夏休みがやってきた。
高校に通うKたち4人に夏休みがやってきた。
この話に登場する地名や人物名、エピソードは全て架空のものです
俺の名前はK。
至って普通の高校生活を送っている。
俺には3人の友達M,Y,Hがいて、普段から悪ふざけで心霊スポットに行っては大騒ぎをし、大人たちにこっぴどく怒られる。
今日は一学期の終業式だ。
「お前ら絶対にハメを外しすぎないように気をつけるんだぞ!」
学校の先生は言った。
そんな忠告をしても聞かないぞと思った。
終業式が終わり、4人は俺の家に集まった。
「今度は、あのT廃墟に行かないか?」
ニヤニヤしながらYは言った。
「やめとけ。あそこは本当にヤバいから!」
Hは声を荒らげて言った。
「大丈夫でしょ笑。何かあっても俺たちは足が速いんだから逃げれるよ」
俺は言った。
俺たち4人は陸上部の部員であり、全国大会で優勝したこともあるため、いざという時には逃げられるだろうという自信があった。
「そうだね!それに今までも何も無かったんだし大丈夫でしょ!」
Mは言った
「そうだといいけど...」
Hはため息をつきながら言った。
「決まりだな!よし、〇〇日の夜、T駅に集合だ!」
Yはまたもやニヤニヤしながら言った。
T市は人口数十万人の都市であり、そこのど真ん中には大きな山があった。なぜか山の名前を知っている者がこの世に1人もいないため、名前を仮にT山としておこう。
T山の頂上には数百年間誰も住んでいなかったであろう古びた洋館があり、T廃墟という。
T廃墟にはこんな噂がある。
「決して行ってはいけない。もし中にある〈なにか〉を見てしまうと...」と。