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LOOP  作者: プンプン丸
1/4

プロローグ 異世界召喚は突然に

新連載です

こちらは、一章までは執筆が終わっているので気分で投稿します。


拝啓ーー父さん、母さんへ


俺達は現在ーー異世界に来ています。


どうしてこうなったのだろうか…それは、少し前を遡る。


ーー


ジリジリ、と目覚まし時計の音が響く。

ベッドが起き上がり、一階に向かう為に階段を降る。

洗面台に向かうと、顔を洗う。


次に台所に立ち、朝食を作る。

目玉焼きと白米に味噌汁。

素晴らしい朝食を堪能した後は、食器を片付けて再び洗面台に向かう。

歯を磨き、制服に着替える。


時刻は午前8時半。


玄関の扉を開ける。


空を見上げる。

いい天気だ。

美しい青空と太陽。


いつも通りの通学路を歩く。

暫くすると俺の通っている海棠学園の校舎に辿り着く。

学園の生徒達が談笑しながら校舎へと入って行く。


下駄箱から内履きを取り出して、履き替える。

そして欠伸をしながら教室に入る。

もうクラスメイトは全員、集まっている。


皆んなが楽しそうに話している中、俺は一人退屈そうに自分の席に座る。


「海斗!おっはー」


いつも通り机に突っ伏して寝ようとするとある一人の女子生徒が声を掛けてきた。


彼女の名前は、東雲有栖。

美しい顔立ち、小麦色の肌がよく似合う金髪ギャル。

背も高く、露出度も高い彼女は現役の読者モデルとしても活躍している。

また、東雲グループの社長令嬢でもある。

因みに俺と彼女は小さい頃からの幼馴染でもある。


「おはよう有栖姉さん」

「んも〜、有栖でいいってば歳上とは言っても今は同級生なんだから!」


そう、東雲有栖は俺達より一つ歳上だ。

何故か、彼女はモデルとしての活動に力を入れすぎたあまり出席日数が足りずに留年してしまったのだ。


「ご、ごめん」

「有栖、君はまた彼を揶揄っているのかい?」


そう言って現れたのは、響聖夜。


成績優秀、スポーツの万能で更には甘いマスクをした正に貴公子。

誰に対しても優しく曲がった事が嫌いな彼は、クラス委員長でもある。

女子生徒からの人気が高く後輩から先輩まで毎日のように告白を受けている。


「別にからかってる訳じゃないしー」

「そうなのかい?あ、有栖ネイル変えたんだね」

「そう!どう〜?」

「綺麗だよ」

「ちょ、ズルイし…ありがと」


面と向かって甘い言葉を吐かれた有栖は両手で顔を隠して照れる仕草を見せる。

ったく人が居るってのに良くそんなイチャイチャしてくれますな。

しかし、有栖姉のあんな顔は初めて見たな。


「おいおい、朝からイチャイチャしやがってヨォ〜!つうか、海斗くぅん?今日も陰気臭いねぇ」


そんな言葉を吐きながら、俺の肩に手を回してくる男子生徒。

彼の名は、鬼頭修斗。


金の短髪に鋭い目つき。

気崩された制服。

見た目通りのヤンキーで素行が悪く教師や生徒の間からも煙たがられている。

だが、暴力を振るったりはしないただ態度が悪いだけだ。

中学校からの聖夜とは仲が良い。


「修斗…君はまたそうやって海斗を馬鹿にする…」

「それな〜、海斗は別に陰キャじゃないし」

「ケッ、揶揄い甲斐がねぇー…「おはよう皆んな、朝から楽しそうだね」

「なー」

「うんうん」


そしてまた一人。

今度は3人の女子生徒と男子生徒が現れる。


「時雨ちゃん!」


きゃーっと声を上げて時雨と呼ばれた女生徒に抱き付く有栖。

他の女子生徒もまた時雨に黄色い声援を送っている。


彼女の名前は、柳生時雨。


黒髪のボーイッシュが特徴的な女子。

可愛らしさと格好良さが混合した王子様系の女子であり性格もクールで非常に男らしく同性からの人気が高い。

また、剣道やバレーをやっており剣道に関しては祖父の方が柳生家の血筋を引いているトンデモない家系でもあり、家は馬鹿でかい屋敷だ。


「時雨!おはよう」

「ああ、おはよう聖夜」


因みにだが…響聖夜は柳生時雨に好意を持っている。

東雲有栖は響聖夜が好きなようで、一歩間違えたら関係性が崩れる複雑な事情を抱えている。

が、仲は全く悪くない。


そんなキラキラした陽キャ集団に囲まれる俺の身にもなって欲しいもんだ…

別に俺は彼女達と特別仲が良い訳ではない。

ただ、有栖の幼馴染だからって言う理由だけで話しかけてもらってるだけの関係だ。

鬼頭修斗だけは、俺の事を敵視している。


「世見君もおはよ」

「ああ、おはよう柳生。今日も大変そうだな」

「ふふ、そうでもないさ…心配してくれてありがとね」

「流石は王子様って感じだよな」

「やめてくれよ、僕はそんなんじゃないさ」


少し恥ずかしそうにする柳生。

うーん、皆んなは彼女を王子様だと言うがそんな事もないような気がするんだよな〜

この前、恋愛小説を読んでたし。


「…」


おっと、これ以上彼女と話すのは止めておこう。

嫉妬した目で響聖夜が俺を見ている。

痴情のもつれに付き合うつもりは全くもってない。

面倒ごとに巻き込まれるのはゴメンだしな。

それに、俺のタイプは…


「席に着け〜」


ふと、教室の扉から女性が入ってくる。


彼女の名前は、海棠蜜音。

綺麗な黒髪ロングに黒縁メガネ。

キリッとした凛々しい顔立ち。

ピシッと着付けられたシャツでも抑えきれない豊満な胸には驚かざる得ない。

スカートに黒タイツ…まさに、俺のドストレートだ。


俺達、海棠学園一年A組の担任でありこの学園の学園長の娘でもある。


「さぁ、出席を取るぞ」


メガネをクイッと上げ、名簿表を読み上げていく。

色っぽい声色に思わず絶句してしまいそうだ。


「さてと、早速本題だが…明日は待ちに待った夏休みだ。家族や友人、それに恋人とデート…色々とやる事があるだろうが、くれぐれも羽目は外さないようにな」

「先生は彼氏と過ごすんですかー?」


と、一人の生徒がいう。


馬鹿野郎。

なんでそんな地雷を踏んでしまうんだ!


「彼氏ー?居ないぞー、おかしいよな?今頃なら私は素敵な旦那さんと結婚し可愛い子供と共に順風満帆な生活を送っている筈だったんだけどなぁー、はははは」

「なんか、すみません」


ほらー、こうなった。

しかし、世の中も不思議だ。

あんな綺麗な女性に今まで彼氏が出来た事がないのだから。


「まぁいい、そんな事よりもくれぐれも大人しく過ごせよ~?犯罪行為だけには手を出すなよ?ああ、それとーー」


そんな時ーーふと教室が静まり返る。


同時に、足元が眩しいと感じて目を向ける。


「なんだ、これ…」


教室全体を包み込むような魔法陣が出現し、僅かな光を放っていた。

その光は徐々に大きくなり、やがて全体に広がる。


「みんな逃げーー」


海棠先生が慌てて声を上げるが既に遅かった。

クラスメイト達は慌てふためき、混乱している。


謎の魔法陣から放たれた巨大な光は、俺達全員を包み込んだ。

意識は其処で途切れてしまった。


この日ーー海棠学園1年A組の生徒31人と教員1人。

合計32人の人間が一瞬にして消えてしまった。


マスコミやメディアは連日、この不可解な失踪事件を全国全世界に報道している。

また、行方不明となった生徒達の親もまた各地で彼らの行方を捜索している。


だが、見つかる事はないだろう。


何故なら、彼等はこの世ではない異世界へと召喚されたのだから。

この話が面白い!続きが気になる!と思ってくださった方は是非、評価や感想を宜しくお願い致します!

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