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もさ子その30

あの時本当に寝てしまったらしく……気が付いたら部屋のベッドに寝ていました。

起きたらお母さんが病院に行くか事ある毎に聞いてくるし、弟の貴志は小バカにしてくる。お父さんはスポーツドリンクを箱買いしてた。


翌日には元気になって後の事を聞いたけど、みんなで家に送ってくれたらしい。しかもタクシー!

谷野君がおんぶしてくれてたみたいで、すごく申し訳ない。

さっそくメールでみんなに謝っておいた。


みんなに会わせる顔がないと思っても冬休みは短いからすぐに登校日になった。






「谷野君と藤牧君?!」


「おはよう」


「おはよ」


朝からチャイムなんて珍しいと思ったら、お母さんが急いで戻ってきて私を玄関に追い立てた。そこには谷野君と藤牧君が来ていた。

私、まだ支度終わってない!


「……ちょっと待ってて!!」


「ゆっくりでいいよ」


人を待たせてゆっくりなんてできないよ!

何で家に来てるの?

洗面所でワタワタとしていたら、弟がリビングから顔を覗かせた。


「姉ちゃん二股してんの?」


「してない!つ、付き合ってもないしっ」


「えーもっさりしてるのに、魔性の女だったのか」


「うっさい!早く学校行きなよ」


魔性の女なんてどこで覚えたの?

絶対二人にこの話聞こえてる!

とにかくヘアピンで前髪を留めて完成。

カバンを持って二人の前に急いだ。


「お待たせっ」


これ以上は家族がうるさくなりそうだから、二人を引っ張って外に出た。

駅に向かって少し歩いたら、藤牧君がくすくす笑い出した。


「髪がまだぼさぼさだよ、櫛持ってる?」


急ぎ過ぎて髪を梳かしていなかったみたい。

カバンから小さい櫛を出してささっと直した。これで大丈夫。


「体調を気にして来たが、元気そうだな」


「もう何日もたってるから平気だよ!」


もしかしなくても、それで朝から家に来たのかな。

思ったより心配かけたみたい。

でも迎えに来てくれてうれしいなって思ったり。

事前に連絡してくれるといいけどね。

ご覧いただきありがとうございます。

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