data00:「かびんのなか」
*はじめに
本作品はフィクションです。実在の人物・団体等とは関係ありません。
作中の科学技術等は文系人間の高校生物までの知識で組み立てたなんちゃって科学をベースとしたものです。
サイエンスフィクションというよりサイエンスファンタジー、というかおおむねSFです。ご了承ください。
よろしければどうぞ。
昔一緒にキャラクターの原案を考えてくれた、今はどこにいるのかもよくわからない友に、この愛すべきおバカな女の子を捧げる。
↓
【Opus】オプス、オーパス /óupəs 複数形_Opera
①歌劇、楽曲、音楽作品;作曲家の作品番号(Op)
②文芸作品
③ラジオ番組、映画
④神の御業
いきなりですが、ごめんなさい。
多分あなたはすごく怒るだろうと思ったので、先に謝っておきます。
ていっても許してくれないだろうけど。
言いたいことは全部、鏡に向けて言ってくださいね。
それをあなたの耳で聞いてください。
そうしたらあたしも聞いたのとおんなじですから。
他に方法が思いつかなかったので、こんな事になりました。
あたしは全然なんにも後悔はありません。
むしろ、これがあたしにしかできないことだとしたら嬉しいです。
やっとあなたの役に立てそうだから。
みんなには言いませんでした。
優しい人ばっかりだから、きっと反対されちゃいますもん。
もし何かあったら、あなたが代わりに謝っておいてください。
そしたらやっぱりあたしが謝ったことに……なりますよねえ? ならなかったらごめんなさいっ。
あ、でも彼女にだけはちょっと仄めかしておきました。たぶん気付いたと思います。
できたら彼女と幸せになってくださいね、あたしはあんまり仲よくなれなかったけど、やっぱり良い人だと思ったので。
ああ勝手なことばっかり。
もうなんでもいいです、あなたさえ幸せになってくれたら。
それからそうだ、あたしはあなたが思ってるほど寂しがり屋でも甘えん坊でもないですよ。
あたしの細胞、もらってください。あたしはあなたの一部になります。手になります。足になります。一生あなたを支えます。
もう二度とあなたが苦しまないように、あたしが悪いとこ、ぜんぶ治します。
ヒトとしてのあたしはいなくなっちゃうけど、あたしはあなたの中でずっと傍にいます。死ぬまでずっと。
あたしのお願いは身勝手でしょうか?
気持ち悪いかな? それとも重すぎ?
無理だろ■と思いますが、も■■なたの眼が醒■た後もあた■のこと■覚えて■ら、たまにでいい■で、あ■■の■前を■んでく■■い。
××■×年×■月■×日
from あなた■■■な■書
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