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これは科学現象と言えますか?  作者: POCO
プロローグ
2/25

2話 この世の理

さて、ようこそ人類の最後の砦、フェンリルへ


--ヨハネス・シックザール--

「いやー、今日も散々だったなー、雄也」

「ごめん辰也君、それを言うならこの部屋だと思うよ・・・」

部屋に帰った雄也はその惨状をみて答える。

「お酒、飲んだ?」

「・・・まあなー」

案の定、想像を絶するほど散らかっているのである。

「・・・・・はぁ」

「すまねえな、よろしく」

「わかってるよ」

雄也はしぶしぶ掃除を始める。

「いやーこういうことは苦手でね」

「毎度のことなんでもう慣れたよ・・・」


~~~40分後~~~

「ふー結構片付いた」

あたりはすっかり整ってあり、スペースもできていた

「いやーありがとう!おれはお前という最高なやつに出会えて本当に」

「バガアアン!!」

「え?え?なに?」

そんな二人に災いは振りかかる。突然自室が吹き飛ばされた。

「おいおい!?なんだよ!?」

「・・・不自然だな。ここしか吹き飛ばされてないみたいだけど」

「ふーん」

「せっかくの掃除を台無しにするとは、いい度胸だね。」

ふと紙が落ちてきた。

「なんだこりゃ」

そこには<屋上にこい>と書いてあった。

「どうする?呼ばれてるみたいだけど」

「うーーん」

「僕がいってくるよ。辰也君のじゃこのマンション倒壊させちゃうでしょ」

「まあそれもそうだが・・・じゃあ俺は待ってるよ。面倒だし」

「それが本音だよね」

「断じて違う」

雄也は単身屋上に向かう。階段を一気に駆け上がり、屋上へとつながる扉を開けた。ガチャ。

「一体誰かな?40分の努力を一瞬にして消し去ってくれたろくでなしは」

そこには1人の男がいた

「おやおやぁ。違うお方が来てしまったようだぁ。俺は<パスカル>に来てほしかったんだが、まあいいかぁ。」

「君の目的はなんなの?」

「目的?はっ、そんなのてめえらの<科学原書>を奪い取るために来たに決まってんだろ」

ー科学原書、それはいつ、どこで、なんのために作られたかさえ分からない伝説の書物。科学原書は各分野ごとに分かれており、それを自らに吸収させることで、そのことについて絶対的な知識、称号、応用力、さらに現象を具現化することが出来る。それらのある場所は不明となっている。人々は各々の願いをかなえるためにそれを求める。<科学原書>は別名<本>とも呼ばれている。この世の裏側の理、普通に生活している人々には到底知り得ない常識。

「本なんか手に入れてどうする気?」

「きまってる!俺はあらゆる科学原書を手に入れ、最強となるのさ!俺様こそが最強になるにふさわしい器だからなぁ!!」

「そんな私利私欲のために<本>をほしがるだって?」

「そうだ。お前も持ってるよなぁ。<遠心力の書>を。力づくで奪いとるがなぁ!!」

言うが早く男は攻撃を仕掛ける。男はボールを投げてきた。しかしそのボールは雄也の前まで来て爆発する。

「!っく!物質の爆発・・・君が<ノーベル>?それ、<爆発の書>だよね」

「御名答。御褒美にさっさと殺してやるよ。」

「それは無理だね、まずさ、そんな攻撃僕に当たらないけど?」

「なんだと?よけれるもんならよけてみやがれ!」

男は2、3発続けてボールを投げる。ドガンドガンドガーン。爆音が鳴る。

「ふっ、これなら」

「大丈夫だって?」

「なんだと?」

「悪いけど穴ありすぎ。よけるの簡単。」

「っく!チクショー!!くらいやがれ!!」

今度は立て続けに投げてきた。ドガンドガン、だが雄也には当たらない。

「君は能力を過信しすぎだ。そして使いこなせてすらいない。」

雄也がよけながら一気に間合いを詰める。

「くそ!、お前、なんでよけられる!?こんなの、素人の動きじゃねえ!!!」

「残念だったね、素人じゃなくて!」

バギィ!男の顔を雄也がぶん殴る。

「つぎで仕留めるよ」

「そこまでにしておけ。雄也。」

「辰也君」

いつの間にか後ろには辰也が立っていた。

「殺すことなんかないさ。」

「ひっ!た、助けて!」

「あ?じゃあ二度とくんなよここに。命と<本>はとらないでおいといてやる。もっとましなことにその力使えや。おい。」

「は、、はいぃ!すいませんでしたぁぁぁ!!」

辰也が脅しをかけると疾風のごとく逃げて行った。

「さーて帰ろう。部屋の修理だぜ。管理人さんに怒られちまう。」

「・・・昔のことを思い出しちゃったな。」

「・・・・雄也・・・・・」

「誰もが王や神になりたいとか、そんなことを考えず、平和に生きていけばいいのに・・・」

「そうだな。復讐や敵討なんてのも、新たな悲劇を生むだけだ。」

「そうだよね、でも・・さ・・・」

「どうした?」

「復讐心っていうのは自分で抑えられるもんじゃないもんだよ・・・」

「・・・・・・・・・・・雄也」

辰也の目には、一瞬雄也が闇に染まって見えた。

興味があればぜひ次話もお願いします

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