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万物が神に定められし世界で芋ジョブが一人歩きしていた  作者: ツヅクリフクロウ
第二章 修行編、究極の肉体美を求めて
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第27話 訪問詐欺にはご注意を 後編

春樹:「喰らええええい!!連日投稿ぉぉおおお!!!」


さてと、到着しましたバルズーク家。

全部洗いざらいゲロってもらいました。

んでもって、潔く俺の前で正座してるカッサンドラさんとラーニャさんに俺の足元で土下座してるラファエラさん。


……ん?ちょっと待って、何で土下座?


「ゲヘヘヘ〜、靴でもなんでも舐めて差し上げますよ〜」


全然潔くなかった。

恥も仲間も投げ売ってでも自分だけ生き延びようとしてる醜悪なヤツが若干一名ここにいた。


「おっと、ツマヅイテシマッター(棒)」

「ふぎゃっ!?」


潰れたカエルの音がしたが知らん。人の足に顔を近付けるアホが悪い。

だが、端から見ると精一杯謝罪してる無垢な天使の少女を蹴飛ばすと言った、完璧な鬼畜の所業かもしれない。


ラーニャさんが既に悪かった顔色をもっと悪くしてしまっている。

それに関しては、大分申し訳無さを感じた。何せ現状を見れば、明らか(・・・)に今回怒鳴り散らしたりしたのは俺の早とちりの様だったからだ。


ん?ラファエラさん?

ああ、この鳥女には全く心が痛まねぇが、それが何か?


んなのどうでも良いからそろそろ話を進めるとしよう。


「で、もう一度聞くがヘレンには勉強以外何も嫌がる事はしてねぇんだな?」

「めめめめっめっひょうもございまひぇんっ!!」


ものすげぇ噛みっぷりだ。ラーニャさん口内血だらけになってるのではないだろうか。


「あのっ、お願い、ドラさん達は見逃してっ!私なんでもするから!ううっ」


しかも、健気にこんな事懇願してくるし。


あれ?なんだか割とマジっぽいんですけど!?

「さようなら、ラーニャは貴方達をいつまでも愛してます」って涙しながら悲壮な事呟いてるんですけど!?

ちょっと(・・・・)声を荒げただけなのに何このリアクション!?


「えっと、それでヘレンはまだ見付かってないんだな?」

「うん、何処を探してもいなかったの。でもそれは私の不始末なの!だから他の二人は許してあげて、私なんでもするから!」


いやもうちょっと、止めてくんない?

なんでもするからって連呼するの止めてくんない?

田舎村一番の美人的なあんたにそれをされると、どっかの悪徳領主になった気分で気不味いんだけど。ラファエラさんと違って。


「そうですぅ〜、全部ラーニャちゃんが悪んですぅ〜。だから、ね?私だけは許してくれますよね?」


繰り返す、ラファエラさんと違って。


「カッサンドラさん、一応の確認だが本当に見付からねぇのか?ってか、なんで角と翼がボロボロなんだ?」

「……ああ……吾輩は今までなんと罪深き存在だったのじゃ……」

「………」


どうやら、これ以上の追求は俺の立場を悪くする一方なので、いい加減根本的な問題を解決するために動く事にした。


ん?その言い方だとまるで俺が悪い見てぇじゃねぇか。違うよな?気のせいだよな?

そもそも原因は………そこの怪しい棚を開けゴマっと。


「さて、話は聞いた通りだぜ。お前ぇからは何か言うことねぇのか?お姫?」

「……てへぺろ?」

「ぴ〜よ」

「は?」

「へ?」

「ほ?」


俺以外全員の時間が硬直する。

予想通りっつーか予感通りっつーか、棚の中から体育座りのヘレンがルナちゃんと一緒に転がり出て来たのだ。


「「「えええええええぇぇぇ!?!」」」


一瞬遅れて湧き上がる驚愕の絶叫。

いやいや、あんたらマジで気付いてなかったのかよ。


「だって〜、そんな気配しませんでしたよ〜?」

「うむ、気配なんてなかったな」

「うん、ちゃんと開けて探したよ?居なかったし気配も感じ取れなかったけど」

「おーい、気配気配って何ですか?あんたら何番ですか?ゴルゴ何番ですか?」


まあ、かく言う俺もなんとなくヘレンの気配を感じ取って棚を開けたんだけどね。

森 春樹、通称ゴルゴ囚人番号6699番です。


そんな辺りの当惑を他所に、ヘレン一人だけが 「やっぱりハルキに見つかった」 と、どこか嬉しそうに呟きながら呑気に屈伸なんてしてた。

だから俺も 「お説教ですよこのガキ」 と優しく微笑んでやった。


ヘレンがブルリと震えた。


「さてヘレン、何か言い残すことは 「ヘレンちゃーん!!」 あーれー!?」


しかし、我が愛の鞭は炸裂する事がなかった。

阻止したのは、動揺から立ち直ったラーニャさん。俺をソファーの方に突き飛ばして、安堵の涙を流しながら無事見付かったヘレンにひしっと抱きつく。


「もう!どこに行ってたの?!心配したじゃない!」

「え?」


そして、抱きついたままヘレンを叱り始めた。

本人と言えば、叱られてる事より彼女の涙の方に困惑しいて、助けを求める様に俺の方をチラチラと見る。

無論そんなことはしない、ソファーに寝転がって頬杖をつくだけだ。


「———だから、勝手に居なくなっちゃったらダメだよ?分かった?」

「………」

「返事は?」

「……はい……ごめんなさい」

「うん、よろしい」


最終的にヘレンが何処か照れ臭そうにそう謝って、ラーニャさんの花の様な笑顔でこの一件に終止符が打たれるのだった。


やれやれ、これで一件落着か。色々と肩透かしだったけど。

ヘレンからは反省の意があまり感じられないが………まあ、あの様子じゃ別にいいか。

いい時間にもなったし、夕飯を作ろう———と起き上がったその時。



ピンポ————ン



「ん?」


チャイム?

そろそろバルズークさんが帰ってくる頃だが、自分の家のチャイムなんて鳴らす筈がない。

ああ、そうか。確かラーニャさん、俺以外に夫達も助けに呼んだんだったけ。(桃色の地雷はすでにゴールインしていたらしい。)


でも本人は未だヘレンを構っていて、他の二人も別の事を真剣に考えてる様子だったので仕方なく自分が玄関に行ってドアを開けた。


「なっ!?」


今日はよく訪問者に度肝を抜かれる日だ。

そこには、この世に生まれ落ちた日から今まで出会ってきた野郎共と隔絶した、パーフェクトな美青年が立っていた。

冷ややかなエメラルドグリーンの鋭い瞳に定規で測ったかのような目鼻立ち、 七三分けに整えられた群青色の頭髪、男性の物とは思えない雪肌と引き締まった肢体。言うまでもねぇが俺より背が高い。


更に!メタルフレームの眼鏡と猫耳が、クールさと可愛さの驚異的なギャップ萌を醸し出してる!!

何だ、この薔薇でも咥えてそうな猫耳鬼畜眼鏡は!?

何だ、このよく見るとマジで薔薇を咥えてやがる猫耳鬼畜眼鏡は!?


「今晩は、お邪魔します………お伺いしますが、貴方か新しく来られた農家(辺境の)ですか?」

「あ、はい」


スッと薔薇を抜いて出たのは、ダメ押しと言わんばかりのイケボ。

マズイって、こんなの背後から話し掛けられたらどんな女でも昇天しちまうぞ!?早くバラ咥え直せよ、このゴールデンフィンガーならぬゴールデンボイス!


ここで、顔と薔薇に気を取られ過ぎてた俺は、美メガネがその王子めいたツラに似つかわしくない青いサロペットを身に着けてる事に気付いた。次に、腰の工具ベルトに携えられた、バルズークさんのくわ並みの存在感を放っている二本の小型の鎌、シックルが目に入る。


この人、まさか。


「初めまして、と行ったところかな?ハルキ君。私の名はロドリゲツ、君と同じ農家(辺境の)ですよ」

「……マジかよ」


一瞬、頭と目ん玉が真っ白になる。

脳裏に3メートルを超える赤髭の筋肉怪人が『だべ?』とマッスルポーズを取りながら浮かび上がり、そのまま『だべ〜〜!?』と宇宙の彼方へと消えるのを感じた。

………よし、これで何とか再起動できそうだぞ。


よくよく考えたら、俺の知ってる農家(辺境の)は今の所バルズークさん一人だ。

つまり、サロベットを競泳水着みてぇにパッツンパッツンにする農家(辺境の)もいれば、それをファッションショーのデザイン服のようにトレビアーンに着こなす農家(辺境の)もいるのだ。何たる理不尽、明日バルズークさんの弁当のおかず二倍にしよう。


「えっと、知っての通り……いや、ご存知の通り俺は森春樹と申します。ロドリゲツさんは、もしかしてラーニャさんの旦那さんでしょうか」

「ええ、実は妻に助けを求められて——」

「ローちゃん!」


殺人級の強面相手にタメ口だった俺でもロドリゲツさんの謎のイケメンパワーに圧迫されて口調を改めて話してたら、またしてもラーニャさん阻まれる。

ロドリゲツさんの方も今まで表情を一切変えなかったのに、リビングから出て来た彼女を見た途端、まるで魔王との死闘を繰り広げた後囚われの姫と再会する勇者のツラをしてらっしゃる。


「ラーニャ……」

「ローちゃん……」

「ラーニャ!!」

「ローちゃん!!」


そして、互いの名を呼びながら駆けて抱きしめ合う二人。

え?なにこの空気?本当に魔王でも出現したん?


「ううぅ、怖かったよぅ」

「大丈夫です、私が来てからには心配する事は何一つありません。一体何が起きたのですか」

「ううん、違うの、悪いのは私なの。でも、すごく怖い人に怒られちゃって……」

「ラーニャの様な優しい人に非があるわけ無いでしょう」


………魔王は俺だあったぁあア!?

ツッコミたい!

是非ともツッミたいが、くそっ、夫婦の高過ぎる顔面偏差値のせいで間に割り込めねえっ!


理不尽を感じながらしどろもどろしてると、猫耳イケメンがいきなりメガネの奥の眼光を鋭くさせて自分を睨んだ。


「つまり、全ては君のせいですね?」

「へ!?」


なぜバレた!?

否!バレてない!つーか何も悪いことしてないっ!!


「否定しても無駄ですよ。私たち夫婦は、愛の力で触れ合うだけで完璧に通じ合うことが出来るのです」

「いやだ、アナタったら」

「……ふふっ、どうです?」


どうでも良いわっ!!!

ナニ見せ付けてるんだ、このバカップルめ!


「い、いやですね、ちょっとした誤解———」



ピピピピピッンポ————ン



気付いたら頬を引き攣らせながら言い訳をするハメになってた俺は、本日よく出番の来るチャイムさんに救われた。


何か言われる前に素早く開けたr「済まねえ遅れちまった!でぇじょうぶか、ラーニャっ?!」……うん、初っ端から騒ぎ出す、物々しいピッチフォークを担いだ黄色いサロペットの色男が来た。


金色こんじきの頭髪と青空の瞳、凛々しい眉毛、野性味と色気たっぷりの厚めの唇。

外跳ねの髪型が何となく野獣の耳に見える、太陽のより眩しいイケメンだ。後、こいつも薔薇をタバコの様に加えてやがる。流行ってんのか?


「いや、そうじゃねぇ。何もんだアンタ」

「あん?テメェは新人か?オレぁ、リッチャールドだ。女房に呼ばれて急いで来たんでい」

「女房とは?」

「当然ラーニャd「一昨日来やがれ、この詐欺師がぁ!!」」



バターン!!



全力で叩き付けられるドア。


ふう、物騒だな。異世界にもいるのかよ、ああ言う手の詐欺師って。

しかも、夫婦二人揃った眼前で旦那を装うとは、新婚のカップルに孫が会社の金を使い込んだからこの口座に振り込めと電話する様なモンじゃねぇか。けっ、素人め。


良い仕事したとばかり掻いてもない汗を拭うと、ちょいちょいと恐る恐るラーニャさん突かれる。


「あのっ、ハルキ……さん、なぜ入れてあげないの……ですか?」

「そっちこそ何故敬語なんですか?……いや、なんかラーニャさんの旦那さんを名乗るおかしなイケメンがな——」



ピピピピピッンポ————ン

ピピピピピッンポ————ン



「いきなり何しやがんだテメェ!!」

「んだよ、またアンタか。いい加減しつこいと、警察呼びますよ?」

「サツって何だ!オレぁラーニャの男のリッチャールドだって行ってんだろうが!」

「ソウデスカ、もう男なら既に一人間に合ってるんで、じゃ「リッ君!」」


うおいっ!

速やかにお引き取り願おうとしてるのに何で呼び止めるんだ、ラーニャさん!?


抗議してやろう思ったが、既に二人は互いに熱い視線を送りながら例の高顔面偏差値バリアを築き上げていて、他者の介入を許さない。


………どうしてだろう、本能がこの場をすぐ立ち去れと警告を鳴らしてるんですけど。


「リッ君!」

「おう、助けに来てやったぜ!」

「リッくぅん!」


感動の再会を果たす愛し合う二人———


「随分と遅かったのですね、犬」


———の間に悠然と割って入る同レベルの顔面優等生。


「ちっ、来てたのかよ、ニャンころ」

「当たり前です、妻の危機に駆け付けるのが夫の役目。ペットとは違うのですよ」

「そらぁオレの事かコラァ!?ネコミミしか取り柄のねぇメガネが!」

「ふっ、正に負け犬の遠吠えですね」

「やめて!私のために争わないで!」


そんな世界を渡ってまで聞きたくなかったセリフを吐きながら、乙女はメンチを切るイケメン共の腕をグッと引き寄せて———


二人・・は私の大事な大事な旦那様で、皆んな家族なんだから!」


———もう、スンバラシイ笑顔でそう言い切りやがったのだった。


満更でもなさそうに溜飲を下げる二人。言葉も出ねぇよ。


「確かに、リッチャールドと口論を交わす前に咎めるべき者がいますしね」

「ああ、そこんチビがラーニャを怖がらせたんだなぁ」

「ほう、解りますか」

「ったりめぇよ、俺らは匂いで完璧に通じ合えるんだぜ?愛の力で」

「人族の癖に私より獣人めいてるじゃないですか、これだから犬は」

「うっせ。ようチビ!テメェよくも俺のラーニャに難癖付けやがったなぁ?」

「華麗な少女だからって見逃しませんよ?……おっと、そう言えばバルズークさんの話が確かなら、少年でしたね?失敬」



ブチッ



「ふはっ、これで男とかまじかよ!道理でやる事が女々しいもんでぃ。でも、そんじゃ手加減ナシだな」

「待ちなさい、せめて弁明の機会を与えましょう。もっとも、不当な理由なら……覚悟は出来てますね?」



ブッチイィィィィ



「土に帰れエエエェェ!!乙女ゲーに帰れエエエェェェェ!!F@CK YOU!!MOTHER F@CK YOUウゥゥ!!」


怨嗟の怒号が、家中を震わせた。


アアアア———ッ!!渡る世間は変態でいっぱいだアアアア———ッ!!


逆ハーだったなの!? “夫たち(・・)” って言ってたアレって “夫+その仲間” じゃなくて “夫A+夫B” だったの!?ふざけろ、どうなってんだこの村の夫婦関係?!


桃色の地雷じゃねぇ、桃色の核弾頭だった!!モブじゃねぇ、クイーンだった!!

ある意味一番教育に悪いじゃねぇかっ!!


俺が悪いのか?このFANTASYな世界に普通な人間を求めた俺が悪かったのか?

違う!悪いのは俺じゃねぇ、世界の方だ!


ひとしきり自分の浅はかさに頭を抱た。

この際、挑発に乗って一暴れしてやっても良い心境だったが、気づくと妙に辺りが静かだ。

戦慄の眼差しを感じて顔を上げたら、悲惨な表情のまま白目を向くラーニャさん、彼女を支えながら慄いた面持ちのロドリゲツさんと、二人を庇うように警戒しながら立ちはだかるリッチャールドさんがそこにいた。


なんだ、俺の後ろに混沌生物でもいるのか?………いないな。


「おい、ニャンころ。ラーニャ連れてとっとと逃げろ。こいつぁオレが足止めする」

「リッチャールド……」

「なあに、一時預けるだけだ。後にすぐ追いつく」

「くっ、解りました」

「は?何いきなり一致団結してんの?何フラグ立ててんの?」


ツッコミ所の多々あるこの状況で、迷ったが取り敢えず壮絶な覚悟を示す二人にツッコンだが、どうやらそれが本日の最後になりそうだった。

申し訳ないが俺の記憶はこの辺で途絶えてる。所謂、脳がショートしたってやつだ。


フェロモン二人は一言も返さず、よくドラゴンの玉を探す格闘家が力を貯める時にやる例のあのポーズ取った。

ミチミチと袖を押し広げる奴らの上腕二頭筋を見ながら、『ああ、マジで悟○見てぇだな』と思ったら。


「「うおおおおおおっ!!!」」



もりもりもりもりムッキ———ン



肥大した。増大した。増えた。キャラデザが変わった。

えーっと、アメコミで怒ると全身緑になって暴れ出す例のあの方?


一つ確かなのは、今、俺の前に身長3メートルを超える青と黄のサロペットをパッツンパッツンにした筋肉二人が立っている事実のみだ。


フェロメンリッチャールドからギガプロテインリッチャールドに進化した巨人がピッチフォークを構えて前に出る。


「なんつー殺気だ。どんなつもりか知んねぇが、ここは一歩も通さねぇぞこのバケモノ!!」



………。



『化物はテメエらだろうがあああ!!γ線浴びながら筋トレでもしたのか!?乙女ゲーから格闘ゲーにジャンルチェンジしてんじゃねぇかボケぇええええ!!』


そう言ってやりたかった!そう言ってやりたかったが、俺のメンタルは既に死んでいた!無念!



バンっ!!



「ヘレンちゃんが居なくなったってか!?てーへんだっべ!!……って、ハルキ君?ロッツ?リッキー?どうしたべか?」


この後戻りの許されない一触即発の苦境(?)を打破してくれたのは、今しがた帰って来たばかりのパッツンパッツン赤サロベットさんだった。


毎回変な場面に遭遇させて申し訳ありません、バルズークさん。

最早ここで俺の味方はあんたしか居ねぇかもしんねぇ。明日の弁当のおかずは三倍にしよう。




▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼




その後の出来事は、正直語りたくねぇ。

でも結論から言うと、やっぱりバルズークさんは味方じゃなかった。つーかハーレムの主だった。


待ち構えて居たのはハーと逆ハーとパー共を交えた、クッソ長ぇクッソクッソクッソ甘ったるい夕食だった。

事の発端は、当たり前のように食卓に加わり当たり前のようにラーニャさんに『はい、あーん』とやり出したフェロモン改めプロテイン二人。

それに燃やさなくても良い対抗心を燃やし、こちらのプロテイン(バルズークさん)にも『はい、あーん』をし始めた天使と悪魔。

そりゃあ、長くなるわな。


つーか、バルズークさんの『あーん』はド迫力だったが、両脇に3メートル級の生体兵器を控えてフォークを運ばせるラーニャさんの姿もまた、『女帝』の一言に尽きたな。

因みに、ロドリゲツさんとリッチャールドさんは妻と暮らすために普段全身の筋肉を収縮させてたらしい。一旦リラックスしたらすぐには戻れないそうだ。


………どうしよう、ナチュラルに報告する積りだったけど、俺もう何を信じれば良いのか分かんねぇよ。


『ん、ハルキ、あーん』


でも、あれは至福の一時だったな。もうヘレンと結婚しても良いくらいだぜ。

………は!?俺は今何を!??

いかんいかん、正気を保て。くっ、傷心の男に付け込んで堕としに来るとは、さては早速ラーニャさんの悪影響を受けてるな、あの幼女め。


そして、やっと、別れの時間である。


「やだ、もうこんな時間!夕食を作ってくれた上に長居してしまってごめんね、ハルキさん」

「私からも、大変美味でした」

「おう、美味かったぜ!で、さっきは早合点して悪かったな」

「そうだよ、心配してくれるのは嬉しいけど、二人共すぐカッカし過ぎだよ。じゃあ、また明日ね、修行頑張ってね。ヘレンちゃんはお休みなさい」


二度と帰ってくるな。

と言ったらまた話が拗れるんだろうなあ。


ラーニャさんは、ボディーガードか何かの様に二人のげぼくに挟まれながら道に出て………そして、直ぐお迎えのヴェルサイユ宮殿に似たドでかい屋敷の敷地に姿を消すのだった。


……

…………

………………ふっ、ラスト行きますか。



「あいつら一体なんなんだぁぁぁあああああああ!!??」


『ジャーン


鑑定結果:


【名前】: リッチャールド

【種族】: 人族

特筆する点なし。


【名前】: ロドリゲツ

【種族】: 猫人族

特筆する点なし。


【名前】: ラーニャ・ポイズンブラッド

【種族】: 女郎蜘蛛ファム・インフェルナーレ

詳細:

女郎蜘蛛ファム・インフェルナーレ】: 獣人族の最上位種、幻獣人族の一種。その希少性は【天使族】や【悪魔族】にも匹敵する。絶対的な男肉女食の社会に生き、特に強い雄を見境なしに好む。


喰われないように気をつけてゴダんすね、マスター(笑)。』


春樹:「作者からの遺言…ゲフン!…伝言だ。『燃え尽きました』。まさか連日投稿がこれほど体の悪い物だったとは………復活するまでまたしばらく掛かりそうです。御容赦下さい。」

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