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私の彼は仕事が全くできないのに、“世渡り上手”なおかげで上手くいっている!

作者: 七瀬







私の彼は、完全な世渡り上手!

正直、仕事をさせれば失敗やヘマが多く、よく店長に怒られている。

でも彼の武器は、“世渡り上手!”

そこは笑って店長にやんわり自分のいいところアピールも含め、

なんとか職場にクビにもならず残っているのだ!

しかも? 彼はオバちゃん連中にやたらと好かれ、仕事で大きな失敗を

した時も、オバちゃん達が店長に直談判しクビを逃れる。

なんて“幸運の持ち主なのか?”

いや? 彼の性格が周りの人を突き動かしているのだと私は思う!




・・・彼の凄いところはそれだけじゃない!

私の家族も彼にメロメロにされているのだ!

“特に私のお母さんとおばあちゃんは彼が大好きで私がたまに実家に電話を

すると? お母さんが彼と電話を代わってほしいと言うほどに愛されている”




『“ねえ、ミサヲ君に代わって!”』

『お母さん! 私よりミサヲの方がいい訳?』

『おばあちゃんもミサヲ君と話がしたいって! 早く電話代わってよ!』

『・・・もう、分かったわよ! ミサヲ、お母さんから電話!』

『何? 祐美子さんから俺に? 直ぐ代わるよ。もしもし? 祐美子さん、』





・・・こんな感じで彼は、私の実家もフリーパスで私が居なくても自由に

出入りしているらしい。

だから私が久しぶりに実家に帰ると? 先に彼が私の実家に居たりする。

それなら一緒に実家に行ってくれたらいいのに、彼は私のお母さんと直接

連絡でやり取りをして、ちょくちょく私の実家に行っていると知った。

“流石に、これってヤバいんじゃない?”




まだまだここまでならいいのだけど、、、?

私の仲が良い女友達にも勝手に私に話も通さず会っていると知った。

これは! 本気で私は彼にキレてしまい、私は彼にこう言ったの!



『“まあ、一歩下がって私の実家に勝手に行くのはいいわ! 

でもさ、女友達に勝手に会うのはやめて! 流石にこれは認められない!”』

『なんで、いろいろ優の事とかレミたんから聞くよ。』

『“レミたん? そういうのが嫌なのよ!”』

『何? 妬いてんの?』

『そういう事じゃないでしょ! 私の知らないところで勝手な事をしないで

って言ってんのよ!』

『“結構、ブちぎれてんだな、分かったよ! じゃあーこうしようよ!

会う前に優に報告すればいいんだよな。”』

『“だからそういうんじゃないんだって! 私も一緒に、、、!”』

『あぁ! そういう事、それなら早く言ってくれれば良かったのに。』

『えぇ!?』

『分かった、会う時は一緒に行けばいいんだよな。』

『・・・まあ、そうだけど、』

『“理解した! じゃあ、優の実家や女友達に会う時は、優も連れて行く

ようにする! 約束なッ!”』

『・・・ううん、』






・・・実際に彼と一緒に実家や女友達に会うと?

彼の世渡り上手ぷりは健在! 彼は相手が誰であっても虜にしているんだと

気づかされる。

彼は私の実家でも、“自分が本当の家族と会っているかのように自然に

溶け込んでいるのだ!”

こうなってくると? 彼が何か失敗をしてもヘマをしても家族は誰一人

彼を怒る者はいない!

その分、私が彼の代わりに怒られているような気がする。



それは女友達でも一緒で!

彼は私よりも女友達に馴染んでいて、私の入る隙がないぐらいに仲良く

なっていたのだ!

このままいけば? 私の居場所は全て彼に奪われてしまう気がする。

でも帰り道、私がしょんぼりしていると? “彼が私を慰めてくれた!”

あの時私は、“彼と居るこの時間が私の居場所なんだと、再確認する。”

なんだかんだと言って、私は彼が好き!

だからこれからも、世渡り上手で彼には居てほしいと本気で私は想っているわ。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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