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寿司戦隊ニギリンジャーX  作者: 冷詞 奴
EP2 対決!アクノソシキ
7/7

7話 攻略!悪の秘密施設

寿司戦隊はウイルスのデータを持ち帰り、秘密基地に戻った。彼らはウイルスの解析を急ぎ、対策を練ることに集中する。


「このデータを解析すれば、ウイルスの特性や感染経路が分かるはずだ」

サーモンブルーが冷静に言いながら、データ解析装置にデータを入力する。


「早く結果が出るとええな……」

イカイエローは不安げに言いながら、弱ったモンゴウに思いを馳せる。


数時間後、サーモンブルーが解析結果を持ってきた。

「データが出たぞ。このウイルスは人為的に作られたバイオウェポンだ。一部の生物の細胞と結合することで、その生物を凶暴化させる特性がある」


「えげつないことを……」

イカイエローは驚きと怒りを込めて言った。


「さらに調査を進める必要があるな……このウイルスを作った犯人を突き止めねばッ!」

マグロレッドが決意を新たにした。



一方、秘密施設の地下深くでは新たな計画が進行していた。暗い部屋の中心には、無数のコンピュータと制御装置が並んでいた。白衣を着た謎の老人はその中央に立ち、冷酷な笑みを浮かべている。


「『デスムラサキ』……我が最高傑作よ。寿司戦隊がウイルスに気を取られている間に、お前を世界に解き放つ準備は着実に進んでいる。フフフ……この世界はもはや私の手のひらの上だ」


老人の手が巨大カプセルの操作パネルに触れると、カプセル内の液体が紫色に輝き始める。彼の目には狂気と勝利の光が宿っていた。


「ドクター、失礼します」


重い鉄扉のゲートが開き、屈強な黒のアーマーに身を包んだ大男が入ってくる。脇には、縄で縛られた寿司職人を抱えていた。それを見て老人は満足そうに笑う。


「おぉ、よくやった。グンカンよ」 

「テメェら……こんなことしてタダで済むと思うなよ!」


職人は怒りを込めて叫ぶが、老人は冷淡に笑うだけだった。


「寿司戦隊はすでにウイルスの解析に夢中だろう。この間に『デスムラサキ』の最終調整を進める時間は十分にあるのだよ。反抗しても無駄だ」


老人は冷たく言い放ち、再びカプセルの操作パネルに手を伸ばした。その瞬間、カプセル内の紫色の液体がさらに明るく輝き、微かな振動が室内に伝わる。


「一体何をするつもりでい……!?」

「フフ……喜ぶが良い。貴様のその寿司エネルギー……我が最高傑作の糧としてやる」


職人は目を見開き、必死に抵抗しようとするが、グンカンの力には到底及ばない。老人はパネルに手をかざし、カプセルの上部がゆっくりと開くと、内部から無数のチューブが伸びてくる。


職人が床に投げ捨てられると、カプセルから伸びるチューブが体に絡みつき始める。抵抗する職人の声が部屋に響くが、チューブは無慈悲に彼の体に突き刺さる。


その身体から、どんどんと寿司エネルギーが吸い取られていく。エネルギーが失われるにつれ、次第に職人の抵抗する声も弱くなっていった。


「フフフ……素晴らしい!なんと純度の高い寿司エネルギーだ」


コンピュータに映るモニターを見て、老人は悦に浸る。


「ドクターの最高傑作……完成も近い様です。完全にその力に目覚めた時、寿司戦隊など取るに足らない存在となるでしょう」



「ウイルスの仕組みは大方分かったが、ワクチンを作るためのデータが足りない……もう一度侵入する必要がありそうだな」

サーモンブルーが怪訝そうに言う。


「いうて相手は、当然ワイらの侵入に気づいとる。もっと手強い対策をしてくるはずや」

「あぁ。一筋縄ではいかないだろう。データが奪われたと気づいた以上、あちらから攻め込んでくる可能性も大いにある」

「そうなりゃあ寿町が危険やな……やっぱリスクを取ってでも突っ込まなきゃならん」 


寿司戦隊はもう一度施設へ挑むべく、気を引き締める。 


「ウイルスは既に町に蔓延している……町を守るため、俺はここに残ろう。3人は施設突破に集中してくれ!」

マグロレッドが拳を掲げて言うと、ブルー、イエロー、ピンクの三人は力強く頷く。

  

寿司戦隊は再び秘密施設に向かい、危険を冒してウイルスのデータを奪取する決意を固めた。



寿司戦隊は再び秘密施設に突入しようとしていた。施設のセキュリティは以前よりも強化されている可能性が高く、彼らは用心深く行動しなければならなかった。


「この先、センサーがどこに仕掛けられているか確認してくれ」

サーモンブルーが指示すると、ハマチピンクとイカイエローが周囲を警戒しながら進む。


「こっちに二体のガードがいるわね……騒がれる前にやっつけちゃいましょう」

ハマチピンクが囁き、素早く行動を開始する。


ハマチピンクは改造した特製爆弾「ワサビ爆弾S」を投げ込む。爆弾が炸裂すると、緑色のガスがガードの周りに充満し始める。


彼らは次第に、眠気に襲われてゆっくりと意識を失っていった。眠らされたガードたちを置き去りにして、ハマチピンクとイカイエローは静かに進路を進んでいく。


「この先、センサーの罠がかかっとるな……」

イカイエローが低い声で警告する。


ハマチピンクは落ち着いた声で答えた。

「センサーを回避する方法はあるかしら……そうだ!ここも私の出番ね」


彼女はポーチから小さなデバイスを取り出し、巧妙にセンサーを無効化する信号を送った。


「ほ〜。さすがは道具のピンクやな」

イカイエローが感心の声を上げると、ハマチピンクは得意げに鼻を鳴らす。


「まずは第一関門突破か。先へ進むぞ」

遅れてやってきたサーモンブルーが、周囲を警戒しながら先陣を切る。


寿司戦隊は慎重に秘密施設の奥深くに進んでいった。彼らは改良されたセンサーに注意深く警戒しながら、施設内を攻略していく。


「それにしても人の気配が無い……妙だな」

サーモンブルーが不安げに周囲を見回し、不穏な空気が施設内に漂っていることに気づく。


「せやな……敵の待ち伏せか、それとも……」


すると突然、彼らの前方から異音が聞こえてくる。部屋の隅に隠れていた敵の罠が作動し、背中にキャノン砲を背負った巨大ロボットが出現したのだ。


「なんじゃコイツは!?」

イカイエローが驚きの声を上げると、ロボットは一斉に攻撃モードに切り替わり、寿司戦隊に向かって砲撃を開始する。


「まずい……回避するぞ!」

サーモンブルーが素早く反応し、周囲に飛び散る弾丸をかわしながら、カウンターアタックに移る。


ハマチピンクは急いでポーチからデバイスを取り出し、ロボットの制御システムを混乱させようとするが、その巧妙な防御システムによってうまく機能しなかった。


「ちっ。なかなか手強いな……!」

サーモンブルーが攻撃の機会を伺っている。しかしその時、三人が分散したタイミングで床から二枚の壁が出現する。三人は壁に隔たれ、サーモンブルーはひとりでロボットと対峙する形になってしまった。


「ッ!?最初からこれを狙って……!」

「ブルーはん!どないなっとる!?」

イカイエローが壁越しに困惑の声を上げる。


「私たち、完全に分断されちゃったみたい!」

ハマチピンクも焦りを含んだ声で叫ぶ。


「こうなってしまっては仕方ない……イエロー、ピンク!ここは俺が引き受ける。二人は他の通路を探せ!」

「……分かったで!ブルーはん、気をつけてな!」

イカイエローが心配そうに叫び、ハマチピンクも同じく心配そうな表情で頷いた。


「さて……少し本気を出さないとな」

サーモンブルーはロボットとの一騎打ちに挑むため、拳を固く握りしめた。


【次回予告】


巧妙な策略により、バラバラになってしまった寿司戦隊の三人。サーモンブルーはロボットを打倒するため奮闘する。そしてイエローとピンクの前に立ちはだかるモノとは……!?次回もお楽しみにッ!

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