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俺女子高生に興味ないから、君達とは結婚できません!!  作者: 心乃助(Initium・Godpiece)
第二部『愛』
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第74話『将来への抱負』

 新年初めの朝。


 昨日は夜中の3時に意思男に呼び出された健也は一人ぐっすりと眠り、真奈は朝早くから起きて朝食の準備をしていた。


「おはようですわ~」


 まだ眠たそうな美娃がリビングへとやって来た。


「おはようございます。随分早く目が覚めたのですね」


「それ、貴方に言われたくないですわ、昨日は深夜一時まで起きてたのに、よくこんな朝早く起きれますわねぇ」


「ふふん、なんせ料亭の娘ですから私」


 自慢気に胸を張る真奈。


「そうでしたわね。あ、コーヒーを一杯頂けるかしら?」


「そう思って準備してました」


〇 〇 〇 〇 〇


 新年の朝7時。


「「「いただきます」」」


 真奈、美娃、秋歌の三人が食卓を囲んで朝食を食べていた。


 健也はまだ寝ている。


「ん~、相変わらず真奈の手料理は美味しいですわね、是非とも将来うちで働いてほしいくらいですわ」


 とても美味しそうに食べる美娃からの発言を聞いて、真奈は否定した。


「すみません、私将来は料理人には、なりません」


「「え?」」


 意外だった。真奈の実家は料亭だから、てっきり将来は実家を継ぐか、もしくは別の所で料理人になると思い込んでいた。


「なん、だ? 他に、やりたい、こと、あるのか?」


「えーと、料理の腕を磨いてたのは、あくまで健也さんを喜ばせる為でしたので、私は将来は別の事をしたいなーと思ってます」


「……その様子ですと、料理以外に挑戦したいけど、まだ決まってない感じですわね」


 美娃に指摘されて(うなず)く真奈。


「二人はすごいですよね。美娃の将来は小院瀬見財団の会長になって、秋歌はこのままアーティストとして活動するのでしょう?」


「あら? なんか勘違いしてますわね。ワタクシも財団を継ぐ気はないですわよ」


「同じ、く」


 二人の意外すぎる返答に戸惑う真奈。


「え、えぇ? じゃあ二人は何をしたいのですか?」


「そうですわねぇ、今まで健也のことばかり考えてましたが、冷静に考えたら、ワタクシが財団を作ったのは偶然ですので、ワタクシが成人しても財団はお父様に全て丸投げしようと思ってますわ」


「うーん、ワタシ、は、そもそもアーティスト、として、活動、し続ける、のは、難しい、と、思う、いつかは、引退する、日が来るだろう、から、その日に、備えて、別の人生を考えておく、べき、だと、思ってる」


 どうやら三人とも、三人が思ってたような人生を歩もうとしてたわけではないらしい。


「ま、かと言って今はやりたいことなんてないですけどねー」


「ワタシも、今は、思い付か、ない」


「……………よし!」


 と言って、真奈が立ち上がった。


「では将来への抱負を三人で決めましょう!」


〇 〇 〇 〇 〇


 朝8時。まだ健也は寝ている。


「この紙に将来なにをしたいのか3つ書いてみましょう!」


 そういうと、真奈は美娃と秋歌に紙とペンを用意した。


「はぁ、まるで学校の進路希望みたいですわね」


 そう言いながらも、美娃はペンを握って書き始めた。


 それに合わせて、真奈と秋歌も書き始めた。


 10分後。


「じゃーん! これがワタクシが将来やりたいことですわ!」


 と言って、美娃は二人に用紙を見せた。


 1.健也のお嫁さん。


 2.健也の奥さん。


 3.健也の愛人。


「……オール却下でーす」


「なぜに!?」


「将来やりたいことって言ったじゃないですか、仮に美娃が嫁いだとして、その後とかにでもやりたいことは、ないのですか?」


「そう言われてましても、本当に思い付かないですわ」


 美娃がしょんぼりしていると、秋歌も書き終えたようであった。


「でき、た」


 1.健也と世界一周旅行。


 2.健也と宇宙旅行。


 3.健也と子作りをする。


「スケールがでかい……て、最後はなんですか!?」


「いやぁ、いつか、この、三人の、誰か、が、健也の、子供を、作る、だろ?」


「その前の過程すっ飛ばしてません!?」


「むぅ、そういう、真奈は、どうなんだ?」


「わ、私ですか? 私はこんな感じです……」


 1.小説家。


 2.保育士。


 3.学校の先生。


「真面目かぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」


 美娃が絶叫した。


「もっと己の欲望に忠実になりなさいよ! 何優等生ぶってますの!?」


「と言うか二人の方が、どうかしてますよ!」


 ギャーギャー(わめ)く美娃の声に起きたのか、健也がやって来た。


「おはよう、朝から元気だね」


〇 〇 〇 〇 〇


「ふーん、将来やりたいことかぁ」


「健也は何かしたいことありませんの?」


 と、美娃に聞かれたが、健也は何も思い付かなかった。


「いや、俺はもう27歳だよ? もう歳だしなぁ」


「年寄りみたいな事を言いますね。知ってます? 今は人生100年時代とも言われてます。そう考えたら健也さんは若すぎると思いますよ」


 100年時代かぁ。確かに健也だけでなく、目の前の三人も、もしかしたら100歳まで生きるかもしれない。


 健也は酒もタバコも病気も何もない健康体だから本当に100歳まで生きるかもしれない。


 それに、もう枯葉坂に狙われないなら……でも、今健也がやろうとしてることは、果たして安全でいられる、なんて保証があるのか?


『共犯者がいるかもしれへん』


 意思男の言葉が脳裏をよぎる。


「……………そうだねぇ、俺がやりたいことは『みんなと平穏無事な人生を送る』かな」


「え? そんなことで良いのですか?」


「うん、今はこれが俺の一番の願いだな」


 だが健也は、そんな願いが叶う確率は低いと思っているが、それでも願わざるおえなかった。


 一種の自己暗示だ。これから先に待ち受けてる『真実』と対峙する為の心構えを今のうちに作っておこうと思う健也であった。 

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