四話ダンジョンの中へ
「でっか!!想像してたよりでかい」
確かにでかい、ゲートって高さ二十メートルの半円でいいんかな、そんなかんじのやつだ
そしてここはダンジョンに通じるゲートの前
高校生や大学生など学生から、おっさんおばさん、自衛官など武装した舞鶴市民がたくさんだ
軍用車やドクターヘリなんてものも置いてある
「私からの注意点は一つだけだ、背丈の高い草むらには絶対に入るな、特に佐原絶対だめだからな」
「はい、絶対に入りません」
なぜ俺だけなんや
この男の人は護衛の北山さんだ、なにかあったらこの人に全力で守ってもらおう
そしてなぜ背丈の高い草むらに入ってはいけないかというと
「落とし穴がたくさん空いているんだ」
だそう
え?ダンジョンに行きたくない行きたくない言うてた俺が正気になってるって?なんでかって?
そりゃ簡単な話やでダンジョン入ってすぐのところにはモンスターがいないそうだからだ
俺がダンジョンに行きたくない理由の七割はモンスターだ、まあそもそも俺は動物が大っ嫌いだからってのもある
あと草むらも嫌いなので絶対入らないので安心だ
よし、さっさと行ってさっさと帰ろう
「せーので行かない?」
遠藤さんの提案にみんなで乗る
「「「せーの!」」」
「いやー、資料映像とかで見たけど実物は違うなー」
「すごいねー空があるし太陽もある」
たっだの草原だ、こんなんゲームで毎日見てるわ
これやったらダンジョン来る意味なくね?
そしてダンジョンの中に空なんかがある違和感に気持ち悪さを覚えている
「カシャッ」
遠藤さんはスマホで写真を撮っている
ついでにダンジョン内では撮影は自由だ
「みんなで集合写真撮ろうぜ」
いやいやみんなじゃないと集合写真ならへんやろがって
「カシャッ」
みんなは撮影タイムだ、数回呼ばれた
というかこの後やらなあかんことあるんよなー
めんどっ
「佐原くんは写真撮らないでいいの?」
「俺は別にいいです」
「そうか」
「そろそろ撮影タイムは終了だ、ダンジョン内に滞在できる時間は限られているからな」
そうそう、ここからは作業なんすよねー
さっき説明聞いたけどほぼゲームなんよな
「まずホーム画面を開いてください、そして一番右のやつを開いてください」
はい開きました
「では内容を書き写してください」
もちろん手書きです、まあ頑張るか
えっと
ランク、1
ジョブ、テイマー
所持アイテム、3
っと
「書けたら回収します」
「どぞー」
みんな書いたのが回収された
「ではこれでしばらくダンジョンとはお別れです」
いいや違う、一生の別れだ
さようならダンジョン、こんなとこ二度と来てやらないかんな
「これでダンジョン研修を終わります、お疲れ様でした」
「「お疲れ様でした」」
とある北山プロと受付のお姉さんが話している
「今日の子たち聞いたことないジョブだらけですね」
「この物理サポーターってなにかわかる?」
「なんなんなんですかね?」
「それよりテイマーか、佐原くん」
「書き換えてあげたらどうですか?」
「それはだめだろう、でもなーテイマーかー」
「でも彼一番共鳴率高かったですからね」
「期待したいんだがなテイマーかー」
「大変ですねー」
テイマーには別の意味で厳しい試練が待っていることをあの彼は知らない
「テイマーかー」