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佐原くんはダンジョンなんて大嫌い! ~動物嫌いな最強テイマー、好きな子が猫化して大ピンチ~  作者: 無理です逆バリアー


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六話クソ犬をテイムした

はあー、先輩の荷物持ちさえ断ればこんなことにならんかったのになー


俺は深い落とし穴に落下した、下にはクッションになるような草が敷かれていたので大した怪我はなかった

しかし病気になりそうや、犬に触れたからな……


確か犬って病気持ちやんな……終わったわ、俺死ぬわ……

まあまだ病気持ちじゃない可能性もある

とにかくここから抜け出さないと


って出られんのよな、この落とし穴

地上までの高さは約三メートル、とんでも届かないのは確認済みだ、もう待つしかないよねー


『すまない、回り込もうとしたのだがぶつかってしまったワン』


おいおい、この狭いスペースに大型犬が入って来んなよ

汚いしやめてくれ


『もう私に触れてしまったのだからテイムするワン、そして私に乗れば助けてあげるワン』


よし、助けが来るのを待とう


『ワン……』






「助けてくださーーーーーーい!!」『ワオーン!』


何回叫んだことだろう……もう大分時間経ってるよな


「たすけてくださーい」


一向に助けが来ないんだが……もう疲れて声が出なくなってきた


なんでや、なんでこんなことになったんや……

古華さん、妹よ……


『あの、そろそろ諦めてテイムしたらどうワン?』


それは負けや、お前なんかの力には頼らないからな


『いやもう諦めるワン、助けなんてこないのがもう分かってるはずだワン』


くっそーーー!!仕方なくやからな

ホンマに仕方なくやからな!!


「【テイム】」


クソ犬の頭に手を当てテイムする、テイムしたので目を合わせなくても会話できるようになったようだ


『背中に乗るワン』


「背中ってどこ?」


『ここワン』


「どこ?ここ?」


『そこは首ワン……』


クソ犬のことなんて興味ない、あー、接着面積が……






「はー、助かった……」


俺はなんとか落とし穴から抜け出すことに成功した

帰ろう


「佐原っち!?」


村山さんだ、今日の昼に二階層まで連れていってくれたやつだ


「なんでこんな時間まで、もう九時だぞ!?しかも佐原っち犬嫌いじゃなかった?」


「大嫌いやで」


「じゃあなんで乗ってるの!?」


「それはな─」


こうなった経緯を説明した


「佐原っち災難すぎ、可哀想すぎてぐうの音もでないわ」


「うーん、そうやな」


それそんな意味やっけ?


「それより帰ろ、家の人心配してるんじゃない?」


「それをいうなら……まあそうやな、すぐ連絡するわ」


そういえばこいつ親がいなかったんやった、お前もなって言いかえた、危ねっ


「それよりこの子どうするの?」


「どうするん?」


『確かテイマーなら保管庫みたいなのがあるはずだワン』


なんやそれ?ホームにあるかな?……ぽいのがある

保護区域やな、ぽちっ


名無しを収納しますか? Yes or No


名無しって出てきたけど


『私には名前がないワン、はやくつけるワン』


じゃあ犬で


『それはないワン』


「村山さん、こいつにいい名前ない?」


「イッヌとかどう?佐原っちがつけそうやし」


やってさ


『それは……ちょっとだめワン』


じゃあう○こ色やしうんk『イッヌでいいワン』


「決まった、イッヌや」


「おめでとうイッヌ」


そしてイッヌを保護区域に収納した






『なんじゃこりゃーーー!!ワン』

イッヌは驚愕した

保護区域は大自然のテーマパークでした






ダンジョンから出ると暗かった、こんなにあそこに幽閉されていたのか……


「まだバスあるかな?」


「あるはず、私は佐原っちとは別のバスやけど」


村山さんは後藤の幼なじみなのだが村山さんが数年前に舞鶴市内の間で引っ越しをしたので違う方向というちょっとよくわからないことが起こっている


そして来たな、俺はきたない


「じゃあな」


「バイバイ佐原っち」


手を振る村山さんに手を振りバスに乗り込んだ


夜中のバスっていうとあれよな、心霊現sy……だめですね






「ただいまー」


「遅かったやない、心配したで」


母さんが出迎えに来てくれた


「ごめん、すっごいトラブル連発してもうて」


「晩御飯温めておくから─」


「その前に風呂入っていい?犬にやられてもうて」


「いいよ」




俺は洗濯かごに全ての服を入れすぐに風呂で体を洗う

もちろん最初に風呂桶を洗い、頭は二回、体も二回、最後に顔を洗う、いやまだだ、全然洗い足りない


もう一度全身を一回洗い浴槽にやさしく入る

ダイブはしないよ、危ないからね


「おにい!一緒に入ろっ!」


「ごめん今日は無理やー」


高校生になった今でも中二の妹と一緒に入ることがある

まあ妹の裸なんぞ見ても一切興奮しないのでね




「うまい」


今までにこんなにうまい食事があっただろうか

ただの名のない料理だが(野菜と肉を適当に炒めたやつ)

まあいろいろあったしな




「おにい!一緒に寝よっ!」


「ごめん、今日は無理や俺ここ(床)で寝るし」


クソ犬に触れた体でベッドを汚すわけにはいかない、明日風呂に入ったあとやっとベッドで寝られるのだ

妹には動物に触れないようにちゃんと教育してあるぞ


「なんでなん?今日なにかあった?」


「あったよ─」


今日の話をしてあげた


「おにい……可哀想やしベッドもらうな!」


「……」


床の寝心地は悪かった、せめてなんかのカーペットさえあれば……

アカンわ、カーペットが汚染されてまうわ

あー、制服は洗濯したぞ






「今朝のニュースです、未知のウイルス感染者の体が変形する症状が確認されたようです、専門家の小路さんどう思いますか?」


「えー、どうやら体の一部が猫化するようですね」


「そうなるとどうなるのでしょうか」


「それはですね─」


なんか怖いニュースやってる、でもそれより首痛いな

それで俺はいつも通り菓子パンを食べる






「おはよう大晴、どうかした?」


バス停にはいつも通り後藤っぽいのがいた


「床で寝たから寝違えたわ」


「なんで床で寝とんねん」


「いやな昨日な─」


昨日の話をした


「お前には災難やったな」


「そうやでホンマに」


「でも残念ながら今日も明日もダンジョンやし……」


「知ってる、そやから今日から部室に籠るわ」


「いやいやまずイッヌにエサあげんと」


「勝手に食べとるやろ」


「いやいや動物虐待なって動物愛護団体に殺されるで」


そういえばそんな怖い事件があったな、と思いながら学校へ向かうのであった

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