プロローグ
初めまして。kuro kuroと言います
初投稿になります。拙い文章ですがよろしくお願いします。
人族、魔族、獣族はその昔、邪龍を封印するために三族同盟を結んだ。それほど邪龍の力は圧倒的だった。邪龍との戦いは永きに渡った。犠牲者は年々増え続け三族は消耗していった。
しかしそこに立ち上がった各種族の代表がいた。人族からは勇者が。魔族からは魔王が。獣族からは獣王が。普通なら相容れぬ三人が人類の危機に立ち上がったのだ。
次第に三族同盟が優勢になっていき、やがて邪龍は追い詰められた。
「これで終わりだ!!」
勇者は地に自らの剣を地に突き刺す。途端、地面から無数の黄金の鎖が邪龍の動きを止める。邪龍は抵抗して勇者をブレスで消し飛ばす。しかし鎖の動きは止まらず邪龍の体に巻き付いていく。
その隙をついて魔王が禍々しい剣を邪龍の胸に突き刺す。
「ガアアアアアアアア」
邪龍は苦悶の声を上げる。最後の悪あがきと言わんばかりに無茶苦茶にブレスや魔法を放ちまくる。それらの一つが魔王に直撃する。
しかし邪龍の抵抗はそこまででその剣に力を奪われるように邪龍は動かなくなった。最後に獣王が剣が抜けないように秘術を施す。この秘術は聖の心を持ったものでないと引き抜けないという秘術だ。こうして倒すまでには至らなかったものの邪龍を封印することに成功した。
一人残った獣王は魔王の亡骸を持って地上に戻る。そして邪龍を封印したことに成功したと雄たけびを上げた。
三人の英雄は未来永劫語り継がれ今もその伝承はこうして各地に残っている。
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邪龍が封印された後、亜人と呼ばれる人々が生まれた。
邪龍の魔力を大量に浴びたせいで人族が突然変異してしまったのだ。耳が尖ったエルフ、より濃く魔力を浴びたものはダークエルフに。他にもドワーフ、小人、巨人。といった者たち。
こういった邪龍の魔力を浴びた者たちを亜人と呼称した。亜人たちは三族同盟から疎まれ酷い虐待を受けた。
エルフは森に集落を作り人々が近づけないようにした。ダークエルフは人が寄り付かない洞窟地帯に。ドワーフ、小人、巨人は三族で国を立ち上げた。武器を作り上げる国だ。ドワーフが中心に武器を作り小人や巨人がそれらを使役し凄まじい戦力を得た。
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そして邪龍の存在自体が御伽噺になりつつある時、邪龍が封印されている場所に異変が起こった。一人の少年が邪龍の封印を解き放ったのだ。
「君は誰?」
少年は邪龍に問いかける。
「分からない…。
あなたは?」
少年は少し考えて。
「僕も分からないや」
これが主人公(記憶喪失)、邪龍(記憶喪失)の出会いであった。