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軍事愛好家の転生記  作者: エアアンテーク
生徒会革命
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海水浴

「....さん....豊さん....」


 誰かに起こされて目が覚めた。

 俺の真上には馬乗りになった金髪の少女がいた。


「早くいきますよ!」


 目を擦って、しばらくするとその少女の顔がだんだん見えてきた。

 小顔で綺麗な顔立ち、青い目をしている。

 ロースターだ。


「おはようロースター。貴族の方はどうなったんだ?」

「徹夜で終わらせてきました」


 彼女は誇らしげにそう答えた。


 俺は起き上がり、他3人のベッドをみてみるが、そこには誰もいなかった。


 ロースターに聞いてみたら朝食を食べにいったそうだ。

 なんでも、俺は相当起きなかったらしい。

 それで、ロースターが来るまで寝させておこうという話になったとか。


 俺はとりあえず着替えた。

 3人のところに行こう。

 ちなみに、ロースターもロールの格好に変装している。


 外に出るとスピットさんがいた。

 ロースターの専属の護衛だ。


 とりあえず挨拶を交わして、俺らは宿を出た。

 俺の横にはロースターがいて、後ろにはスピットさんがいた。

 ロースターはそんなこともお構いなしに、手を繋いで俺を先導する。

 なんか、後ろからまじまじとみられると恥ずかしい。


 ここの街は海が近いということもあって潮の匂いがする。

 その匂いは前世のものとなんら変わりない。

 前世では何も感じなかったが、恋人と一緒だと、なんか、いい匂いだな。


 そんな感じで浮かれていると3人がいるという店に着いた。


 見た目は他と変わりないなんら変哲もない食堂。

 俺らは中に入る。

 そこには赤い髪と青い髪、そして黒い髪に魔王のような黒い角をはやした3人組が食事をとっていた。


 アレス、莞爾、トレディアだ。


「遅かったじゃないか」

「なかなか起きなかったものね」


 聞いてみたら10回は起こされたらしい。

 その度に返答がなかったので衰弱してるのではと心配されて、治癒魔術までかけられたとか。



 ただ、普通に寝てるとわかったので、ロースターと入れ替わる形で出て行ったそう。

 

 ご迷惑をおかけしました。


 その後、俺はパンとスープとを平らげ、店を後にした。


「それじゃあ海に行きましょ!」


 アレスは張り切っていた。

 まぁ、ここにきた目的はそれだからな。


 俺らは海に向かった。

 進むごとに潮の匂いが強くなっていき、店の種類も海に関連した店が増えてくる。


 少し長めの通りを抜け、角を曲がり、大通りを抜けた。


 その先には海が見えた。

 波の音が聞こえる。


「あれが海なのね!」

「あれが海なんだね、初めてみたよ」

 そうか、アレスとトレディアは海を見るのが始めてか。


 海を見た瞬間、アレスとトレディアは走って海へ向かってしまった。


 俺らも急いで追いかける。

 ちょうど砂浜のところで追いついたので、早速俺らは水着に着替えた。


「豊さん、かっこいいです」


 と、そんなことを言うロースターの目は少し怖かった。

 

 俺は勢いよく海に飛び込んだ。

 アレスは「水がたくさんあるわ!」と言って飲もうとした。

 勿論飲めないほどにしょっぱいので口いっぱいに含んだ瞬間吐き出していた。


 そのあと、俺と莞爾は海を泳いだ。

「莞爾、俺と勝負だ」

「何をするんですか?」

「向こう岸まで早く泳いだほうが勝ちでどうだ」

「いいですよ」


 そう言って俺と莞爾は同時にスタートした。


 初めは俺が優勢だった。

 日頃から体を鍛えてる、というか、筋トレに付き合わされてる成果だろう。


 ただ、そんな優勢は長くは続かなかった。


「ブースト 超身体能力向上」


 莞爾が2つも身体強化魔術をかけたせいであっさり抜かれてしまった。

 そしてそのままゴールされてしまった。


「それずるいだろ」

「ルール的には何も言われてませんでしたので」


 なんか、ずるいよな。

 しかもちゃっかり『多重詠唱』スキルを使ってるし。


 次に、ビーチブラッグをした。


 一回戦は莞爾対アレス。

 勝負は一瞬で決まった。

 アレスが勝った。

 莞爾が魔術を使おうとした瞬間に勝負が決まっていた。

 この世界の人間の身体能力は上がっているが、それでもアレスは化け物レベルの速さだった。


 二回戦は俺とトレディアだ。

 スタートの合図とともに俺は反対を向き走り出す。

 今のところトレディアと同じ早さだ。


「脚力向上」


 ただ、そのあとは一瞬で負けてしまった。

 さっきも思ったが、魔術ってずるくない?


 決勝戦はアレス対ドレディアだ。

 なんとなくわかっていたが、やっぱこうなったか。


「ねぇ、アレス、魔術はなしにしない?」

「いいわよ、純粋な身体能力の勝負といきましょう」


 ということで、純粋な身体能力の勝負になった。


 開始の合図がなる。


 両者が一斉に走り出す。

 勝負は一瞬だった。


 アレスが勝った。

 やっぱ普段から身体能力のみで戦っているアレスに軍配が上がった。


 トレディアはめちゃくちゃ悔しがっていた。

 最近、身体能力を上げるための鍛錬をしたらしく、アレスに勝てると踏んだらしい。

 

「私に勝とうなんて100年はやいわ!」


 と、勝者が敗者にそう言い放った。


 そのあとは莞爾が砂遊びをしていた。

 作っていたものはお城だ。

 と言っても子供騙しの可愛いものではない。

 ロースターのとこの王城をモチーフにした、大きさにして10メートルはあろうものだ。


 ふと上を見ると、そこには玉座があり、ロースターが座っていた。


「なかなかいい眺めですね」


 ロースターはそう言いながら海を見ていた。


「どうです?魔術で作ったお城は?」


 と、莞爾は誇らしげに話していた。

 なんでも土魔術を少し改良すると地面をいじることができるらしく、それによって城の大部分を形成しながら重力魔術で固めていったそう。

 触ってみたが、砂浜の素直とは思えないほどに固かった。

 俺は少し、強めに城を殴ったがびくともしなかった。

 次にアレスが魔力を込めない剣で斬ってみたが刃が弾き返された。

 次にトレディアがありったけの魔力を込めて斬ろうとしたので全力で止めた。


 いつかのように家まで斬られるのはごめんだからな。

 

 そうして、俺らが城で遊んでいる間に夕方になった。

 俺らは全く気づいてなかったが、どうやら昼が過ぎていたらしい。


 俺らは服に着替え、近くの飲食店に入った。

 そこで晩飯を済ませ、宿に戻った。

 

 前世では大人になってからは海に行ってなかったが、なかなか楽しかった。


 またみんなで行きたいな。


 こうして、俺らの長旅は目的を達成した。

 有識者の方にこの作品に対しての感想をいただいたら、タイトルに軍事愛好家とわざわざ造語を入れる意味がない。と言われたので、タイトルを「ミリタリーオタクの異世界転生記〜この世界の人の身体能力が高すぎてなんか思ったよりも銃が活躍できません〜」に変えてみました。どっちがいいかはわからないので、元の方がよかったら教えてください。

 あと、割と初めの方にありがちなんですが、書き方が下手、と言われたので、現在1話から少し、表現を変えて、手直ししています。現状3話まで終わりました。

 あと、この話に銃を登場させる意味なんですが、なんとなく作者が「魔法の世界で銃を使って無双する話があるけど、自分的にはこの程度の活躍じゃないかな」みたいなのを書きたかったからです。

 書き方が拙く、誤字脱字が多い作品ですが、日々精進していきますので、応援してくれるとありがたいです。

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