仕方ないだろ」
「ミュートはしてもろて」
自己紹介の途中で鳴り始めた電話の相手は唯一の同期
である「朱華 李」だった
「もしもし李ちゃん…?どうしたの?」
「いやどうしたのじゃないよ?なんであんなこと言っちゃ
ったのさ?」
「え、だってVtuberさんは彼氏バレしたら炎上しちゃう
って聞いたから先に宣言しておこうと思って…」
「いや現にしてるじゃん」
「言われてみれば確かに…」
想像以上のポンコツっぷりを見せる苺に呆れる様子
の李
「いや草」
「ポンコツで草」
「ド正論で草」
「なんか可愛く見えて来た」
「可愛い」
「頭よわよわか?」
「李ちゃん苦笑いで草」
「まぁ言っちゃったものは仕方ないしその設定で
いこーよ」
「うん、ごめんね先に相談しておけば良かったな」
「いや本当だよ、大変だろうけど頑張ってね
あと近々コラボするんだから炎上鎮めておいてよ
あとお説教待ってるだろうけど頑張ってねじゃーね」
一方的に言いたい事を言って通話を終了した李
しかし自由奔放な彼女のおかげで多少は空気が落ち着いた
ものとなった
「ありが…ってもう切れてる…というかお説教って
なんだろう…あっマネージャーさんから凄い通知が…」
配信中は通知を切るように言われた苺だったので全て
切ったつもりだったがプライベート用の連絡アプリ
だけ通知を切り忘れていたようだ
「えっといきなりやらかしてしまってすみません
でもこれから李ちゃんや視聴者さんと頑張って楽しい
配信を作っていくのでよろしくお願いします
あとマネージャーさんとお話ししなきゃいけない
みたいなので早いですが終了しますお疲れ様でした
みんなまた明日ね」
「早いな」
「お疲れ様」
「李ちゃんナイス」
「李ちゃん優秀過ぎん?」
「なんか荒れてたのが嘘みたい」
「ちょっとこの2人のコンビがどうなるか気になる」
「ポンコツとしっかりしたムードメーカー…」
「もしかして:相性バッチリ」
「てぇてぇ」
「でも彼氏いるんだぞ」
「結局なんだったんだ」
「赤埴苺の初配信!!」
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