第2話!終わりという始まり。
深夜2時。僕は出掛ける準備をしていた。
そして二週間ぶりに外に出た。
もう12月に入りかなり寒い。
でも空には星がキラキラ輝いていて、ちょっと感動した。
早く走りたい。そんな気持ちが僕の胸を高ぶらせた。
僕はヘルメットをかぶりバイクにまたがってバイクにまたがってカギを差し込んだ。
そしてゆっくりカギを右に回して、左ブレーキとセルボタンを押した。
ブォォォオン!!
と勢い良くエンジンがかかり、
ぼくは走り始めた。
冷たい風に包み込まれて、どんどん体温が下がっていく感じがした。
それでも二週間ぶりのバイクは気持ちよかった。
そして………。
楽しかった。
「わあぁぁぁあああ!」
と興奮のあまり、叫んだ。
僕の叫び声は、風に流され、星がちりばめられた夜空へと消えていった。
今までの苦しみを忘れるかのように僕は走り続けた。
荒川ぞいの土手の上を、どこまでも………。
どこまでも………。
アクセル全開にして走り続けた。
しばらくすると急に、
ガタガタガタガタ!
バイクが大きく揺れ始めた。
「砂利………??」
このままじゃ危ない。
アクセルを戻してスピードを落とそうとした……。
その時、
ザザァーー!!
タイヤが滑った。
バイクがどんどん左に傾いていく。
そして地面が目の前にあった。
「ヤバィ!」
と思ったその時、目の前にあった地面がなくなった。
「えっ!?」
バイクと一緒に土手から飛んだ。というより落ちた。
目の前がスローモーションになり、バイクが自分より先に飛んでいくのが分かった。
地面がだんだんと、だんだんと近づいてきて、
ゴン!!
僕は意識を失った。
12月上旬、高校を停学中の出来事だった。