1話 少年の日常
おっと、レアものだな。
--雨宮リンドウ--
「おい、金出せや」
現在、カツアゲ中。いや、してるんじゃなくてされそうになってます。
場所はやっぱり定番、裏路地。
「あいにく人にあげるほど持ってないんだけどな・・・」
「あ?なんだって?聞こえねーなぁ」
「おい!バッグに財布入ってるぜ」
相手は4人。一人に胸ぐらをつかまれ、金要求されている。
「そのバッグ乱暴に扱わないでくれる?友達からもらったものなんで。」
「へぇ・・・。じゃあこうするか!?」
バッグを拾い上げた一人が、少年に見せつけるようにバッグを踏みつける。
「ハハハ!ざまあねえな!」
不良が声をあげて笑った。刹那、少年の目つきが変わる。
「・・・何もしないでおとなしくひいてくれるなら手は出さないと思ったけど、君達ちょっと調子に乗りすぎたみたいだね。それは大事なものと言ったはずだ。・・・・・つぶすよ?」
「!!! なんだって!?つぶす!?ギャハハハ!!てめえみたいな貧弱そうな野郎に何が出来る!?」
「体で受けてみなよ」
その瞬間胸ぐらをつかんでる不良を押し飛ばす。
「どっからでも来れば?」
今ので集団もキレたらしい。
「てめえ!!ぶっ飛ばすぞ!!!」
そこらへんにあった鉄の棒を用い、少年に振りかざす。
だが、
「ショボ・・・」
ユラリとからだを動かしてよける。だが動き自体が普通と違う。まるで円を描いているような動きで攻撃をかわしている。
「クソ、あたんねえ!ユラユラ動いてんじゃねえよ!」
「口が減らないな。口をあけてると痛みが増えるよ?」
「なんだと?」
少年が動きを止めないまま勢いを利用して拳を繰り出す。
「ぐはぁ!!」
だがその一撃は少年が殴ったとは思えないほど威力が強すぎる。
「顎の骨をやったかな?あんましゃべんないほうがいいんじゃない?ああ。慰謝料なんか払わないよ?正当防衛だし」
「あ・・・あ・・・・・」
残っている者達も動揺を隠せない。
「な、なんだこいつ・・・。破壊力が半端ねえ・・・。」
「そりゃそうだ。だってバカみたいに自分の腕力だけで攻撃してるんじゃないからね」
「な、なんだそりゃ?」
意味が分からなくなっている様子
「<遠心力>の利用だよ。」
さらにわけがわからないと不良が首をかしげる
「は、は?」
「まあいいや説明めんどいし、きみらもそこで伸びてるやつのようになりたいの?」
「ひっ!すいやせんでしたァァァァァ!!」
少年が脅しをかけると、不良達は一目散に逃げて行った。
「・・・はあ、バッグ汚れちゃったな。辰也君にあやまっとかないと・・・」
そう言って、少年はバッグを拾い、少し、手で払う。
「さて、帰るか。」
ここは東京某所。少年の名は、海羽雄也。現在は友達と二人暮らしをしている。
「あれ?辰也君、今帰り?」
住んでいるマンションのすぐ下まで来た時同居人とばったり会った
「よー雄也、おまえもか?」
彼の名は六条辰也。行き場を失っていた雄也とであい、一人暮らしはひまだからといい、食費は自分で稼ぐという条件で雄也を拾ってくれた、同居人
「うん。そうだよ。ごめん辰也君。バッグ踏まれちゃった・・・」
「おう?また不良にでも絡まれたか?ったく。そんな貧弱そうな体してっからだぞ。まあ<本>がある限り負けねえだろうがなw」
「結構しんどいんだよ?」
「退屈よりはましだ。とりあえず中入ろうぜ」
と言いつつ、2人は中へ入っていった
どうも!読者がいてくれるかわかりませんが、ここまで読んでくださった方に感謝です!興味を持っていただけたならさらにうれしいの一心です。
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