もさ子その13
今日はついに、私を探しているという人に会います!
由美ちゃんも田崎君もどういう人か教えてくれなかったからなー。
私と由美ちゃんは近所だから近くの公園で待ち合せ。
「あ、由美ちゃん!」
「田崎達はもう着いてるって」
「は、早いね」
「私達も行きましょ」
田崎君達と合流したから、カラオケに来ました。
まずは自己紹介だね。
「は、はじめまして、岡沢綾子です」
「…………」
「こいつ、谷野晴樹ね。キンチョーしてるみたい」
ニヤニヤしながら田崎君が紹介してくれた。
それにしても、今までずっと無口だ。
田崎君の友達っていうから思っていた人と違うなぁ。
こう、軽い感じだと思ってた。
「……」
「あのぉ」
突然、谷野君は厳しい顔で勢いよく立ち上がると
「写真の件はすまなかったっ」
「え?あ、え?!」
困惑する私の前で土下座を続けた。
「気にしてないっていうか、気付いてなかったから。いきなり謝られてビックリしちゃった」
「本当にすまなかった」
「いやいや、大丈夫だよ」
「チョー笑える!」
田崎君はソファーを叩いて、ずっと声を出して笑ってる。
何とか谷野君に土下座を止めてもらおうと説得している時からだ。
「写真の事で探してたの?」
「あー、いや、それだけではなくて」
そのまま濁した口調になってしまった。
ほかの用事があるのかな。
ちょっと待ってみよう、と思ったら田崎君がおもむろに鞄を持ちはじめた。
「笹井ママ、買い物付き合ってよ」
「その呼び方やめて」
睨み付けながらも立ち上がった由美ちゃんは小声で「終わったら連絡してよ」と言って田崎君と部屋から出ていってしまった。
大笑いしていた田崎君がいなくなって静かになると、周りの歌声が聞こえる。
「聞きたいことがある、色々と」
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