【我が家に子犬がやって来た!】のあとがき
※こちらはハチ助の作品【我が家に子犬がやって来た!】のあとがきになります。
こちらは作品の盛大なネタバレ内容になるので、作品未読の方はブラウザバックでお願いします!
『我が家に子犬がやって来た!』の作品をお手に取って頂き、誠にありがとうございます! そしてこのあとがきまで足をお運び下さり、本当に恐縮です。
こちらの作品、始めはほんわかした雰囲気で始まるくせに最終的にはかなり重い展開になっていく為、恐らく途中から多くの読者様の心を折って、脱落させた感が否めない作品なのですが……。(最初のプロット段階では、ここまで重くなる予定は一切なかった……)
しかも90話もある長編作品……。
お話を思いついた当初は、40話くらいでサクッと完結する予定だったんですよ……。(泣)
そもそも筆者がこの作品を書こうかなと思った経緯が以下なんですよね。
筆者は、まずお話を考える時、自身の「こういう展開が書きたい!」的な事を2〜3個決めてからお話を考え始めるのですが、今回の『我が家に子犬がやって来た!』では、以下二点がそれに該当します。
・幼児とモフモフした生き物が戯れている話が書きたい
・ヒーローがなかなか出てこない展開にしたい
この二点を満たす展開が『子犬が実はヒーローだった』のヒーローが、いるんだかいないだかわからない展開が40話近く続くこのお話ですね。ですがアルスは、ここまで犬状態が続く予定ではありませんでした……。本当はお話が三分の一くらいに差し掛かったら、元の姿に戻す予定だったので。(苦笑)
では何故、犬期間が延びてしまったのか……。
答えは簡単! 筆者が犬アルスを書くのが楽しくて仕方なかったから!(笑)
その為、40話以降は筆者の癒しがなくなり、執筆意欲が一気に下がるという弊害が出ました……。
モフモフワンコなアルスをギュッと抱きしめるフィリアナとの交流がもう書けない……。ロアルドに叱られて「フンッ!」と鼻を鳴らす生意気なアルスももう書けない……。クリスに無条件で噛み付いてフィリアナに怒られるアルスも、もう書けない……。
そんな反動で元の姿に戻ったアルスを盛大に臣下達か弄らせました。(笑)
というか……アルスが犬から人に戻ってしまったら、絶対にお話が面白くなくなると思ったんですよね……。
その為、なるべく元に戻ったアルスには、犬だった頃を彷彿させるような行動を多めにさせるようなお話の展開にしました。パルマンに飛び蹴りを放っていたり、ロアルドからフィリアナの隣を強奪していたり、落ち込むとフィリアナにピッタリくっついたり……。
でも7歳から、ずっと犬だったので情緒的な部分は幼いまま、体だけ成長してしまっているという感じにしました。その為、フィリアナへの過剰なスキンシップには、一切邪な気持ちは、まだないですね。あと犬の姿になった7歳から、いきなり第二成長期済みの元の姿に戻っているので、性の目覚め的な感じがないまま、アルスは来てしまった感じですねー。(今後はどうなるか分かりませんがw)
そんなアルスなので、元に戻ってからは出来るだけ動きから犬だった頃を彷彿させるようなピュアすぎる感じでキャラ付けしたつもりです。その為、作中では頻繁にロアルドやフィリックスから「フィーから離れろ!」と怒られておりますが、本人には邪な下心は一切ないので「何故だ!」になっております。(苦笑)
ちなみに第二モフモフ要員として狐のレイがいましたが……。
後半はもうそれどころではない程、緊迫した展開にしてしまったので作中あまり出せなかったのも反省点ですね……。
そしてヒロインのフィリアナですが、こちらも作中で本人が言っていたようにアルスを恋愛対象として見る事をすっ飛ばし、『家族』としての認識になっております。作中では、結局フィリアナが恋心を抱くまでの展開が書けなかったのですが、もしこの続きを書くとしたら、どんどんイケメンになっていくアルスにそういう感情を抱いてしまい、パニックになるという展開でお話を書きたいですねー。
そんなフィリアナに関しては、作中で一番感情豊かに動いて貰いました。
嬉しい時は全力で喜び、悲しい時は全力で泣く。
アルスが少し感覚のずれている子なので、その分フィリアナがアルスの代わりに感情を代弁するという場面を多めして、アルス自身に気持ちを気づかせる役割を作品内では担わせました。
そして彼女の『フィリアナ』という名前ですが、筆者が男性陣にフィーフィー呼ばせたかった為、かなり拘って付けた名前です。その為、作中ではロアルドとアルスが「フィー!」と何度も連呼している場面が多かったと思いますが……筆者のよく分からない好みという事で、勘弁してやってください。(苦笑)
でもそんな感じでフィリアナの名前を決めたのにも理由があります。今回のお話では、ヒロインであるフィリアナを周囲の男共に大切に守られている存在にしたかったんですよ。例えるなら、なろう版乙女ゲーム世界によくあるゲームの正規ヒロインのハーレムルート状態みたいな存在に!(笑)
お兄ちゃんにも守られ、飼い犬(のちに婚約者)にも守られ、父にも守られ、王家にも守られ……な守られてばかりのフィリアナ。でも弱い子ではないので、エレノーラに立ち向かったり、アルスを守ろうと魔法を放ったりと、なるべく戦う事も出来るヒロインに見えるようにはしたつもりです。
そしてそんなフィリアナに厳しく接しているつもりでも、実際は全力で甘やかしていたお兄ちゃんのロアルド。はっきり言って、彼がこの作品で一番正統派ヒーローっぽい動きをしていた気がします。(笑)
そんなロアルドは、妹フィリアナから「兄様に言えば何とかしてくれる!」という絶対的信頼感をずっと抱かれていました。フィリアナの中で困った時に一番頼りになるのが、ロアルドだったんですね。でもお話が進むにつれて、その相手がロアルドからアルスに移行していきます。
恐怖や不安を感じた時、幼少期は兄ロアルドの袖を掴んでいたフィリアナですが、それがいつの間にか袖を掴む相手がアルスになっているという展開を76話の狂犬王子炸裂な回以降にさせました。
そんな兄離れを始めた妹をロアルドはシスコンを拗らせる事もなく、すんなりとアルスに任せるという流れなのは、この三人が7年間共に過ごして来た信頼関係があるから、という感じにしてみました。ロアルドにとっては妹のフィリアナだけでなく、アルスも弟みたいな存在なんですよね。その流れで最終話のロアルドは、アルスにお兄ちゃん風を吹かしております。(笑)
そんな仲良し三人組がメインだった今回のお話ですが……。
内容の方は、そんなほんわかしたものではなく、王位継承権略奪とか、前王の非道な行いの被害者達が復讐に燃える的なかなり重い展開。
こうなってしまったのは、やはり『アルスが何故犬にされたのか』の原因に『王位継承権』を理由にしてしまったせいですね……。筆者的には王族に危害を加えるのは、よっぽどの理由があると考えてしまいます。
しかも王太子だけではなく、第二王子までもがその被害に遭っている……。ここで王太子が、被害にあっていないという展開にしてしまうと、セルクレイスがアルスを邪魔者とし暗殺を企んでいるという展開にせざるを得なくなります。
筆者は基本、血のつながった兄弟(姉妹もですが)を殺したいほど憎むという展開の話が、あまり好きではありません……。そうなると王太子も狙われていたという展開にしなければならなかったのですが、そこまでいくと、もう王家転覆狙っている奴を作るしか思いつかなかったんです……。
でもその王家転覆を狙っている奴も単に『権力が欲しかった!』みたいな動機にしてしまうと、かなりお話が薄っぺらになりそうと感じた筆者。そこで出てきたのが、死してなお残された人々を苦しめている超絶胸暴君の前王オルストになります。黒幕の動機付けとしては、「うん。そういう目にあえば王家恨んじゃうよね?」という展開には出来たと思いますが、その分かなり重いお話に……。
しかもこの展開、すでになろうに作品投稿している段階で急遽思いついたので、15~16話くらいを書く時に慌ててお話の展開を変更しました。
もうね、ここから筆者の地獄が始まったんですよ……。(泣)
この時、執筆前に作ったプロットを全てかなぐり捨てて、暴君国王設定を即席で構築したんです。この所為で16話以降は、毎回即興でお話を考え執筆し始めるという鬼畜道を筆者は歩み始め始めました……。
その為、この時点ではクリスの妹のオリヴィアや騎士団長のマルコム、今回お話を迷走させたパルマンなどの登場人物は一切考えておりません。彼らは、筆者がなろうにお話を投稿している最中にほぼ即興で急遽生み出した登場人物達なんです……。
特にパルマンは「今思うとあいつを出した所為で話が更に重くなったわ……」というキャラ。
読者様にとっても「余計な動きばっかりしやがって!」とイラっとさせたキャラだと思いますが、筆者にとっても「お前を作ったら更に話重くなったやん! どうしてくれる!」なキャラなんですよね……。
だからといってパルマンがいないと、犯人としてラッセルにすぐに辿り着いてしまうので、そうなると今度は読者様の方で「え? どう見てもラッセルが犯人なのに何で王家気付かないの? 王家無能なの?」という印象を与えてしまいそうだったので、それを防止するためにパルマンが犯人かもしれない的なミスリード展開を入れた方がいいかなと思い、このくだりを急遽(それこそ38話のラテール邸にラッセル、マルコム、パルマンが訪れた回)思い付きました。
ちなみにパルマンだけでなく、マルコムもこの38話を書く際に急遽作った登場人物ですね……。なのでこの二人は38話まで、全く存在すらしてない登場人物でした。(おい!)
ちなみにラッセルの息子ユーベルが終盤で止めに入る展開は、ちゃんとこのお話を書き始める前に考えていたプロットにあった展開ですね。でもそこに到達するまでの経緯を筆者は、書き始める前にしっかり考えないで「父親が息子を王様にしたくて王子達を暗殺しようとした」という王族殺しを決行するには「ちょっと短絡的な思考の動機じゃね?」というような適当な動機しか考えていなかった事になろうで投稿し始めてから気が付くというおバカっぷりだったので、慌てて展開を練り直したという……。
その流れでいうと国王リオレスが精神を乗っ取られるという展開も一切考えていなかったので、書きながら即興で苦し紛れに考えた展開です……。アルスの見せ場を増やしたかったというのもあるのですが、お話が重くなり過ぎてしまったので、それを軽減させたいというのもありました……。
そして作中のラッセルは、もうあの段階では自身が犯人として捕まるのは時間の問題だと覚悟を決めていたので、直接国王に闇属性魔法を使ったというのもありますかね。あのリオレス暴走で王子二人が死んでくれたら、何とか自身の計画は上手く行くだろうと思っていた反面、失敗したら確実に罪に問われるという状況なので、ラッセル自身が一か八かの賭けに出た感じです。だから上手くリオレスを正気に戻せた後、逃げも隠れもせずに素直に拘束されていたという……。
もしあの時、アルス達がリオレスに殺されてしまえば、父であるラッセルは王族暗殺の首謀者で処罰はされますが、息子のユーベルが王位を継承するしかない状況は確定します。たとえユーベル本人が自身に王家の血が流れている事を知らなくても、アルス達が死ねば自動的に彼に光属性魔法が移行し、髪の色も銀髪から急にプラチナブロンドに変わってしまうので、そこで初めて自身が王位継承権を持っていたという事に気付くという展開がラッセルの思い描いていた計画の流れですね。
ラッセル自身は作中で「光属性魔法の維持に固執する王家を終わらせたかった」と言っておりましたが、実際は自分の存在のせいで敬愛していた父の血を残せなかった事に責任と罪悪感を抱き、せめて父の家であるアーストン侯爵家を王家として名が残るようにさせたかったというのが本当の動機でした……。
それがラッセル自身の勝手な自己満足の願いでしかなくても、どうしても父親の守って来た侯爵家の名を代々語り継がれるようなものにしたかったのでしょうね……。
そんなラッセルは成功しても失敗しても自害する気満々だったのですが、作中ではアルスがそれを許しません。絶対に許せない人間が出来てしまった時、「さっさと死んでほしい」というよりも「出来るだけ長生きして苦しめ!」というのがアルスの持論です。「やりにげなんて絶対に許さない、責任をこれでもかというくらいとれ!」という感じですかね……。
なのでこの先、ラッセルは一生王家にこき使われる人生です。病死扱い後は、常に監視され一切家族にも会えない、表にはけして出る事が出来ない日陰の生活を強いられますね……。
そして今回、一番の元凶である当作品の中では超絶胸糞ヤローな前王オルストですが……。
すでに死亡しているキャラだったから、そこまで深くキャラ設定をしないで済みましたが、それでもここまで人格破綻した人間を登場させるのって、書いている筆者にとっても非常にストレスでした……。
もう彼の人格設定を筆者が考えた時は「はい! お前、自己愛性人格障害者な!」と、割り切ってキャラ付けしましたね……。
『自己愛性人格障害』は、まぁ一種の精神疾患みたいな感じ? サイコパスな人間になる傾向が非常に高い人格障害ですね……。なってしまう経緯は、凄く両極端で……幼少期に親から酷い虐待を受けたりして自己肯定する部分が極端に育たなかった人、あるいは真逆で親から「お前は本当に凄い子だ! 普通の子とは違う特別な子なんだ!」と過度な期待と根拠のない特別な人間認定をされ続けて自己肯定感が異常なほど強くなる育てられ方をされると、こういう人格形成がされる事があるそうです……。
オルストの場合は、完全に後者で前々王妃がそういう育て方をしてしまった所為で、自己肯定感が異常なほど高くなり、「自分は特別な人間だから他人を蹴落とし、利用する権利を持っているのは当然の人間だ」と思い込んでしまった感じですね……。そういう前々王妃も代々そういう子供の育て方をする家の生まれです。ですが、孫のリオレスが王位継承した際に前国王派の先導をし、謀反を起こして粛清され、お家は断絶状態。でももし、このまま家が存続していたら未だにサイコパスな人間を量産し続けていたかもしれません……。
作中でアルスやクリスが懸念していたのは、その前々王妃の家の血が自分達にも流れているから、自身も前王オルストのような人間になる要素を持っているのでは……というところですね。
ですが筆者的な解釈だと、たとえそういう人間の血を引いていたとしても結局はその人がどういう環境で育ってきたか、あるいはどういう信念を持って生きて来たかでかなり変わって来ると思います。
二人の場合、父であるリオレスとクレオスが暴君であった父親を反面教師として『自身は絶対にこういう人間にはならない!』という強い信念を持ち続け、自分達が親になった際に子供達には、愛情を注ぎつつもかなり厳しめに教育を施したから、アルスもクリスもオルストのようにはならなかったという感じですかね……。
そういう意味だと当作品で最強なのは、やはり国王リオレスな気がします。
作中ではしょっちゅう息子のアルスの頭にゲンコツを叩き込んでおりましたが。(笑)
まぁ、アルスに関しては自分の要素をかなり引き継いでいる上に幼少期からの育った環境が特殊だったので、かなり心配していたと思います。でもラテール伯爵邸で、のびのび育てられた事が良い方に作用したようで、擦れも捻くれもせずに素直過ぎる子に育った感じですね。
尚、2024年10月の段階では、この作品は敢えて続きが書けるような終わらせ方をしております。
作中で結構出張って来そうだった隣国グランフロイデですが、今回はグランフロイデ側の旧王家派の貴族達が、リートフラム側の前王オルスト派だった貴族達と結託し、現リートフラム王家の転覆を謀ろうとしていたが阻止されたという終わり方をしておりますが、実際はそんな簡単な問題ではないかと……。
何よりもオルストが無駄にまき散らした子種は、ラッセルやパルマン以外にも存在しているはずです。そういう人間を再び利用しようとする輩は出てくると思うので、敢えて第二章的な続きが書けるような終わらせ方にしています。
主人公のフィリアナやアルスを敢えて年齢低めに設定したのも、それを考慮しての設定でした。まだ十代半ばにも差し掛かっていない二人なので、未来はこれからだという感じですからね。
だだ……今回タイトルを『我が家に子犬がやって来た!』にしてしまったので、もし続きを書くとしたらシリーズ物として別タイトル付けて投稿する事になりそうです……。その辺の自分の見通しの甘さが「うん。流石、私。やる気あんのか?」という感じなのですが……。(困)
何にせよ、こんなにも長編になるとは思ってみませんでした……。
2023年以降からついやってしまっている『即興でお話を考えながら執筆更新していく』は、本っ当自分の首を絞めるスタイルなので、見切り発車しないで書き切ってから投稿するようにする癖をつけないと、毎回毎回死ぬ思いするとは分かっているのですが……。
今回に限っては、2024年が暗いニュースから始まった事もあり、急遽見切り発車で投稿した作品なんですよね……。
それでも40話くらいで終わる予定だったんだけどなぁ……。
でも最終的には自身のプロットの作り方が甘すぎて、後付けで「あれも! これも! ここ書いとかないと辻褄が!」というのがボロボロ出て来てしまって、結局は100話近くになりました……。
私自身、読者側の時に50話越えの作品って読むのが大変なので、あまり手を出さない人間なんですよね……。なので自分では出来るだけ書かないようにしていた話数なのですが、今回に関しては『王族暗殺未遂』というのを入れたら、コンパクトに出来なくなりました……。
そしてこちらの作品、実は別サイトのアルファポリスさんでも投稿しているのですが、そこでは『ファンタジー』のジャンルで投稿しております。ここでは異世界恋愛で投稿しておりますが「これ、恋愛してないよな?」と完結してから気が付いたバカ筆者……。これ、思いっきりハイファンじゃね?
でも一応フィリアナとアルスの交流の仕方は完全にバカップル状態……。
そして今更、ジャンル変更するもちょっとなーという感じなので、もうなろうでは『異世界恋愛』で貫こうと思っております。もし続きを書くとしたら、ちゃんと恋愛要素をガッツリ入れようかと。17~18歳くらいになれば流石のフィリアナでも団子より花になっていると信じたい……。
そんな計画性がない筆者のせいで、こんな長編になってしまった当作品をお手にとってくださった読者様には、もう読み切って頂いただけで大感謝です! 本当にありがとうございました!
そして誤字報告をしてくださった方々にも本当にありがとうございます!
その中で、かなり神がかった誤字報告をしてくださった方、貴重な誤字報告体験をさせて頂き、ありがとうございました!
そしてURLをコピペしてまで、あとがきにまで足を運んでくださった方々にも大感謝です!
もし続きを書く機会がありましたら、また活動報告でお知らせさせて頂きます!
長々とお付き合い頂き、本当にありがとうございました!




