44_幼獣と配置転換_3
ギルマスの部屋を出て、一階に降りようとした時だった。
「「「ライガさーん!!」」」
振り向くとそこには、少年冒険者ロキ・パナ・ラリーの三人組がいた。
「そ、それライガさんの従魔ですか?」
とロキが目をキラキラさせて聞いてくる。
「ええ。ヴェルデといいます。よろしくお願いしますね。」
「はい!」
「ヴェルデって、パイソンですか?」と今度はラリーが、こちらもキラキラした目をして尋ねる。
「いえ、リザードですよ。」
「へえ~。」
「そういえば、パナさんは、もう腕の傷はよろしいんですか?」
「はい!おかげ様で!まだ傷は残っていますが、ザラニーニ先生にも、処置が迅速だったので、傷は殆ど残らないだろうって!」
「それは良かったですね。」
「お、俺たち、あともう少ししたら、みんなでダンジョンに潜るんだ!」
「そうですか。気を付けて行ってきてくださいね。」
「「「はい!」」」
今、剣術Ⅰって言ってたから、ダンジョンは、講習の最終試験って事かな。
ロキと別れたライガは、腰につけていた袋にヴェルデをそっと入れ、そのまま一階に降り、クエストカウンターへと向かい、冒険者でごった返しているのを横目にバックオフィスへと入る。
「マーサさん。ちょっと良いですか?」
「ん?何だい?」
「俺、来週から外メインで動く事になりまして、俺が持っているクエスト部の仕事、徐々にお願いしていくことになりますので、よろしくお願いします。」
「「ゲッ!マジで!」」と叫んでいるミシカとコモは放ってマーサは
「あら、そうなの?だいぶ頼っちゃってたからね。今までありがとう。」
「いえ。まあ、辞めるわけじゃないんで。」
「そうね。“外”でもこっちも関わってくる案件もあるし、また違う付き合い方になるか。じゃあ、またよろしく!」
「はい。よろしくお願いします。あ、あと今、ステータスの測定器、空いてたりまします?」
「空いているはずだよ...あれ?ない...」
「え?」
「コモ君、さっき使ってた測定器どうしたんだい?」
「へ?えーっと。」と言って、自席の上を探している。
見るとコモの机の上は、書類やら飲み物やら、食べかけのサンドイッチやら、何かしらの器具やら色々と積み重なっていた。
「あっ!あった!」と言って取り出した瞬間
肘が積み重なった書類に当たり、そのまま、書類の塔が崩れていった...。
「だから、片付けなさい!って言ったでしょ!」
とミシカに怒られ
「使ったら、直ぐに元の場所にしまって、って言ってるだろう!」
とマーサに怒られるコモ。
しばらく二人のお小言は続きそうなので、さっさと測定器をコモから受け取り、空いている場所で、自分のステータスを測る。
スキルは...よし“テイマー:ドラゴン(幼獣)”が新設されてる。
ヴェルデも測っておくか。
「ヴェルデ。出ておいで。」
と腰の袋に入っているヴェルデに声をかける。
「よーし、痛くないから、良い子にしてろよ。」
※※※※ドラゴン
テイマー契約すると、ドラゴンは表示されるんだな。
でも種別は伏字か。
定まってないってことか?
いや、そんなことはないよな。
またしばらくしたら、測ってみるか。
レベルは...1と。
生まれたてじゃ、当然か。
あとは、ギルドカードに同期させて登録...と。
ちなみに、従魔用のカードは二センチ位の丸形になっている。
「後で、首輪も買ってやらなきゃな。そしたら、このカードを付けてやるからな。楽しみにしとけよ。」
「ぴー!」
「さてと、リーノの所に行ってくるか。」
マーサ達に声をかけようとしたが、まだコモにコンコンとお説教をしていたので、ライガはそっとその場を立ち去る事にした。




