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46

投稿エピソードを間違えていたので

第46部分「Sランクダンジョンも楽勝みたいです」


の前のエピソードとして挿入しました、申し訳ありませんm(_ _)m

 翌日、冒険者ギルドに向かった僕たちは空気が張りつめているのを感じた。

 誰もがクエストボードを前に、険しい顔をしている。


「どうしたんですか?」

「あ、アレスさん!」


 その中に馴染みの顔を見つけ、僕はロレーヌさんに声をかけた。



「実は、この間のダンジョンを調査中だったパーティなんだが……。現れるモンスターが強力すぎて、とてもじゃないけど最奥部まで進めない、と命からがら戻ってきたんだよ」


 僕たちの報告を受けて、冒険者ギルドの中でも腕利きの精鋭が調査に向かっていたらしい。

 しかし、攻略が順調だったのも束の間。

 何階層か進んだ場所で、瞬く間に高ランクのモンスターに囲まれてしまい、命からがら逃げかえる羽目になったらしい。


「更に悪い知らせがあってな? 私たちが異常だと思った階層は、もともとは『コウモリの洞窟』には存在しなかった階層なんだ。しかし調査に向かったパーティによると、もともとあった浅い階層にも高位のモンスターが居たらしいんだ」

「どういうことですか?」


「危険すぎるモンスターが、ダンジョン全体に広がってるんだよ」


 もともとはFランクダンジョンだったコウモリの洞窟。

 調査結果を受けて、瞬く間にSランクダンジョンに指定されたらしい。



「弱いモンスターは、住処を追われてダンジョンから逃げ出したりもしていてな……」

「え? それって大変じゃないですか!?」


 ダンジョンに住むモンスターが、人里を襲うことはそう多くない。

 モンスターが増えすぎて、住処を追われたモンスターがダンジョンを離れて、生きるために人間を襲うということが殆どなのだ。



「モンスターが凶悪化した原因も不明。もし、あのクラスのモンスターが人里に現れたらと思うと……」

「どれだけの被害が出ることか、想像するのも恐ろしいですね……」


「だから原因を突き止めて、どうにかしてモンスターを駆除しないといけない――そういう話は出ているんだがな……」


 そう言いながら、ロレーヌさんが、クエストの一角を指さした。

 そこに張られていたのは、任意参加の緊急クエスト。

 しかし、こちらの戦力が問題だった。


「Sランクのバケモノがわんさか出るんだろう? 勝てっこねえ」

「俺も絶対に受けないぞ! まだ死にたくねえからな!」


「……と、みなこの調子なんだ。――私たちも、攻略には及び腰でな。あのダンジョンの恐ろしさは、身に染みているからな」


 ロレーヌさんは、ぶるっと身震いした。

 


「お兄ちゃん?」

「うん、明らかな異常事態だよね。引き受けようか」


 そういえばダンジョン攻略中にも、『バグ・サーチ』に引っかかったっけ。

 ダンジョンの最奥部で、邪神を復活させた謎の少年のこともある。


 間違いなくバグが絡んでいるだろう。

 チートデバッガーはバグを倒すと成長する。

 多少の危険はあっても、異常事態を見つけたら飛び込んでみるのが手っ取り早い。


「アレス、もちろん私も――」

「もちろんだよ。頼りにしてるよ、ティア!」


「そ、そう? それなら良いわ。任せときなさい!」


 焦ったティアに僕がそう言うと、彼女は嬉しそうに微笑んだ。

 そうして僕たちは、クエストを引き受けるべく受付嬢の元に向かった。


「ア、アレスさんが引き受けて下さるのですか!?」

「はい。よろしくお願いします」


「アレスさんたちばかりに、負担をお掛けして申し訳ありません。ですが、我がギルドの精鋭たちですら、命からがら逃げるのが精一杯で――アレスさんたちが向かってくださるのなら、これ以上ないほどに心強いです」

「それは持ち上げすぎですよ」


 冒険者ギルドでも手に負えない事態。

 かと言って領主もまるでアテにならない。

 最悪の場合、国に直訴するしかないかと、ギルドマスターも頭を抱えていたらしい。



 そうして僕たちは、再び『コウモリの洞窟』を訪れることになった。

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