表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

もふもふダンジョンでスローライフしてたら悪役令嬢が転がりこんできました

作者: 小話

小説家になろうラジオの下野さんと巽さんの話を聞いていて思いついたので投稿してみました。

キャラクターの名前はお二人から拝借しています。

 ナロウ王国の南に位置するシモンヌ辺境伯領、その領都には伯爵が作り上げた巨大な迷宮が存在する。

 その迷宮はかつて魔王が支配した恐るべき迷宮であったが、20年前勇者達によって攻略され現在は勇者の仲間である大賢者の伯爵が管理している。

 嘗ての恐怖と挫折、そして死が支配した迷宮は伯爵の手によりケモナー大歓喜のもふもふダンジョンへと改造され、巨大テーマパークと化していた。

 そして、その利益をもって今日も伯爵はのんびりとスローライフを楽しんでいるのである。その様子はといえば。

「はい、あ~ん」

「あ~ん、お~いし~い」

 この馬鹿っぷりである。

 狐耳の美女にあ~んして貰いながら、両手は犬耳と猫耳の美女をもふもふしている40歳くらいの男性こそ、大賢者であり辺境を治めるシモンヌ伯爵その人であった。

 キリッとしていれば、それなりに格好もつきそうな容姿だが、現状は犬、猫、狐、兎、虎、熊、獅子等のもふもふ娘に囲まれてデレデレ状態だ、情けないことこの上なしである。

 そんな今日も今日とて自分の妻達であるもふもふ美女達と怠惰な生活を送ろうとしていた伯爵だが、いきなり部屋の扉が勢いよく開かれた。

 扉の前に立っていたのは、豪奢な金髪縦ロールのスタイル抜群の美少女である。

「叔父様、助けて下さい!」

「なんじゃ、儂の兄の娘で、姪のユイではないか、どうしたんじゃ?」

「なんでそんな説明的なんですか? それより王子に婚約破棄されました、叔父様の力で何とかしてくださいまし」

「は?侯爵令嬢のお前が何で破棄されたんじゃ?」

「酷いんですのよ、王子に色目を使ってきた娘をちょっと権力使って叩き潰しただけですのに」

「そういうとこじゃぞ」

「どういうとこですか?」

「まあええわ、お主みたいな性格悪い方が国母には向いてるんじゃが、王子も青いの」

「正直王子とかどうでもいいんですけど、王妃の地位は惜しいです。どうにかなりませんか?」

「ふむ、難しいが姪の頼みじゃし、久方ぶりに悪知恵を働かせるとするかの」

 そう言うと伯爵は椅子から立ち上がりマントを翻して歩き出す、その顔はすでに先ほどとは打って変わって獲物を狙う猛禽のようであった。

 ここに魔王から「我より魔王っぽい」と言われたシモンヌ伯爵を巻き込んだ、悪役令嬢ユイの大逆転劇が開始されるのである。

「うっははははは」

「おーっほほほほ」


終わり

一応、最後はシモンヌ伯爵は元のもふもふ娘に囲まれた怠惰な生活に戻り、悪役令嬢のユイはちょっとマシな性格になって勇者の息子と結婚し国を乗っ取ります。

最初と最後は決められても、途中が難しいので長編を仕上げられる方々は尊敬しますね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ