もさ子その28
結局、田崎君にアドレスを教えたことを由美ちゃんに怒られちゃった。初詣は行ってくれるみたいて良かった。
「初詣なら振り袖でしょ、お母さんのお下がり着てく?」
「寒いから洋服いっぱい着てく」
「そう?」
振り袖より現実の寒さの方が私は気になるの。
それにお母さんの振り袖はまだ大きいと思う。成人式にとっておいて!
そして初詣当日。
完全装備(防寒)で現れた私に由美ちゃんは「ないわー」と小さい声で呆れていた。
モコモココートに手袋、マフラー、耳当て、モコモコブーツ……他にもあるけど、それの何がいけないの?
由美ちゃんの格好は寒そう。スカートにタイツ!!足が!見てるだけで鳥肌が立ってきた……。中にカイロはつけてると思うけど。
「うわーもさ子ちゃんモコモコじゃんっ」
そういう田崎君もモコモコしてる。私ほどじゃないけど男の子の服にしてはモコモコだ。由美ちゃんをちらっと見て私に話す。
「冬に薄着ってありえないよねー」
「喧嘩売ってるなら買うわよ」
由美ちゃん怒っちゃったじゃん!
慌てて視線を田崎君の後ろにやると谷野君と藤牧君がいる。どちらもコートを着ているけど、中はそんなに着てなさそう。
「岡沢さんかわいいね」
「あ、ありがとう」
こんな格好でも藤牧君は笑顔で褒めてくれたけど、谷野君はこっちをじっと見ているだけ。何かおかしいところあったかな?
田崎君は横でニヤニヤしてるし、やっぱり服がおかしいんだ。
悩む私を由美ちゃんが引っ張って、私たちは目的の神社に移動することにした。
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