表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
プロメティウスの夜明け  作者: 赤い紫陽花
チュートリアルは自ら手に入れるもの

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/15

第六話 スライムって完全生命体だと思う

第六話 スライムって完全生命体だと思う


北門の外は、草原だった……というかカルディア周辺は全部草原である。


どうやらモンスターもいるようだ。ぱっと見、スライムとか角ウサギ……アルミラージっていうのかな?そういう初心者向けモンスターみたいのがたくさんいる。


いけるとこまでいくつもりではあるが、チュートリアルくらいしておくか。


「あ、あ、あ。うん゛……うし、もう声は変えなくていいだろ。地味に疲れるんだよな、演技するの。しばらく人と関わらないようにしとこ。」


さてさてプロダウ初戦闘は……スライムさんだ。


観察(オブザーブ)適応(アダプト)そんでもって集中(フォーカス)


それぞれの効果は、観察(オブザーブ)が汎用性のある鑑定スキルみたいなもの。戦闘中の行動分析とかも感覚的にできるらしいので、使い得である。


そして適応(アダプト)はスキル習熟、獲得のバフである。いかなる状況でも使っておくべき神スキルといえるだろう。その代わりリキャストタイムが1時間くらいあるから、毎戦闘使えるというものでもないのだがね。


集中(フォーカス)は名前そのまま集中するスキルである。五感が冴え、無駄な情報が排除される。正直自前でできるっちゃできるが、どうやらスキル効果にもバフが入るようなので、これまた使い得の汎用スキルである。


唯一つかってない生命(ヴィタ)はパッシブスキル。シンプルに肉体の再生とかそういう方面での常時バフであり、腐ることのない良スキルである。


とはいえ正直スキル制のゲームは割と初めてなので、何がいいスキルとかは分からないのだが……少なくとも、行動を強制する系統のアクティブスキルよりはましである。あれも使い様なのはわかるのだが、テンポが崩れるんだよなぁ……慣れればいいんだろうが。


さてスキルはさておきそれよりスライムである。スキルによれば、弱点は……なし?正確には特筆した弱点がない……とのこと。シンプルに打撃か魔法かで身体の数割を削れば死ぬらしい。ある意味では弱点は攻撃力のなさと防御力のなさ、とのこと。とはいえそれは低レベル故のものである。核のないスライムってわりと完全生命体だと思うのだが……レベル100スライムには遭遇したくないね。


まぁさっさとやってしまおう。


「ふん!!」


サッカーしようぜ、お前ボールな!!


思いっきり蹴り飛ばす。……うーん、ダメージ入った感じしねぇー打撃系は効果薄いか?いやまぁ爆散させるくらい威力があればいいんだろうがそんな威力はあいにくない。


となると……ナイフを構え、斬る、斬る、斬る、斬る、斬る、斬る、斬る、き…あ、死んだ。なるほど、肉体を斬り飛ばし続ければ死ぬか。なら問題ない、十分殺せる。


……進むか。取りあえず向こうに見える森に突っ込もう。面倒だし走ることにする。


「ふっ、ほっ、あ、軌道が甘い死ねぇ!!…うし、アルミラージ仕留めた。」


走っていると近くをにいるアルミラージが根こそぎアクティブ化して突っ込んでくるが、この速度であればよけるのは造作もない。すれ違いざまにナイフを首に叩き込むことも余裕である。せめて音速になってから来てくれ、話はそれからだ。


『スキルを獲得しました』


『スキルを獲得しました』


『スキルを…』


うーん、《アダプト》のせいか、初心者であるが故か、スキルがちょくちょく手に入る。







特にトラブルもなく、森到着である。割と遠かった。森がでかすぎて遠近感が狂っていたようだ。なんだこれ、15mくらいのあるぞこの森の木。流石ファンタジーといったところか?


ちなみに獲得したスキルがこれ


アサシンカウンター 首へのカウンター攻撃に補正


ラン&キル 走りながらエネミーを殺害することでスタミナを回復する


違和感(オッド・センス) 予測との差異を強調する


正直違和感(オッド・センス)が神スキルだな。シンプルにミスを減らせる上にパッシブでコストがない。オンオフ自体はできるから、必要ないときは切ればいいし、あるだけお得なスキルである。


……森の中に入ったが、ここのエネミーはなんだろうな、高低差を生かした攻撃とかをしてくる猿とかか?それとも……ゴブリン、なるほどね。ひい、ふう、みい、……ん?早速多くないか??ぱっと数えて10はいる。まだ距離があるものの、察知されたな。うーん、無被弾とはいかなそうだ。……先手を取るか。


木々の中で広がっているゴブリンの左端めがけて走り出す。


「こんにちは、死ね」


見・敵・必・殺


どうやらゴブリンの武器は手斧か棍棒、それに木槍といったところか。前にいるゴブリンは棍棒だ。正直脅威じゃない。


振り降ろされた棍棒を冷静に躱し、足で地面に縫い付ける。そんで首にナイフを叩きこめば、スキルの補正込みで一撃である。おっと次が来た


「あそうだ、集中(フォーカス)観察(オブザーブ)……スキル打つの忘れてた」


手斧を横によけつつ前進し、首に横から殴りつけるように刺しぬく。どうやらアサシンカウンター、初期に覚えるスキルにしては倍率が高い。わりとサクっと殺せる。んで観察結果だが……順当に遠距離に弱そう、という感想である。肩がある以上対応できないわけじゃないだろうが、シンプルにこちらの方が肩が強いし弓もある。まぁとはいえこの状況じゃ石なんて悠長に投げている場合ではなかったのだがね。


三体目であるが、正直集中(フォーカス)が入っているときこの遅さならあくびしながらでも殺せる気がする。せっかくだし、武器奪うか。攻撃をバックステップで回避し、ナイフを首に投擲……お、これでもカウンター判定はいるのか、そんで手から離れた手斧を刈る。後続の棍棒を手斧で防ぎつつ、左手でナイフを引き抜き構える。というかこいつらポリゴンになるの?そういうゲームなのねこれ。いやスライムはそうじゃなかったような……おっと、石飛んできた


ちなみに俺はもちろん両利きである。棍棒を抑えたまま強引にナイフを首に叩きこみ、これで計4体、先は長い


流石に集まってきた。突貫するのも悪くないが痛覚あるしな、少々後退し状況を整える。木の裏を繰り返し通ることで足の遅いゴブリンの追跡をはがす。


少々遠回りしながら後ろに回り込み、手斧を全力で投擲。後頭部に直撃し、即死する。


『スキルを獲得しました』


んえいまぁ?戦闘中にスキル獲得するならアナウンス切っておくべきか……?スキルの詳細は……


アサシン・コンボ 敵の急所を攻撃しなおかつ一撃で殺すことによって補正が乗る。連続で効果上昇。


なるほど、いまの状況にぴったりってか。パッシブはいくら生えてもありがたい。……であれば首に叩き込めば多少雑でもスキル二つ分の補正で即死するか?


あ、手斧壊れてら。ちょうど今殺したのが手斧もちだったので強奪、反応して近づいてきているゴブリンにこちらから急激に詰め寄り、手斧で攻撃を防ぎつつ首にナイフ。ああうん柔いな明らか。


これなら無被弾ギリ行けそうだ。






ふぅ、なんとか殺し切った。最終的にフルコンボしたからか首を掠めるだけでチョンパされてたな……条件が厳しいとはいえ雑魚狩りには割と壊れか??上限あるのかなこの効果。


そんでもって戦闘終了でもう一つスキルが生えた。



キルステップ 戦闘中の足運びに補正


まぁシンプルな効果である。正味補正量は渋いがあるだけましなタイプ。今後に期待である。というかパッシブしか生えねぇ、ありがたいのはそうなんだがちょっと遊んでみたい気もする。


というか、アサシンやらキルやらやたら物騒なのが多くないだろうか。積極的に殺しに行っているとはいえ暗殺者みたいじゃないか。


はぁ、進もう。森を出るまで取りあえず……といいたいがこの森のサイズがわからん。敵の強度も上がるだろうし……ま、死ぬまで進むよどこまでもってね。





3時間後




うーん、順調すぎる。3時間もの間何をしていたかといえば、進んで殺して進んで殺して進んで殺した。でてきたのはゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンあ、猪ゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンお、蛇ゴブリンゴブリンゴブリン…………


なんてことだ、ゴブリンキラーなんてスキルが生えてしまった。ここ数十分に関してはもはや頭部にナイフを掠らせるだけでポリゴン爆散している。アサシン・コンボがとどまることを知らない。あとスキルが新しく生えたのと、強化されたのがある。


コールド・ブラッド 人型敵エネミー殺害時のMID補正。1時間内の殺害数で蓄積する。


アサシン・カウンター⇒ファタル・パリィ パリィから連続する致命攻撃に補正


うーん、冷たい血ってひどくねぇ?効果も現状腐ってるし。MIDで精神力に補正が入るとはいえ別に今更ゴブリン殺して動揺はなぁ、しないし。んで我らがアサシン・カウンターさんがサヨナラである。割と多用してたから進化は当然かもな。適応(アダプト)も逐次発動してたし。しかし弱体化はせず順当に強化された。この説明の補正、なんと攻撃力もそうだが行動に対しても補正が入る。ようするに、片手で攻撃を弾くか受け流すか後にめっちゃ早く動ける。こう、ひゅばっ、て。正直条件がカウンターのみだったアサシン・カウンターも悪くなかったが、強敵相手にはこっちの方がいいはず。ゴブリン以外にアサシン・カウンターは少し無理がある。首限定だし。


とまぁ3時間ほど進んで殺しては進んでを繰り返し、ゴブリンを殺戮していたのだが、少々状況が変わった。狼が出始めたのである。観察(オブザーブ)したところ、こいつはどうやら森に生息する魔物の類だというのが分かった。ただの狼ではないらしい。見るからに身体能力が高い。正式名称は知らないが、安直に言うならフォレストウルフ……森狼ってところか。どうやら群れも作るらしく、少々対応が面倒である。


とはいえ、アサシン・コンボとファタル・パリィで確殺がとれる。パリィだけキツイが無理にパリィせずに先手で殺すか、防御せざるを得なかったら、パリィして殺すという方針で行く。待ちの姿勢でいると囲まれるのでとにかく走り、後ろから飛びかかるか突っ込むかしたときに即座に止まって殺す戦術にした。とにかく首に一発叩き込めば即死するので、ゴブリンから得た棍棒で爪か牙を防御、ナイフでやるという戦法で安定した。キルステップも功を奏してるな。




2時間後




さて、走り続けてさらに2時間、戦績は狼、狼、狼、狼、狼、狼、狼、猪、謎の猿、狼、狼、狼、狼……とゴブリンから一転して大量の狼がいた。お陰でフォレストウルフキラーが手に入ってしまった。名前あってたのね。そして、スキルの進化と獲得、あと称号が存在することに今更気づいた。いくつか獲得している。それぞれ、


アサシン・コンボ⇒致命連鎖(キル・チェイン) 急所攻撃かつ殺害時に3分のカウントダウンが発生する。3分内に急所攻撃で殺害すれば、バフが発生する。上限なし。


ノンストップ・ランニング 走り続けるほど、スタミナ消費が減少する


ストップ・ステップ 足による自身の慣性の停止行動に大幅補正。アクティブスキル。


称号 五百連葬 500体連続で一撃殺害を達成した証。連続殺害系のスキル獲得に補正

   ゴブリンキラー ゴブリンを一日で100体以上殺した証。スキル・ゴブリンキラーを獲得する

   フォレストウルフキラー  フォレストウルフを一日で100体以上殺した証。スキル・フォレストウルフキラーを獲得する


といった具合である。超有能スキルであったアサシン・コンボが進化し、条件が緩和……考えようによっては悪化したが、一撃殺害の条件がなくなった以上、汎用性が上がったな。あと補正量が少なくなり、その代わり上限が消えた。少々スキルが進化した当初はてこずったが、すぐに問題がなくなるレベルで強かった。


ノンストップ・ランニングはシンプルに持久力の強化である。


ストップ・ステップは神スキルだ。あと生還者(サバイバー)関連以外での初めてのアクティブスキル。効果はシンプルに急制動が滅茶苦茶簡単になるというもの。これが戦闘で超絶有能である。フェイントがかけやすくなったし、走っている最中に唐突に起こりのない停止と即反転が可能な時点で優秀なスキルである。


称号はスキル以外確認していなかったから気付かなかった。地味に500体も倒していたとは。ゴブリンとウルフの量が多すぎるのである。プレイヤーたちは北方面には来ないのだろうか?


あと、ドロップアイテムについてだが拾えるやつは拾ったが九割方放置している。インベントリ圧迫するし、アイテムが目的というわけでもないので。


そうそう、Lvシステムが消失していて忘れていたが、ステータスも伸びている。具体的には、


【ステータス】

STR(筋力):12⇒15

VIT(耐久):15

AGI(敏捷):20⇒50

INT(知力):5⇒7

MND(精神):5⇒10

TEC(技術):18⇒33

LUC(幸運):10⇒12

SEN(感覚):15⇒25


といった風に。合計で69伸びたようなので、レベル換算で大体14レベル分上がったようだ。1レベルで5ポイントもらえるはずだからな。あと、スタミナも上がった感覚はあるのだが、何分HPとMPとSPはパラメータとして確認できなくなっているので具体的数値がわからない。


随分とTECとAGIに偏ってはいるが、まぁ実際使ったのもTECとAGIだけではある。VITに至っては一撃も攻撃を受けていないからか微動だにしていない。普通に急所に攻撃喰らったら即死しそうである。生還者とかいう名前しているのに。まあx攻撃を喰らわないのが一番の生還への道ではあるのだがね。


……しかし、五時間走っても森をでる気配すらない。噂じゃ次の東にある第二の街まで300kmあるとか言ってたし、規模感がおかしくないかこのゲーム、まさか、重力同じだし24時間で一日だし、地球と同サイズだなんていうんじゃないだろうな……後で調べてみよう。


とにかく、AGIが上がった影響か走る速度も速くなっている。正直このまま速度を伸ばし続けていいものかという不安はあるが、その時はその時である。いけるところまで走り続ける。今の目的はそれなのだから。……あ、でも10日走り続けるは流石に時間的にキツイです。10倍速かかっているとはいえ現実で飯食わないと死ぬ。

Tips 主人公が喋るまだストーリーに出ていないはずの情報は、ゲーム仲間から聞きかじった情報です。なので地味に信憑性が薄いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ