表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/25

1話 厄介事は突然に

まるで進化の過程をすっ飛ばしたようにね


--ペイラー・サカキ--

野田と別れた二人はマンションの前にいた。

辰也が部屋の前のポストの中を確認すると、一通の手紙が入っていた。

「誰からー?」

「ええと・・・っげ!」

「どうしたの辰也君?」

「まあ、うん。まだ部屋には帰れないな。」

「これから用事?」

「お前もな。アレんとこ行くぞ。」

「・・・まさかドクター?」

「そういうことだ。今度は何を押しつけられるんだか。」

「まあ仕方ないじゃん。ササッと済ませちゃおうよ。」

渋々二人は出かけることにした。

目的地はここから20分ほど離れた場所。同じく都内。

「買ったものだけ置いてきたけど、なんか必要なものあった?」

「必要なら書いてあるだろ。問題ない。」

電車に揺られること10分、徒歩で歩くこと10分。

「ったく、来るだけで時間がかかっちまう。」

「ほんと、今度は何するんだろうね。」

「ほんとおもうけどな」

というわけで玄関前。チャイムを鳴らす。ピンポーン。

「ついたぞ、おっさん。」

少し間をあけて返答が返ってくる。

「中入れー」

「うっわ、命令口調だよ」

「なんかいったかー?」

「・・・この地獄耳が」

「・・・辰也君。もうなにいってもむだだよ」

二人は奥へ行く。中には40代前半といった男性が一人、試験管片手に二人を出迎える。

「おー。すまないな、よびつけて。」

「まったくだ。」

「うんうん」

「まあそういわんでくれ。さっそく本題に入ろう、隣の部屋で待っていてくれ」

「ほいほい・・・」


この男性は焔竜寺双馬(えんりゅうじそうま)。基本的に、裏事情を抱えた患者を扱っている医者である。いわゆる闇医者だ。

二人とはいろいろと縁があり、現在の関係に至る。

「まあ、最初から話そう。長くなるんだが・・・」

「長くなんなら聞かないよ?おっさん。」

「おっさんつうな、出来ればドクター・フレアと呼べ」

(雄也と辰也の脳内)「ただ焔のところカッコ良さそうに変えただけじゃん・・・・」

「ん?どうした?」

「・・・いや何も」

「では早速話そう」

事件は3日前に起こった。ドクターの知り合いにウイルス関係の研究者がいるらしいが、その研究者が開発した新ウイルスが盗まれたそうだ。そのウイルスはなんと殺傷能力が高く、辺りに散らばれば、数秒で空気感染して死に至らしめるというほどらしい。何のためにそんなものを開発したか知らんが。

頼み事とはそれを回収すること、らしい。

「・・・話は分かった。盗んだ奴らの見当は付いているのか?」

「今のところは・・・あまり。だがこっち側の人間てことは確かだ。」

「まさか<本>持ちか?」

「いいや、知り合いのそいつが聞いたらしいが、科学原書がどうたらとかいっていたらしい。」

「へぇ。その人がどこにいるかわかる?ドクター。」

「それが分からないからお前たちを頼ってるんだ。」

「へーへーそんなこったろうと思ったよ。」

「たのんだぞ。もしウイルスがばらまかれれば1歳が壊滅するかもしれん。」

「俺たちがしくじったことがあるか?」

「・・・頼もしいな。」

「帰るぞ雄也、作戦会議だ。」

「うん、わかった。」

二人はさっさと家を出て行ってしまった。

ドクターはさっきの部屋へと戻る。

「信じているさ。」

ドクターはひとり呟いた。


やっと話が展開していきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ