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 ロレーヌさんのパーティは、彼女をリーダーとする3人組のBランクのパーティだ。

 リーダーのロレーヌは、槍を自在に操るベテランの冒険者である。

 彼女を補佐するように大盾を構えた大男と、支援役の魔術師が息のあったコンビネーションで敵を仕留めていた。


 僕たちはロレーヌさんに連れられて、洞窟の前にやってきた。

 通称『コウモリの洞窟』と呼ばれているFランクのダンジョンのようだ。


 

「Fランクダンジョンなんて、アレスさんにとっては簡単すぎないか?」

「いえ、ダンジョンに潜るのも初めてですから。ロレーヌさんたちが付いてきて下さって、本当に心強いです」


 ダンジョンとは、洞窟や森など自然の地形の一部が変化して生じるモンスターの住処のことだ。

 生息するモンスターの危険度に応じて、S~Fランクにカテゴライズされる。

 放っておくとダンジョンでモンスターが異常発生して、近くの街を襲うこともあるため、定期的にモンスターを駆除する必要があるのだ。



「安くはない授業料を払ってもらっているんだ。この間の恩返しも兼ねて、精いっぱい力にならせてもらおう」

「この間のことは、本当にたまたまですから。あまり気にしないで下さいね?」


 ロレーヌさんたちは、自分が挑むはずだったカオス・スパイダーを代わりに倒した僕たちに、深く感謝しているようだった。

 義理堅い性格なのだろう。



「たとえ格下のダンジョンでも、油断すれば死を招く。最大限の警戒をしてくれ」

「「「分かりました!」」」


 ロレーヌさんのかけ声と共に、僕たちは初めてのダンジョンに足を踏み入れる。




◆◇◆◇◆


「初めて見つけたモンスターは、とにかく防御を固めて様子をうかがうんだ」


 先行するロレーヌさんたちが、モンスターを見つけたようだ。

 飛び回るコウモリ型のモンスター。



『プロパゲーション!』


 ロレーヌさんのパーティの中でも盾を持った大男が、モンスターの前に飛び出し敵のターゲットを自身に向ける技を使った。


「アレスさんたちも盾役が1人居ると良さそうだな。こうやって攻撃を受け流しながら、相手の癖を見つければ、おのずと対応手も分かるようになる」


 初めて見るモンスターと会ったときは、とにかく油断せず慎重に。

 ダメだと思ったら迷わず逃げるのも長生きする秘訣だと、ロレーヌさんは続けた。



「すみません。僕、鑑定スキルが使えるんですけど、使っても大丈夫ですか?」

「は? アレスさんは前衛だろう? 鑑定スキルが使えるなら話が早いが……」



『ユニットデータ閲覧!』


――――――――――

【コード】ユニットデータ閲覧

名称:ダンジョンバット(LV6)

HP:63/63

MP:4/4

属性:弱→氷

▲基本情報▼

――――――――――


「ええっと。レベル6のダンジョンバットみたいです。氷が弱点なので、ティアの氷魔法で撃ち落とせると思います。ティア、お願いして良い?」

「任せて! 『アイシクル・シュート』」


 ティアが魔法で、氷の氷柱を発射する。

 それは狙い違わずモンスターに命中し、敵を光の粒子に変えていった。



「驚いた。アレスさんは、そんな便利なスキルも持っていたのだな」

「ありがとうございます」


 それから僕たちは、順調にダンジョンを進んでいった。



「『裂空・破斬』!』

「『氷華!』」

「お兄ちゃん、お姉ちゃん! 頑張って~!」


 現れるモンスターは、まずは僕が素早く解析してメンバーに共有。

 スキルを成長させたいというのが、当初の目的だった。

 僕も『極・神剣使い』のスキルを積極的に使っており、気づけばスキルレベルは6まで上がっていた。



――――――――――

【極・神剣使い】

SKLV1:剣士/剣聖のスキルを使用可能

SKLV3:剣装備時のATKが20%アップ

SKLV5:剣装備時のSPDが20%アップ

SKLV6:虚空スキルを使用可能

SKLV10:???

――――――――――


 剣を振るえば振るうほど、体が軽くなっていく。

 スキルの効果で、ステータスが上がっているのだろう。

 さらにはスキルレベルが上がり、剣の型が頭の中に流れ込んできた。


 もうじき最深部といったところで。

 先導していたロレーヌさんが突如として立ち止まり、困惑したような表情を浮かべる。



「む? おかしいな。昔、来たときは、ここが最深部だったのだが……」

「どういうことですか?」


「昔来たときは、ここにボス部屋があったはずなのだが……。どこにも見当たらないんだ」

「ダンジョンって、そんなに地形が頻繁に変わるんですか?」


「あり得なくはないが、ここはFランクダンジョンだしな。ましてボス部屋の位置が変わるなんて、聞いたこともないぞ――?」


 考え込むロレーヌさん。

 どうやらダンジョンは、まだまだ続いているようだ。

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