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俺女子高生に興味ないから、君達とは結婚できません!!  作者: 心乃助(Initium・Godpiece)
第一部
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第61話「ソロライブ 裏舞台偏③」

 今回で裏舞台編自体は終わりです。

 名前蒐集家(ネームコレクター)と意思男はまだ戦っているが、狙撃手であるロットは霧神が倒した。


「ふざけんなし、何故殺さねぇし」


 ロットは腕から血を流しながら片膝を付いていた。


依頼主(クライアント)からの要望でな、組織に関わる奴は生け捕りにしろって言われてんだ。ほら、オレお前達と違って傭兵だから、金さえ払ってくれれば、どんな仕事も請け負うんだよ」


 利き腕を負傷したロットは悔しそうにする。


「くそ、今度こそお前を倒せると思ったのに、悔しいじゃんかよ、そもそもなんでライフル相手にハンドガンで勝てるんだよ。チート反対!」


 ロットの文句に耳を貸さずに霧神はロットに問い掛けた。


「一応聞いとくがよ。何故()()()に杠 秋歌を殺さなきゃいけなかったんだ? お前達なら不慮の事故に見せ掛けて殺せたろ?」


 先程、意思男の無線から名前蒐集家(ネームコレクター)が言っていたことが偶然聞こえたので聞いてみた。


「………………ちっ、負けたから良いか、教えてやる。人ってさ、自然災害に恨みを持てるか?」


 霧神は首を横に振って否定する。


「不慮の事故もそうさ、それが人の手によるものでも偶然人が死んだなら、そこまで深い恨みは抱けねぇ、じゃあ故意に人を殺したなら? 完全なる悪意で人を殺したならどうよ? お前の大好きな荒蒔先輩が誰かに殺されたら、お前はどう思うよ?」


「……許さねぇな」


 くくく、とロットは笑いながら立ち上がった。


「そうだよ、それが人の本質だ。人ってのはなぁ、自分の攻撃が通じる相手、自分の手で殺せる相手にしか憎悪を抱けない生物なんだよ! 災害を深く恨んで災害そのものを殺そうとする人間なんてまず有り得ねぇ! だから杠 秋歌は人為的に死んでもらうしかないんだよ! それこそが、荒蒔 健也の心に暗い影を落とす方法なのさ!」


「未だに理解できねぇんだがよ。お前達、いや正確にはお前達のボスである枯葉坂は何が目的なんだ? ここまでして先輩を闇に落とそうとする意図が分からん。先輩の中に宿る偽善悪の血? てのを目覚めさせたら何が起こるんだよ?」


「さぁな、そこまでは知らねぇ、だがあの御方は仰った。『完全なる兵士』を作るには荒蒔 健也が必要不可欠なんだとよ。完全なる兵士ってのが完成したら、この世界をひっくり返せるんだと、これ以上は知らねぇや。拷問したきゃすれば良い。お前達が望む答えは出ないからな、くく、ははははは!」


 一人で笑ってるロットを置いといて、無線で美娃に状況を確認した。


「おう、金髪女。狙撃手は倒したぜ。観測者はオッサンが交戦中だが問題ないだろうよ。そっちはどうだ?」


『えぇ、こっちはアヤナさん、時真、天ヶ屋さんがそれぞれ組織の手の者を捕縛したわ。霧神君が教えてくれた通りの特徴でしたわね』


「そうか……いや、オレもオレが予想した連中全員が出てきたことが……なんかこう、上手くいきすぎてないか?」


 これで秋歌暗殺計画は阻止できた。だが、上手くいきすぎてる。


「そうだよねぇ、上手くいってる時って大抵、何か起こるよねぇ」


「!?」


 ロットの不吉な言葉に慌てて霧神はロットの狙撃銃を拾って、スコープを覗いて秋歌が歌ってるステージを見ると、秋歌の真上の照明が落下した。


「くそっ!」


 霧神は咄嗟に狙撃銃の引き金を引いた。


 照明の端、そこを撃って落下する照明の軌道を少しだけ外して秋歌へと直撃するのを防いだ。


「な!?」


 一つ落ちたら、他の照明が次々と落下しそうになっていた。


「これが暗殺失敗した時の予防策かよ!」


『霧神君! 全ての照明の軌道を変えてくださいですわ!』


「なんだその無茶苦茶な注文!?」


 だが迷ってる時間はない。5つの照明が落下しだしたので、秋歌がどう避けるか予想し、5つの照明をどう軌道修正すれば良いのか瞬時に判断した霧神は、何の迷いもなく5つ全ての照明に向けて狙撃した。


 それを後ろから見ていたロットはますます悔しがっていた。


「…………なんで……お前の方が狙撃の腕が上なんだよ……なんで、お前を越えられないんだよ……」


 秋歌の無事を確認し、急激に高まった集中力が切れた霧神は息を切らしながらロットの方を向いた。


「ぶはっ、はぁはぁ、お前がオレを越えられない理由? 簡単だよ、お前が『頑張ってる』『努力してる』って思ってる間は無理だな。『楽しんでる』相手には勝てねぇよ」


「?」


「オレは一度も自分は頑張って強くなったなんて思ったことないぞ。気が付いたら強くなってただけだ。お前とオレの差はそれだろ?」


「……余計わかんねぇし、あーもう、オレっち達の負けだ! 煮るなり焼くなり好きにしろし!」


 ロットは自分達の敗北を認めて大の字に寝転がるのであった。


〇 〇 〇 〇 〇


「ふぁ!? 会場内とステージ裏全てチェックしろですか!?」


『そうです、組織の手の者は全て捕らえましたが、まだ何か仕掛けがあるかもしれませんので、仕掛けを全て見付けて未然に防いでください』


「その警戒体勢はいつまでデースか?」


『ライブが終わるまで』


「つまり3時間中ずーとデスか? しかもワタシ一人で?」


 時真と天ヶ屋は捕らえた組織の手の者達を拘束して、別の場所に移動中なので、実質アヤナ一人である。


『ご安心を、一時間後に霧神君が合流しますので二人で探してくださいな。あ、もし仕掛けを見付けられなくて秋歌に何かありましたら報酬ゼロですのでよろしくですわ♪』


「どぇぇぇぇ!? ここまでやって失敗したらタダ働き!? み、美娃はジャパニーズ鬼デース……」


 その後、特に何も見付からず、無事にライブは終了したのであった。



 裏舞台編は終わりましたが、次回は意思男おじさんと名前蒐集家との戦いです。


 それはそうと、最近自分の唾でむせることが多くなったので調べたらストレートネックが原因でした。長時間のスマホは首に悪いですね。

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