2話 協力者?あらわる
さっそくブリーフィングを始めるわよ
--橘サクヤ--
「どうすりゃいいんだよ!!」
「叫ばない叫ばない」
結局何も思い浮かばず、情報収集に街へ出た二人はどうすればいいか分からなくなっていた。
「何なんだよあのジジイ、頼むだけ頼みやがって」
「おっさんからジジイにグレードアップ・・・」
「大体殺人ウイルスと<原書>関係ねえじゃねえか」
「ドクターが何か伏せてるってこと?」
「そう考えるのが妥当だろうな。」
「手がかりは0か。頑張るしかないよね」
だが途方に暮れていた二人にある男が話しかけてくる。
「失礼。」
「なんです?」
「いやぁ。面白い話をしてると思いまして。お困り事でも?」
辰也は、宗教勧誘か、エセ占い師化なんかかと思った。
「まあ悩んではいますが」
「力をお貸ししましょうか?」
「いえ結構です」
「そういうわけにはいかないんですよぉ」
あいにく時間がなく事情も知らない一般人とかかわってる時間はない。
「それじゃ」
辰也は無視して通り過ぎる。
「ねえ、<パスカル>に<アルキメデス>のお二人さん」
二人は瞬時に振りかえる
「顔色が変わりましたねぇ」
「あなた、こっち側の人間?」
「まあ、一応。こんなところで立ち話もなんですから場所を変えましょう」
二人は付いていくことにした
「で、俺たちに何の用がある?」
場所はとあるマンションの一室、現この男のアジトらしい。
「では確認を。盗み聞きして申し訳ありませんが、あなたたちはあのウイルス窃盗事件を追っているのですよね?」
「まあそうだが・・・あんたはなぜウイルス事件を知っている?」
「まあ仕事柄、耳に入ってくるんですよ」
「何をなされてるんですか?」
「こっち側の情報屋、とでも言っておきますか。」
「何が目的だ?」
「組みたいんですよ。あなた方二人と」
「ふぅん・・・」
「つまりはこういうことです。私が情報を提供する代わりに、あなた方には戦闘関係のことを頼みたい。」
「何か事情がありそうだな。」
「まあ追々話しましょう。乗ってくれるんですか?」
「まあこっちも路頭に迷っていた身なんでな。情報はほしい。」
「では交渉成立ということで?」
「お前の持っている情報の量と正確さにもよるけどな」
「こちらもプロだ。そこは保証しますよ。」
「遅れたが、あんた名前は?」
「茜、と呼んでくれれば結構です。仕事上の名前なんでね。」
「そうしよう。おれらの名前は・・・・・知っているのか?」
「もちろん。よろしくお願いします、辰也さんに、雄也さん」
さて、続きはどうなるのやら?