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軍事愛好家の転生記  作者: エアアンテーク
生徒会革命
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神の御言葉2

 食堂についた。そこにはすでに注文を終えた3人がいた。


「遅いですよー」

「さぁ、早く食べましょう!」


 予め俺の分も注文してもらっていた。俺の今日の昼食はパンとスープだ。パンもスープも嫌いじゃないが、日本人の俺からするとそろそろ米が恋しくなってくる。


「いただきまーす」

「いただきまーす」


 俺と莞爾はそういうと昼食を食べ始めた。


「あ、そうそう。こんなのが届いてたよ」

 

 トレディアが口を開く。そこに書かれていたのは『ストライト公国』からの招待状だった。


「なんでまたこんなものが...」


 俺らはそう有名なわけでもない。なのになぜこんなものが送られてきたのか全くわからない。


 『ストライト公国』

 確かライナット王国よりは小さいが中小国の中では上位に入るくらいには豊かな国だ。


「どうする?」

「行きましょう!」

 アレスは行く気満々だ。

「でも、今から行っても1ヶ月後の武技大会には間に合わないよ」

「じゃやめましょう」

「そうだね、僕もよくわからない招待状より武技大会の方が大切かな」


 ということで武技大会を優先してこちらは断ることにした。


 そうしてまた昼食を再度食べ始めるとロースターが来た。


「また、パンとスープですか?飽きないですね」

「いまいちよくわからない食い物しかなくてな」

「じゃあ今度おすすめのメニュー教えてあげますよ」


 そんな会話をしていると、何やら周りが騒がしくなった。


「生徒会長がきたんですよ。ほら入り口の方」


 そうして入り口を見るとそこにはイケメンかつ高身長な生徒会長がいた。確か名前はグラン・スカイホーク。成績優秀、冒険者ではないがその腕は間違いなく一級。しかも公爵家の長男。所謂超エリートだ。まぁ、俺らとは無縁な存在だな。


 そう思ってスープを飲んでいると誰かがこちらにやってきた。


「こんにちは、あなた方が震電ですか?」


 その声は落ち着いていて品がある。そうして隣を見るとそこにはさっきまで入口にいたスカイホークがいた。


「はい。そうですが、どうかされましたか?」


 一体何の用で俺らに話しかけてきたのだろうか.....


「すこし、聞きたいことがありまして。ただここだと話せないので、生徒会室にきてもらっても?」

「はぁ、構いませんが....」

「ではお待ちしています」


 そういうと、彼は優雅に去っていった。さすが、後ろ姿も絵になる。


 こうして俺らは昼食をとり終えて生徒会室に向かった。


 俺らは3回扉をノックしたあと部屋にはいる。


「よくきたね」

 

 中は特別飾られているわけではなかったがシンプルさゆえに風格があり威厳を感じる。そしてその部屋の真ん中にいる生徒会長もまた威圧的である。


「よくきてくださいました。震電の皆さんにロースター女王陛下」


 次の瞬間俺らは臨戦態勢を取る。何でこいつはロールの正体を知っているのだ。常に笑顔で不気味さはあったがやっぱり....


 「みなさん!大丈夫です。彼には私の正体を教えていますので、それで知ってるんです」


 なんだ、そういうことだったのか。


「失礼しました」


 一応謝っておこう。ありがとうとごめんなさいは社会人の基本だ。


「いえいえお気になさらず。こちらも事情を伝えてませんでしたから。」

「それで質問ってなんですか?」

「単刀直入に聞きます。ヒトラー暗殺をしたあの日のことを詳しく話してはくれませんか?」


 こいつはこんなことまで知っているのか。ただ話して良いかわからないので俺はロースターの方を見る。


「大丈夫ですよ。彼はスカイホーク公爵家の長男ですから。あの時の話はスカイホーク家には伝えてありますので彼にも伝わったんでしょう。」


 大丈夫なら、と、俺らはその日の出来事を事細かに説明した。親衛隊副隊長や隊長、ヒトラーの言動まで全てだ。


 そして全てを話し終えると


「なるほど。そんなことが....ありがとう」


 そういうと彼は黙り込んでしまった。俺ら4人はそれをみて


「じゃあそろそろ午後の授業もあるので失礼します。」


 といって部屋を去った。


 そんな感じで俺らは午後の授業も終わり帰路に着いた。

その途中空から光が差し込んだ。この不自然な光は見覚えがある。奴だ....


 そう警戒してると、案の定空からゆっくりと人らしきものが降りてきた。


「やっほ〜久しぶり〜」


 奴とはすなわちいつかの神だ。俺らに才能や能力を与え、助言をしたいつかの。


「君たちに助言をしにきたよ〜」


 俺らは黙って話を聞く。


「今日の助言は、君たちがいま一番気になっているであろうスキルに関する助言だよ〜」


 スキルだと!?確かに俺らに与えられたスキルは気になる。周りでも覚醒してる人はたくさんいるのに俺らはなぜか誰も覚醒していない。


 すると彼は咳払いをすると話し始めた。


「まずはアレスくん。君はこのまま生活していると良い。必ず覚醒するきっかけが訪れる。次に莞爾くん。君は今通っている学校の色々な人と戦ってみるといい。そしたら覚醒するよ。トレディアくんは色々な冒険者の依頼を受けると良い。依頼内容はモンスターの討伐系だね。」


 内容までは言ってくれなかったがそれでもありがたい。それで俺は何なんだ?


 「最後に豊くんはね。すでに覚醒してる。どういうわけか知識がつかなかったみたいだけど、君のスキルは兵士を作るスキル。君はすでに三段階目まできてるから30人程度の兵士なら呼び出せるはずだよ。あ、あと、親衛隊隊長にトドメを刺したのは君が無意識に召喚した君の兵士だ。」


「俺の能力は銃の召喚じゃないのか?」

「それは兵士を呼び出す能力の一部さ。あ、あと詳しく指定はできないけど銃以外の武器も出せるよ。君は色々な武器を扱える。それじゃあね〜」


 そういうと奴は上へと去っていった。


 家に着いた。なんか色々あって疲れた一日だった。その日は泥の様に眠った。

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