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万物が神に定められし世界で芋ジョブが一人歩きしていた  作者: ツヅクリフクロウ
第1章 異世界逃走劇
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第0話 夜・露・死・苦ぅ!!!

ヘクサドラドン王国の王都アヴァンに位置する王城。


その地下空間で、秘密裏に稀代の大規模儀式魔術が今、発動されたのであった。


余の目前で構築された、数多の希少な触媒物を中心に旋回する積層型立体魔術陣。

空間を埋め尽くさんばかりに淡く輝くそれはただ合理的で、不思議と美しさや感嘆を誘わない。

悠久に可動する因果の歯車の如く、そこにあるのは無情な必然と静粛のみである。


やがて、世界そのものが軋んだかの様な轟音が鳴る。何処へにも木霊せぬ、この場所に限定された不自然な音響である。

その爆音に余の守りを固める近衛騎士団に緊張が走り、その一方で術式を観測してる魔術師等は、さぞ気にした風もなく己の作業に没頭する。

彼らの想像では、不可視の力が従順に己の組み上げた計算を辿っておるのだろう。


だが、儀式が示した唯一の反応らしい反応はそれのみで、次の瞬間壮大な魔術陣は光の粒子となって崩れ去り、触媒はチリと化して消え失せるのだった。

余りの静けさに一瞬失敗を危惧したが、直前までに無く、忽然とその場に姿を現した三十人の少年少女を見る限り、結果は吉と伺える。


「陛下、報告申し上げます。予定通り、異世界人の少年三十名の召喚に成功いたしました。術式も正常に働いており、半日ほど昏睡状態が続く予定であります」

「良くやった。……ほう、こやつらが異世界の住民か。全員黒髪とは面妖よな。まあ、利用さえできれば良い。速やかに隷属処置を………ん?一名、普通に立ち上がっておるぞ?」


しかし、報告を挙げに来た魔術師に命令を下してる途中、余の目端に異変が映る。

昏睡した者が何故起き上がって………否、何かの衝動に駆り立てられたの如く跳ね上がっとるぞ?

妙に元気だ。

少女?……少年か?


魔術師を見るが、今度こそ困惑がありありを表情に浮かんでおる。


「不測の事態、か。全く使えぬ輩め。ふん、良い。速やかにそのものを昏倒……」


「いい加減にしろよ、てんめえっらららあ゛ぁぁぁ!!! 喧嘩売ってんのか?喧嘩売ってんじゃねぇだろうな?喧嘩売ってんのならマジでどうしちゃおう、ええ゛っ!!?  四肢を捥いで豚の餌にすっぞ[ピーッ]共がぁ!! 未だマミーの乳首にしゃぶり付いてる変態どもめっ、威圧の一つ耐えられるまでシゴいてやるっ!!! 芸術的な三足歩行しかできなくなる目に合わせてやる!! [ピーッ]する時も、斬新さ余り感涙されるまで可愛がってやぁるるぅっ!!! 満足したかぁぁああ゛!!!??」


「「「「「「「「ひぃぃいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!????(うっほぉおおおおぉ!!!??)」」」」」」」」


「「「「「「「「「「「「「「ひぃぃいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃ!!!???」」」」」」」」」」」」」」



ガラガッチャドッチャッチャーン



ひょえええええ!!??

何だあの化け物は、何だあの化け物は、何だあの化け物は!!??


儚い容姿を完全に裏切る、悍ましい怒号をあげた少年にこの場にいる全ての者が戦慄した。

深き眠りに沈んでた筈の少年少女が絶叫しながら飛び起き、百戦錬磨の騎士団が情けなく尻餅をつく。


我々は、一体ナニを呼び寄せてしまったのだ!?………って、おろ?

なんか、下半身が生ぬるいが………いや、嘘よな?

余は生を受けて既に三十五年ぞ?そんなユルイわけ………


………………。

…………。

……。


余は、己の股のシミを目にし、再び地獄の釜の憤怒を吐く少年の方を向き、そこで完全に意識を手放したのだった。



…………………ごめんなさい。


主人公:「と、まあ、こんな感じだ。


はい、この際もヘタレ著者の代弁を任された森春樹です。残業とは、主人公は辛いぜ。

さて、これからクッソ長い(投稿時間的に)物語が始まる訳だが、野郎からの伝達!


那由多の彼方の可能性で続きを読む気があるのなら、『あ、そう言えば何ヶ月前面白そうと言えなくもない気がしない、でも気のせいかもしれない、何せだいぶ前のことだしー』な感じでご覧下さい。


………どうしよう、メチャクチャ殴りてぇよ。こいつ。」


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