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俺女子高生に興味ないから、君達とは結婚できません!!  作者: 心乃助(Initium・Godpiece)
第二部『愛』
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第70話『手に入れた平穏』

 第二部スタートでーす。

 ――動かない。


 体が動かない。まるで重たい何かがのし掛かっているような気がするくらい重たく、身動きが取れない。


 ――まさか、組織の者に何かされたのか!?


 健也は慌てて目を開けると、そこには……。


「すやすや……健也さーん」


「……真奈ちゃん?」


 健也は病院のベッドの上で寝ており、その健也の上から真奈が覆い被さるように眠っていた。


「ちょ、真奈ちゃ……!?」


 真奈を退かそうと腕を動かそうとしたが、腕も動かない。


「むにゃむにゃ……健也~」


「すーすー」


 よく見ると、両腕に美娃と秋歌が健也の腕にしがみついて眠っていた。


 まさか、健也はこの三人と一緒に夜を明かしてしまったのだろうか?


 ここ病院だよね? なんで彼女達が病室に……きっと美娃がマネーパワーで何かしたのかもしれない。


 しかし、この状況は非常にまずい。


 彼女達の色んな部分が腕と体に当たって非常に危ない状況だ。


「ちょ、みんな起きて…………柔らかい……て、いかんいかん!」


 ここは神聖な病院なのに、こんな状況を誰か見られたらアウトだ。


「よー兄ちゃん、朝一で見舞いに来たぜぇ……なんじゃこりゃぁー!?」


「ああああ!? 月名子ちゃん!?」


 荒蒔 健也、アウト。


〇 〇 〇 〇 〇


「く、アタシもみんなと一緒に兄ちゃんと寝れば良かったか!」


「いやいや、病院のベッドで流石に五人は狭すぎるし、後当たっちゃいけない所が当たっちゃうから……」


「あー、兄ちゃんエッチな妄想してやがるー」


「う、ううううるさいよ!」


 月名子のからかわれながらも、真奈達は目を覚まして、ベッドの横に置いてある椅子に座った。


「と言うか皆、どうして俺と一緒に寝てくれたの?」


「だって健也さん、ずっと手が震えてましたから」


 と、真奈が言う。


「そうですわよ! 昨日何が起こったのかハッキリと聞いてませんもの! それで心配になったわけですわ!」


 と、美娃が言う。


 震えていた? ……未だに実感が湧かない。昨日、真奈、美娃、秋歌、月名子、そして健也の両親の火盧理と健悟郎には伝えた。


『かつて俺を苦しめ、秋歌ちゃんの命を狙った組織のトップである枯葉坂は居なくなった。つまり俺達はもう何も恐れる必要はなくなった』


 それだけ伝え、緊張の糸が切れた健也は再び気を失ったのは覚えてる。


 そもそも枯葉坂が死亡したではなく『居なくなった』と言ったのは、健也は枯葉坂が本当に死んだのか確認できていないからだ。


 それに、彼女達に枯葉坂が死んだなんて言うと、まるで俺が殺したみたいな言い方に聞こえてしまうかもしれない。


 だから『居なくなった』にしたんだ。


 ……それに、枯葉坂が残した言葉が気になる。


『あれはお前を愛している。愛するが故に心は醜悪な怪物になっていた』


 つまり、枯葉坂が死ぬように誘導した相手は健也のことを愛している。


 そして枯葉坂が死亡した後に現れた謎の人物『邪悪』の言葉を思い出す。




 ――1K@gT0。



 あれは……『おにいちゃん』て言ってた気がする。


 考えたくないが、もしその邪悪が、今健也の目の前に居る四人の少女の内の誰かだったとしたら……。


 まだ確証はないし、本音を言えばこの四人の誰かでない方が良い。


 だって、自分を二年間も苦しめ、秋歌を狙った組織のトップをどういう方法を使った知らないが、そのトップが自らの意思で現れて自害させるように誘導したのが、まだ17歳の少女がやってのけたなんて、信じたくない。


「健也、考え、事か?」


 心配するように秋歌が健也の顔を覗き込んで来た。


「……うん、色々ありすぎて混乱したけど大丈夫、心配してくれてありがとう」


 そう言いながら、健也は秋歌の頭を撫でた。


「ずるーい! 秋歌だけずるい!」


「全くですわ! ワタクシも超超超心配してましたのよ!」


「むふ~、早い者、勝ち~」


 真奈と美娃が羨ましがっている。


 ……あぁ、なんか景色が違うな。枯葉坂が、自分達を苦しめる存在が居なくなっただけで、いつも見てるこの光景が、いとおしく感じて、ようやく平穏を手にしたんだと思うと、大分気持ちが違う。


〇 〇 〇 〇 〇


 それから一週間後。


「もう一年終わるのかぁ」


 健也は無事に退院して、仕事も通常通り働き、そして我が家に帰ると可愛い女の子が三人も待っている。


 この何気ない日常を手にするだけで遠回りしてしまったが、健也は遂に平穏を手に入れたのだ。


 『邪悪』の正体は不明なままだが、このまま何も知らない方が幸せかもしれない。


 恐らくだが『邪悪』は敵ではない。ならば変に刺激しない方が良いだろう。


「ただいまー」


 健也が玄関を開けると、三人の女の子達が出迎えてくれた。


「おかえりなさい健也さん!」


「もうすぐ今年が終わりますわね!」


「年越し、蕎麦(そば)、の準備は、整ってる、ぞ」


 彼女達と10年振りに再会して、彼女達をフッたり、でも結局仲直りしたり、そんな中で同僚が悪の宗教団体の首魁だったり、健也を苦しめていた枯葉坂は死亡したりと、色々と目まぐるしい出来事が沢山起こった半年間であったが。


 健也達はこれからもきっと、平穏な日々を送り続けるのであろう。


 嫌な事があった後には大抵良いことが起こる。


 来年は彼女達と平穏無事な日常を送れることを、健也は願うのであった。


〇 〇 〇 〇 〇


「もうすぐ年明けなのに来てくれてありがとな」


 ここは意思男の行き付けの居酒屋の個室。


「こうして三人で集まるのなんて高校生だった頃を思い出すわね~」


「いやいや本当だね、まぁあの時は荒覇芭木とか意思男君救出とかで海外を渡り歩いて、あんまし高校生活を送れなかったけどねぇ」


 意思男の目の前には双子の姉の火盧理と、高校の時からの腐れ縁である健悟郎が居た。


「それで意思男君、僕達を呼んだのはただの同窓会ってわけじゃないよね? ハッ!!? もしや遂に意思男君が女装して火盧理たんとのツーショットを僕に見せて、げはぁ!!」


「んなわけあるかボケ!」


 意思男は机の下から健悟郎の足を蹴った。


「あらあら~、二人とも本当に仲良しよね~」


「なんで姉貴にはそう見えるんや……あー本題からズレてもうた」


 意思男は気を取り直して二人に対して、何故この三人が集まったのかを真剣な表情で告げた。


「今日集まってもらったのは他でもない、健也が言ってた『邪悪』についての議論や」

 第69話で『邪悪』が発した意味不明なセリフなのですが、あれは適当にやったわけではないのです。


 ヒントは、僕は普段Androidのスマホで執筆してます。

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