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10.ちょっと成長

いやー、失敗したわ。


何が失敗したって。

ちょっとゲート前で、「修行の成果を試してみるか……」とか言って重力魔法を掛けた上着をドスンと落としてさ、そしてそのまま無言でダンジョンへと突入みたいな感じでさ、隠れた実力者だと誤認させる様なイタズラをやってみたかったのよ。

そして去った後に、それを見ていた冒険者とかがさ、


「なっ! ……アイツ、あんな重い服を着て今まで戦っていたのか!?」


な~んて言うのを期待してたんだけど、結果はファサで終わり。

ダンジョン内じゃないとスキルやステータスは発揮出来ないって忘れてたわ。

無言で上着を拾ってダンジョンへ突入。

めっちゃ恥ずかしかった。

誰も見てないと良いけど……。


………………

…………

……



「おりゃ!」


恥辱を原動力に棍を振り回し、ゴブリン共に八つ当たりをする。

取り敢えず当てさえすれば重力さんが仕事してくれるので、力まずスピード重視で攻撃していく。

突きを主体にリーチ差を活かせば、2~3匹迄なら同時に相手取る事が出来る様にまでなった。

我ながら成長したと自負している。

そろそろ、先へと進もうかな。


重力さんのおかげでゴブリンなら安定して戦える様になってきたし、最大MPも500→800へと増量したので、継戦力的にも問題ない筈だ。

もう3ヶ月くらいゴブリンと戦ってるしね。

そろそろ飽きてきたってのもある。


テクテクとダンジョンを進み、新たなエリアへと足を進める

少し前から遠目に断崖絶壁が見えており、ハッキリと目視できる程の距離にまで歩み寄ってきたのだけど、まるで包丁で裁断されたかの様な地層の絶壁にポツンと洞穴が空いている。


……今度は洞窟エリアみたいだね。


足を踏み入れると、洞窟内部でも天井はダンジョンゲートと同様に青白く輝いている。

暗闇の中で明かりを用意する必要が無いのは有難い。

正直、ヘッドライト一個で戦わないといけないとなれば、相手次第では断念してたかも知れん。

そうなれば常時、重力魔法を展開していなければならなかった。

マジ感謝。


つらつらとそんな事を考えながら進むと、遠目にモンスターの姿が見えた。


……あれはコボルトだな。


武器を持った二足歩行の犬の立ち姿が見える。

スピードと噛みつき攻撃がある分、ゴブリンより厄介な相手だ。

気を引き締めて棍を握り直す。


殺ってやんよっ!

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