表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

徒然なるままに

自己満足

作者: 高原 夕晞


 全く雨なんて酷いよなー。今日に限って用事があるっていうのに。

 もちろん、買いに行くけど。

 今日はそのために部活をしたと言っても過言ではない! あ、ごめんて。

 小雨とは言えない雨の中自転車をこいで百貨店へ。自転車にちゃんと鍵をかける。

 エスカレーターを使って本屋さんへ。

 私が欲しい本はちゃんと二冊とも残っている、のはいいんだ。


 もう一つ、新刊が出ているんだ!

「でも、お金ないんだ。ごめんなさい」

 そう小さく言ってレジへ。二冊買えたから僕は満足。

 カバーを付けるか聞かれずに、そのままかけられた。店員さんの手つきが鮮やかでかっこよかった。


 百貨店から出ると雨は小降りになっている。ラッキー。

 でもなあ、いつもと帰り道違うんだよな。大通りだから信号多いし、面倒。

 だから、信号が上手く変わったところを狙って行ったことがない道へ入る。

 まっすぐ行けばいつか知った道に出るさ。それが僕のいつもの探検の法則。

「ほう、この道へ出るのか」

 今日の発見。小さな喜びだったりする。

 本を買ったせいでテンションが高い。静かすぎる。何か歌おう、何がいいだろう。

 自分のお気に入りから一曲を選び歌う。いつもよりも声を抑えないで。

 人に見られるのはちょっとあれだけど、今の気分は止めたくないんだもん。

 みんなの本、が僕の本になる。それだけの高揚感。

「普通とは程遠いことくらい、知ってるんだ」

 誰よりも、誰よりも。

 変わり者でも、好きなものがあったっていいじゃん。

 個性と普通は紙一重のはずでしょ。どうして、そんなに普通がいいのかな。

 自己主張が強いのも知ってる。従うだけじゃつまらないもん。


 そういえば、今日の立ち読みした時間短かったなー。一時間くらいでしょ、うん短い。

「さて、今日の夕飯はなんだろう?」

 いつもの毎日のちょっとした幸せの一ページ。なんてね。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ