殺人罪
家の上半分がない。
だが、それより目の前に死体が4つある。
見るも無惨だ。
「トレディアがやったのか?」
そう聞くと彼女は当たり前のようにうんと言った。
トレディアの強さはわかった。
だが、人を殺したという事実の方が衝撃的だった。
莞爾やアレスたちが来る。
事情を話すと2人は凄いと言ってトレディアを褒める。
2人とも殺人に関してはノータッチだ。
とりあえず宿に帰ってベッドに入った。
が、あの光景は中々はなれるものでもなく結局一晩中寝れなかった。
寝不足なのがバレたのか、朝莞爾に心配される。
ここで隠してもよかったが今後もこうなるかもしれないと思い、正直に気持ちを言った。
それを聞いて莞爾が口を開く。
「確かに人が死んだね。ただ、やらなきゃこっちがやられる。結局どっちかが死ななきゃ戦いは終わらないと思うよ」
それを聞いた時、素直に確かにと思ってしまった。
俺は平和ボケをしていたのかもしれない。モンスターは散々殺したのに、今更人はダメだというのだろうか。
勿論、自分から仕掛けるのは良くない。ただ、もし相手から仕掛けてきたら、殺ってもいいのかもしれない。
なんとなくだけど、すっきりした。
「ありがとう、なんか平和ボケしてたわ。よし!食料買ってライナット王国目指すか!」
こうして俺らは食糧品店へ向かった。