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もさ子その7
田崎君はまだ帰らない。
なぜか昼食代も奢ってくれるし、帰りには新作コンビニアイスをお詫びにって買ってくれた。
いい人かもしれない。
「また写真撮られてるけど」
「アイスあげたでしょ」
「つまり、あんたの判断はアイス大好き女子ってこと?」
「他に何かあったっけ?」
喧嘩してるみたいだけど、仲良そうだなー。
連絡取り合うってことは仲良いんじゃん!
私はお邪魔ということね。
アイスで追い払おうってこと。
このアイス美味しいな。また買いたいけど、今月は厳しい!
「ちょっと、勝手にふらふらしてどこ行くの?」
「え、帰ろうかなーって」
「帰る?じゃあ俺も帰ろっと。またねー」
焦れることなく帰っていく田崎君。
由美ちゃんといたいんじゃなかったの?
「…フットワーク軽いね」
田崎君の姿はあっという間に人混みに紛れてしまった。
結局、由美ちゃんと帰る為に電車に乗った。
そういえば、由美ちゃんはどこまで知ってるのかな?
私を探してる人を知っているのかな。
「もさ子は田崎に気を付けなさいよ」
「ん?んー」
他校生だし、そんなに会わないと思うけど。
由美ちゃんは嫉妬してるのかな。
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