革命の萌芽
続かない!
ただの吐き出し
今日はいつになく、外が騒がしい。
窓の外を見ると人々が思い思いの武器を持ち、列をなして王城へと向かっている。ある者は剣を、ある者は鍬を、ある者はただの棒切れを携えている。
圧政に不満があふれた人々が、王を、今の世の中を変えようとしている。
「革命」が起きようとしている。
自らの現状に不満を抱き、誰かを悪者にして、自己を正当化しようとする。
自らが冷遇されているのであれば、差別だ政治が悪いと声を荒げ
自らが優遇されているのであれば、冷遇している者につつかれ、そして理不尽だ、嫉妬だ、なんだと主張する。そこに、耳障りの良い平等などありはしない。
本当の平等を求めるのであれば、優遇される者のいない等しく冷遇された世界でしかありえないのだ。優劣がつかなければそのには差別など生まれようがないのだから。
こんな簡単なことなのに、、、、、
誰もそれを受け入れ納得はしない。自分さえ良ければ他者などどうでも良いのだ。ワガママが過ぎると思う。
なんて人は愚かな生き物なんだろうか。
コンッコンッコンッ、ノックと共に燕尾服を着た初老の男性が入る。
「失礼致します。お嬢様、そろそろお時間です。」
「わかったわ、革命の芽が見れただけで満足よ。」
少女はすっと目を細め立ち上がった。
「さあ、次はどんな革命がまっているのかしら、、」