帰り道
「んじゃ、俺らはこっちだから、里見またな」
「さとちゃんまったな~」
「ん、また明日。」
俺、授業7限もいらんと思うんだけど。
6限まででよくないか。めっちゃ疲れた・・・
その上、そっから部活だぜ?正直もう動きたくないよな。
あぁ・・・家までの道のりが遠い。
近くに引っ越したいわ・・・
「みーな、げっそりしてるぞ?大丈夫か??」
「安心しろ。いつも通りだ。」
「まあ、そだな~」
むしろ、いつもお前の元気さに俺は、心の底から驚いているよ。
こいつは疲れないのかよ。体力馬鹿か。
「ひどいなぁ、俺は別に体力馬鹿じゃないっつーの」
人の心を皆して読みやがって・・・そんなに顔に出てるのか・・・!?
何とかして直せないんだろうか・・・
「そこがみーなの可愛いとこでもあるけどね~」
「うるせえ、黙れ」
「ひどい!!」
あ、そいや疲れすぎてすっかり忘れてたけどこいつ昼間女子に呼び出されてたよな。
どーせ告白でしょうけど!!羨ましいですけど!!
・・・じゃなくて、どうしたのか一応聞くか。
「なあ、莉斗」
「ん~?」
「今日の昼間女子に呼び出されてたよな。」
「あぁ、うん。」
「で、その子どうしたんだ?」
「ん~・・・告白されたぁ。」
だろうな。果たし状とかだったら笑うわ。
いや、そういうことが聞きたいんじゃなくて・・・
「んで、付き合うのか?」
「付き合うわけないじゃん~」
「へー・・・結構可愛い子だったのに勿体ねーな。」
「何、みーなヤキモチ焼いてたの~?みーなちゃん可愛い~」
「なわけ。ちゃん付けもするな。気持ち悪い。」
「ひどい!!」
「ひどくない。俺は無実だ。」
「みーなそれ古いww」
「うるせえ。話し戻せ、馬鹿。」
「そっちがそらしたんじゃんwwまあ、タイプじゃないしね~」
「どんなのがタイプなんだ?」
そういや、こいつ告白よくされるけど付き合ってるとこあんま見ないな。
そうとう理想が高いんだろな・・・チッ。
「ん~・・・猫目で猫っ毛がいいかなぁ。ほんで、可愛い子。」
「結局人は顔か。チッ。」
「いや、ん~・・・まあ、顔も可愛いけど性格がなんつーか可愛いのがいい。」
「完璧を求めるか・・・ん?もしかしてお前好きな人いるのか?」
「え、さあどうだろう。」
「誰か特定の人物がいるように感じるぞ。」
「まあまあ、みーなこそどうなんだよ~?」
「はぁ?俺は好きな人なんかいねーよ。」
いたら、お前なんかとつるむかよ。
目にもとまらぬ速さで、お前にとられちまうだろーが。
「いや、タイプタイプ!ん~、みーなはお姉さん系が好きそうかな~」
「勝手に人のタイプを構築すんな」
「あってた?あってた??」
「合ってねーよ」
「え~、じゃあ何~?」
「んー・・・俺より頭がいい子」
「めっちゃいる~www」
「うっせえ。」
「俺とかにしちゃう?頭いいよ俺ww」
「しんでも断る。」
「ひどい!!」
「酷くて結構。じゃーな。」
こいつと喋ると普通に喋るより倍の体力消耗してる気がする・・・
帰って早く寝よ。