第27章:思想は火種、壺は希望――二つの戦線の始動
第27章:思想は火種、壺は希望――二つの戦線の始動
■ 第一の戦線:教育を守る“思想戦”
国際会議後、各国で「問いの教育」が静かに広まり始めた。
だがそれは、権力や教団、古い教育秩序を揺るがすものであり、
一部国家では「国家思想の破壊兵器」と認定されつつあった。
ハリラ側の動き:
**「教育思想防衛庁」**を設立。国内外の思想弾圧工作の監視・抑制へ。
教師向けの「哲学的自己防衛訓練」を義務化。強引な宗教論法や洗脳術に耐える訓練。
海外の賛同者と共同で「**思想非武装地帯(TZN)」構想を本格始動。
→ 各国の中立教育者を集めた“亡命教育者機構”も設立。
対抗勢力の動き:
一部国家が「宗教的教育権益の防衛」を名目に、
教育領域への軍警介入を合法化(例:ルヴァル教国)。
国際プロパガンダ番組で「壺教育」を“異端教育”と糾弾。
ネロヴィア貴族連盟が、壺を輸入・使用する教育者を「階級秩序破壊者」として追放開始。
■ 第二の戦線:壺と市民による“対抗運動”
同時に、王都・地方都市を中心に草の根運動が起きていた。
壺と対話し、自らの人生を変えた人々が――
「壺守り(つぼもり)運動」を始めたのだ。
地下寺院・公民館・秘密図書室などで「壺の集い」が開催
壺の問いに答えた体験を語る場ができる
教団・国家による壺押収から逃す“地下ネットワーク”が形成され始める
新キャラクター:
マイラ(18歳):元・教義学校の生徒。霊的憑依から解放された体験を語り、地下壺活動のアイコン的存在に。
サリオン神官(40代):神官ながらも“市民の声”を信じ、表では教義を守り、裏では壺を守るダブルスパイ。
アスヴァ大司教(敵側):壺を異端認定し、「思想浄化令」の制定を進める急進派の宗教幹部。