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軍事愛好家の転生記  作者: エアアンテーク
国家反逆罪
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王都ツアー

 王都事変から1ヶ月が経った。後から聞いたが、アレスと莞爾はいいところまでデルタを追い詰めたが、そこで敵の援軍が来たらしい。そのあとは形成逆転され負けたらしい。


 そんなアレスはここ1ヶ月、騎士団長、アンテークさんと訓練している。王都事変前と後合わせると2ヶ月訓練しているが、みるみるうちに強くなってる気がする。初めは一方的だった試合も、今は五分五分といったところだ。ちなみに、手数は多い方がいい!といって二刀流を現在習得中らしい。


「やるわね」

「そちらこそ、腕をかなり上げたな」


 莞爾とトレディアも王国の中でもトップクラスの人達に訓練してもらっている。英才教育だ。


 あ、ロースターは無事、王になることができた。この世界では、ロースターは成人している。故に女王になったのだ。俺らが英才教育を受けることができるのもロースターのおかげだ。


 冒険者学校についてはロースターが手筈を整えてくれている。といってもまだ1ヶ月ほど掛かるらしいが....扱いとしては特別編入生になるらしい。


 俺らは今、王宮の近くの宮殿で寝泊まりしているがまぁ、いいものだ。美味しい食事、広い部屋にふかふかのベッド、このまま貴族になりたいくらいだ。


 そういや、王都内を散策してなかったな。せっかくだし、みんなで王都を見てくるとしよう。


 そんな感じでみんなを集めて王宮を出る。行く途中ロースターに


「トラブルは起こさないでくださいね。おこしたら学校に入学できなくなってしまいますから」


 と言われた。まぁ、俺らは好戦的ではないし、問題ないだろう。あ....アレス....


 こうして俺らの王都見学ツアーが始まった。まず見えるのは冒険者ギルド。入ってみると中は広く、冒険者なら誰でも使える闘技場がいくつもあった。他にも軽食を取れる場所や酒場も併設されていた。


 次に見えるのは教会だ。この世界で最も信者の多い宗教『ストイール教』だ。詳しい戒律とはかわからない。多分キリスト教みたいなものだろうと自己完結させておく。


 次に見えたのは市場。日用雑貨や、食料、その他諸々までなんでも揃っている。やっぱり肉の値段は高い。なんかいいものはないかと物色していると、面白いものを見つけた。

魚だ。この世界で魚はあまり流通しない。漁師という職業自体があまりいないのだ。それにとった魚はその場所で消費される。故に魚はなかなか見かけない。前世ではあまり食いたいとは思わなかったがいざ食べないとなると恋しいものがある。


 俺はその場で4本魚の丸焼きを購入した。見た目は鰯とか鯵とかそこら辺だ。


「久々に食べるわね」

「僕も久々だ」


 アレスとトレディアはそんなことを言いつつ魚を頬張る。

うん。普通の青魚の味だ。買って食った後にいうのもアレだが又食べたい!とはならないな。


 市場での物色もほどほどに俺らは帰路につこうとした。帰り道はせっかくだし行きとは違う場所がいいということで、路地裏を通った。人通りも少なければ日の光も当たらない。


「やめてください」


 そんな声が聞こえた。俺らは急いで声の元まで行くとそこには12歳くらいの少女がいた。そしてその少女を囲むように人がいる。カツアゲか何かだろうか。


「お前、今すぐそこから去れ。今なら見逃してやるよ」

「お前らは何をしてるんだ?」

「こいつが俺にぶつかってきたからシメるんだよ」


 そう言う男の身なりはかなりいい。貴族だろうか。でも、貴族がこんなことをするか?


「あんた達、死ぬ覚悟はあるかしら?」

「僕も、これは見過ごせないなぁ」


 あ、やばい。剣士陣はやる気満々だ。ロースターに問題起こすなって言われたばっかなのに....


「ちょ、ストップ、学校入学できなくなるよ?」

「でも...」

「これは見過ごせないよ....」


 とりあえずアレスとトレディアを静止させる。

「僕にいい考えがある」


 莞爾はそう言うと、俺らに作戦を伝えた。


「ごちゃごちゃ何喋ってるか知らねーが、俺は2級冒険者、ラムスだ。」


 2級冒険者...真っ向からやりあっては勝てないだろう。やはり莞爾の作戦でいこう。


 まず、俺が閃光弾を召喚し、俺はそれを奴らに投げる。次の瞬間、奴らは視界を奪われる。次に莞爾がトレディアとアレスにブーストをかけ、アレスとトレディアは全力で敵に向かう。そのままその少女を救出し、全力で逃げた。


 ふとアレスを見ると手には血がついていた。そして後ろには鼻を折られたラムスがいた。まさか、殴ってないだろうな。


 そのまま俺らは王宮に帰る。少女は途中で家に帰した。部屋に行く途中ロースターに話しかけられた。

「そんなに息切れして、どうしたんですか?」

「ラムス?とかって言うやつが少女をシメようとしてたから助けてきた。」

「え?」

「大丈夫!戦闘はしてないから。ちゃんと逃げてきたから。」

「ラムスって言うとこの国の貴族の息子ですよ....」


なるほど、やつらは貴族だったのか。


「アレスさんの手に血がついてますけど....」

「別にちょっと腹が立ったせめてもの仕返しに鼻を殴ったりなんかはしてないわ」


 あー、なるほど、俺らは貴族の息子を殴ったのか。

「俺ら、入学取消し?」

「名乗りましたか?」

「いや、名乗ってはいない」

「じゃあ、何か言われてもこちらでなんとかします」


 ロースターさん、迷惑かけます。

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