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58.とある探索者の事情

いやあ、組む前はどうなる事かと思ったけど、今のところ想像以上に安定した戦いをしてると思う。


やはり、その一番の功労者は風魔法使いのタンサックさんだろう。


何でこんな実力者が野良で探索してるんだろうか?

俺と同じ理由なのかな?

休憩中にそこんとこ聞いてみた。


「いやあ、実は最近まで愛媛で探索してまして……。」


タンサックさんの話によれば、どうやら愛媛から仕事の都合で引っ越ししてきたみたいだ。

そうなると当然の結果として、愛媛で組んでいたパーティーからは脱退する事となってしまい、今ではこうして野良パーティーでお茶を濁すだけなのだとか。


「新たに正式なパーティーは組まないんですか?」

「いやあ、新しい職場で不慣れというのもあってか、なかなか仕事が大変で都合がつかないんですよねぇ。」


その他の理由としてタンサックさんが言うには、今まで地元の友人同士で実力が近しい人間と組んでいたので、いざ新しくパーティーを組むとなると、いちから人間関係を構築するのが面倒だと思っているらしい。

こうして野良パーティーを組む分には問題無いが、正式なパーティーとなると、どこまで信じて命を預けて良いのか不安だと考えているみたい。


まあ、そうだよね。

いつも順調とはいかないかも知れないから、万ヶ一の事を考えると迂闊には組めないよね。

どうやら家庭持ちの人みたいだし。


野良なら意見が合わなくても最悪、その場で脱退したりして無理して付き合う必要も無いけど、正式なパーティーだとその後の活動にも大きな支障がでるからね。


そりゃ確かに面倒臭えと思うわな。


タンサックさんは実力者だし、フリーなのでパーティーに誘おうかなと思ったけど、そう簡単にはいかないかも。


でも一応は後で誘ってはみるけどね。

常時参加してくれなくても、いざとなったらうちと協力しあう関係だけでも助かる。

氾濫時には愛媛に帰るとは思うけどね。


その後も順調に探索は進み、夕方には解散となった。

スキルスクロールは手に入らなかったけど、別に期待してもいなかったので落胆する事も無い。


今日は色々と勉強になったし、何時もとは違って新鮮で楽しかった。

それで充分だと思う。


そして野良パーティー解散後、タンサックさんに時間を取ってもらって、氾濫の危険性と俺達の活動趣旨と内容を話してパーティーに誘ってみた。


タンサックさんは真剣な表情で話を聞き、今すぐ返事は出せないがその内連絡してくれる事を約束してくれたので、連絡先を交換しておいた。


ところでタンサックさんって(とどろき)(・ごう)って言う名前なんですね。


タンサックさんの慇懃(いんぎん)で朗らかなイメージとはちょっと違った名前だったよ。


一度聞けば、生涯忘れる事は無さそうな名前だよね。

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