表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
佐原くんはダンジョンなんて大嫌い! ~動物嫌いな最強テイマー、好きな子が猫化して大ピンチ~  作者: 無理です逆バリアー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/50

四十話修学旅行事件

修学旅行当日、俺は観光バスに乗り込んだ

これから始まる旅は命懸けだ

生半可な気持ちではやってられない


これから向かうのは京都だ、明日は奈良、最終日に大阪だ

まあ修学旅行全然楽しみじゃないから内容はよく知らない

それで俺の隣の席には……


「さはーら、旅行楽しみですね……」


なんか微妙なニブルさんだ


「そうですね……」


まあ昨日まで家出してたしな……俺、しかもテストの結果があれやし関係が悪くなった


そしてこれ以上の会話は起こらなかった




「ほんで俺らに付いてきたんやな」


「そうや、なんか悪いか?」


自由時間に後藤とかいつメンと合流した、もちろん古華さんがいるがまあぼっちよりはましだ、阪本みたいに……

って小晴子と話してるわ、意外とあの二人趣味合うんよな

嫌な予感が的中しなければいいが


それで俺らの前後には自衛隊の方々が……目立ちますねー


「それでどこ行くん?」


「清水寺やで、知っとるやろ?」


知らん、たぶん寺なんやろう


「佐原っち、舞台から落ちたらアカンで」


「落ちる?そんな要素あるん?」


「佐原ー落ちんなよー」


「落ちひんわ」


落ちるってなんなん?






「助けて小晴子……」


俺は小晴子につかまっている、風が吹いたら落ちそうだ

でもなんか昔の人は落ちても無事だったとか

どんだけ丈夫やってん!


「おにい……柵あるし落ちひんで」


でも柵飛び越えたら落ちるやつだ、怖い……


「写真撮るぞ」


「私が撮ろう、先輩方並ぶんだ」


魔夜さんが姿を現した、そんな簡単に姿見せちゃっていいん?


「はいチー、佐原先輩もうちょっと古華先輩に詰めてくれ」


小晴子に押されて古華さんにぶつかってしまった


「あーごめん」


「いいよ」


そのあとツーショットを撮る流れになり小晴子、幽霊遠藤さん、村山さん、後藤と撮った


「律と撮らへんの?」


「やめとく」


「おにいなんかあった?」


「まあ……」


「とにかく撮るで、ほらほら、カシャッ」


無理やり撮られた、まあいっか

そのあと金閣寺行ったり食べ歩きしたりした

普通に修学旅行を楽しんでるんだが大丈夫なのだろうか?



そんな楽しい時間はあっという間に過ぎた



「はー、いい湯やったぜー」


後藤とかとクラスが別なので俺はぼっち風呂だったがそれでよかった、なんでみんな露天風呂行くんやろな?中でええのにな




旅館の部屋に戻る途中、人のほうの遠藤さんに話しかけられた、非常に珍しい


「なあ佐原、律見いひんかった?」


「見てへんけどというか魔夜さんと一緒じゃなかったっけ?」


「そういえば魔夜さんもいいひんかったわ」


「自衛隊の人に聞いたら?」


「そうするわ、ありがとな佐原」


「おう」


どこ行ったんやろな?


俺の部屋に戻ってくるとニブルさんがいた


「さはーら、ちょっと話そ?」


「いいですよ」




俺とニブルさんは人のいない階段へ向かった


ニブルさんは一呼吸置いて真剣に話し出した


「さはーら、私フランスに帰ろうと思うの、それでさはーらに付いてきてほしい……」


「……」


ものすごく断りたい、けれど今の俺では……断る勇気が出ない


「やっぱり私のこと好きじゃないのね……」


「……」


バレてたのか、じゃあもう大丈夫やな

二人きりやし


「ニブルさん、体育祭の借り物競争のときわざとコケましたよね?」


「……」


やっぱりか


「おにい!大変や!急いで来て!!ニブルさんも!」


そのとき小晴子が大慌てで俺たちを呼びに来た、なんや?

これからニブルさんを責め立てようとしたタイミングに





テレビにみんなが集まっている、なにを見ているのか?


「「!?」」


映っているのは椅子に縛り付けられた古華さん、そしてその横で大きな鼻ちょうちんを膨らませ呑気に寝ている魔夜さんだ


これはどういう状況なんや?


「おい!見てるか佐原大晴、お前の最愛の女を捕まえた、一時間以内に一人で○○倉庫に来い、さもなければこいつの命はない、ハハッ」


「……」


古華さんに突きつけられているナイフは魔夜さん、小晴子さえも瞬殺できる毒ナイフ

こいつは暴力事件のときに勝手に吹き飛んだやつか


それでこの状況は非常にまずい、魔夜さんはなにしてたんや?こうならないための魔夜さんやのに

古華さんは人に戻ったときテイムが剥がれてしまったから呼び出せない、古華さん……無事でいて……


「とにかく、自衛隊の人たちに説明してくるわ」


「頼んだ」


って俺一人で……え?


「佐原っち、絶対古華っちを助けてあげて」


「村山さん……」


元々暴力事件が起こってしまったのは村山さんがあいつらにいじめられていたからだ、俺はあいつらが許せずダンジョンへ行ってしまった

俺だけに手をだすならよかったが古華さんに手をだすなんて……絶対にゆるせない


あいつらを痛め尽くしたい


でも俺一人でそんなことができるのか


「「佐原、律を頼む」」


「遠藤さんたち……」


古華さんの大親友、二人とも自分で助けに行きたいはずだが俺に頼んだ

俺はなんとしても古華さんを助けなければならない


でも俺だけじゃ……


「さはーら行って!だけど私はさはーらを諦めないから!」


ニブルさん……俺はずっと古華さん一筋だ、絶対に古華さんを助け出してフランスに送り返してやる!


「古華さんを助けてやれ!」


「阪本……」


本当に空気が読めないな、ここでボケて俺をリラックスさせてくれると思ったのに


「古華さんにカッコいいところ見せてこい!」


「誰?」


金髪の……誰?顔に見覚えはあるけど


「俺や俺、後藤やぞ」


「後藤かい!」


お前はホンマにオールマイティーやな、ちょっとリラックスできたわ、これならなんとかできる気がしないわ……


一人やし


そのとき小晴子が戻ってきた


「おにい行くで!私も透明化して付いてくし」


小晴子はやっぱり最高の妹だ


「絶対に古華さんを助けるぞ!!」


小晴子が付いてくるなら絶対大丈夫だ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ