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大学時代 〜 電車と子供2 〜
お久しぶりの更新です。
今回は、電車の中でのほのぼのクスクスエピソード。
帰りの電車……というのは私にとってのことで、彼らにはどうだったのかわかりませんが……、とにかくその電車内で、小さな男の子とおばあちゃんが私の向かい側に座っていたのです。
男の子は、シートの中央あたりにある棒を指して、「手すり」と言います。そう、「つり革や手すりにおつかまりください」でおなじみの、あの銀色の手すりです。
ところが、おばあちゃんは男の子の言う「手すり」が聞きとれません。「え、なに?」と聞きかえします。
「手すり」
「え」
「手すり」
「なんだって」
「手すり!」
「……セツリ?」
小さな男の子が「摂理」なんて言ったなら、だれだってびっくり仰天するのがこの世の摂理というものよ。
結局おばあちゃんは正しく聞き取ることができず、
「鉄棒? ああこれ、鉄棒ね」
「……うん」
というところに落ち着いて、結果、この一幕の喜劇を理解し楽しめたのは、たまたま居合わせた生意気な大学生ひとりということに……なってしまったのでした。




