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僕より先に死なないで  作者: 荒川 うみ
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「君に会いたい」

まず初めにこの小説にアクセスしていただいてありがとうございます。私は 荒川うみ と申します。この作品を投稿するにあたり私はこの物語を含め私の中にある7つのお話をしたときペンを執ることを辞めるつもりでいます。わがままですよね。ですので、よろしければ最後までお付き合いいただけると幸いです。




 僕の仕事はたぶん、誰とも変わらない。違うことはスーツを着て会社に行くこと。それが僕のいまの仕事。入社3年目の僕の、最近変わったことはバイクに轢かれて入院したこと。会社に復帰できるようになるまでに3か月を要したこと。僕の仕事の穴埋めのために(雑誌に掲載した求人でよい人材が思ったより集まった結果)何人かが、うちの会社に人が入ったこと。そしてその全員が僕より仕事ができること。僕の仕事は書類のコピー係となった。


その後輩の中に彼女がいた。


彼女のひととなりを説明するのならば、いつも人に囲まれていた。説明はこれで十分に思う。

僕とは違った。いろいろなことが。


それまで、上司との関係は良好とまでは行かないまでも、酒の席には必ず連れていかれたし、それなりに任される仕事もあった。新卒から2年と少しを過ごした会社だ。少なからずの愛着もあった。


「この書類早くコピーしてもらえますか?」


彼女はとても仕事に厳しい。そして、この会社にいることが不思議なほど仕事ができた。僕の働く会社は、上場しているような会社ではなく中小企業の中と小の真ん中くらいの商社であるが、名ばかりの商社であり、僕のいる部署は人材系といわれるものを扱っている。


「すいません。すぐにやります。」


課長のお茶を淹れていると給湯室まできた後輩は冷たく僕にいうのだ。後輩に雑用をさせられる事は辛いのではない。情けないのだ。

そんな僕の顔を見て更に急かすように書類を僕の前に差し出す彼女を僕は決して快くは思っていなかった。

社長の前で笑う顔が僕には嘘に見えたし、僕を含めだれが見ても明るい性格というのは正直妬みもあったのかもしれない。絶対に社長の愛人がと内心でしか反抗できなかった。


 会社復帰から、ひと月も経てば、またある程度仕事が任されるようになってきたある日の休みに、僕は唯一の趣味である釣りに行こうと思った。

僕は雨の日の釣りもとても好きだ。僕は基本的には絶対に生餌を使わない。釣った時ルアーのほうが自分の実力を感焦れることと、ちょっとした達成感があるためである。また僕は雨の海も好きで釣りができないような、ちょっとだけ強い雨の日は、ただ、海を見に行っていた。

部屋の下のガレージ(と言っても大家さんの趣味の車がたくさん置かれているところに間借りしているようなもので僕のものではない)に行き車にエンジンをかける。思ったよりもなかなかエンジンが、かからない。

最近乗ってなかったからしかたがない。と思いながらもエンジンはかからない。とすこしいらいらとし始めたときにガレージの入り口の前にひとりの女性が立つ。雨宿りのためにそこに立っているのだろう そう思った。仕切りに空の様子を気にしているが、今日の予報は一日中の雨だ。

エンジンがかかり大きな音が出て彼女は少し驚いたようなしぐさをした後こちらを見た。

彼女は、振り返ってから直ぐに、こちらに歩をすすめる。正直 あー。嫌だなとそんな予感がした。

立っていた場所から運転席のドアまで約10歩くらいの距離だがちょうど半分の5歩目で会社の後輩である彼女であることに気づいた。どうしようもなかった。彼女であることには気づけても僕の頭は固まってしまっていた。



この作品はまだ未完成です。

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