40.自己嫌悪
「マサやんっ!」
「待てハジメっ!」
捕らわれたマサやんを助けようと、俺が重力魔法を使って助けようとしたら、加茂に止められた。
「なっ何でだよ!?」
「バカ、重みでマサやんも潰れるだろがっ! 魔力流して切り裂け!」
あ、そうか!
危ねえ……重力魔法を使う事しか頭に無かった。
槍に魔力を流して切れ味を強化し、蛇の身体に沿って切り裂く。
すると、大蛇は声にならない様な叫びをあげ、痛みで締め付けを弛めた。
そして、拘束されていたマサやんはそのまま落下し、加茂に引きずりだされて難を逃れる事に成功する。
「ガハッ!ゴホッゴホッ……助…かったぜ、加茂っち。」
「良いぞ、ハジメ!」
「よっしゃあ!」
その様子を見届けた俺はそのまま重力魔法を使い、のたうち回っている大蛇を潰した。
ふー、焦ったぜい。
それにしても反省しなきゃいけないな。
マサやんを助けるどころか殺してしまい、取り返しのつかない失敗をするところだった
そうやってショボンとしていると、マサやんがお礼を言ってくれた。
「いやー、ヤバかった。 ありがとな、ハジメちゃん。」
「マサやん、ゴメンね? 下手したら殺すところだったよ。」
「何言ってんだよ、ハジメちゃん。 助けてくれた事には変わらねえだろ? あんま気にすんな。」
そう言ってバシバシと肩を叩かれた。
そう言ってくれると気が楽になるけど、本当に気を付けなきゃね。
重力魔法があるからってちょっと気が緩るんでたかも。
咄嗟に止めてくれた加茂にも感謝だ。
「それにしてもよー、全く気付けなかったわ。 マジ怖えー。」
「おう、これはちょっと危険だな。 余り離れないで固まって探索した方が良さそうだな。」
「プレートアーマーがあって良かったでござるな。 無ければ一瞬で絞め殺されてたでござるよ。」
「それな。 特効服と合わねえからって、着けてなかったらヤバかったわ。」
俺達は遺跡で見つけたプレートアーマーと言う、ベスト型の防具を身に着けていた。
半分コスプレ感覚だったけど、バカにしちゃいけないね。
ちょっと動き辛いから外そうかな? とか考えてたけど、絶対に身に着けてなきゃ駄目だ。
今日は本当に反省しなきゃいけない事が多いな。
良い教訓になったと思う。
「反省会は後でな。 今は注意しながら探索を続けるぞ。」
今度は皆で一定の距離を保ち、余り離れないで探索する。
すると、加茂が立ち止まり、静かに片手で俺達を制して前方に指を指し示しす。
その指差す先には幾つもの大きな影があった。
「……今度はカエルか。」
「どうする?」
「片岡のボーガンで先制して様子を見ようか。 ヤバくなったらハジメ、頼むぞ?」
加茂の指示に俺は黙って頷き、何時でもカバーに入れる様に身構える。
加茂とマサやんは大蛇の横槍を警戒し、周りを注意深く見回す。
「……では、行くでござる。」
バシュッ!
昭典が放った矢は大カエルの後頭部へと吸い込まれていき、突き刺さって前のめり倒れた。
それを合図に湿地エリア第2ラウンドが始まった。




