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参考推敲例~みんなで推敲しよう!!~

作者: 桃丞 優綰

参考にとどめて下さい。

↓原文と企画はこちら↓

「みんなで推敲しよう!!」

https://ncode.syosetu.com/n6368gt/


自分自身では感想書けないので、こういう形で自分で推敲してみる。


題「守りの色」


僕は青空が嫌いだった。


あの日までは。


「いつも空を見ておるの」


 公園のベンチに座って空を見上げていると、よぼよぼのじぃちゃんが話しかけてきた。時折公園で会っている人だ。というか近くのベンチでおんなじ風に空を見ているので、突然話しかけられたのにはびっくりしたが、無視する気にもなれなかった。少しの会釈くらいはしていたから。


「空が好きなんか」


 じぃちゃんが聞いてくる。


「嫌い」


 僕は短くそう答えた。


 まあ、勘違いされても仕方がないなと思う。嫌いなら見なきゃ良い。普通ならそうだから。


「ほぅ、嫌いなんか。嫌いなのに何故見るんじゃ」


 じいちゃんは僕を見つめてくる。


 当然の疑問なだけに答える義務を感じてしまう。でも理由を話すのは嫌過ぎて、素っ気ない答えをすることにした。


「嫌いだから」


「なるほど、嫌いだからか。なるほどな」


 じぃちゃんは少し笑いながら感心したように納得した。


 一体何に納得しているのだろう。答えた自分が言うのも何だが、十分な答えではないはずだ。


「わしは空が好きじゃ」

 

 じいちゃんがそう言った。僕は理由を聞くために黙ってそれを眺めることにする。


「空は色んな色に変わる。青空はスカッと爽快。曇りはどんより、雨はしくしく、雪はしんしん。人生も長くなると色んな事が起こる。空を見ているとそれが思い出せるんじゃ」


 青空のスカッと爽快はなんとなくわかる。けど、どんよりとかしくしくとか、そんなことまで思い出したいものなのかなと思ってしまう。


「悲しいことも思い出したいの」


 ついと口をつついて疑問を出した。


「悲しいこともじゃ。悲しいことも、思い出したいのじゃ」


 そう言うじぃちゃんはやっぱり悲しそうで、僕は訳がわからなかった。


「何で」


 今度は僕がじいちゃんを見つめる。


「認知症。聞いたことあるかの」


 見つめた先に出てきたのは、重苦しい言葉だった。


「認知症」


 聞いたことある。簡単に言うと物忘れがひどくなって、ひどくなると家族の事も忘れてしまう病気だ。


「忘れたくないんじゃ、何もかも」


 そう言うじぃちゃんは何かにすがり付くように空を見ていた。


 僕は何かしてあげないといけない。そう思った。


「おじぃちゃん。やっぱり僕、好きかも」


 僕は意見を変えることにしてみる。


「わしは本当は嫌いじゃ。思い出で共に、自分の病気を強く意識する」


 するとじいちゃんも変えてしまった。


「ううん。本当はいつもは青空が嫌いだったんだ。僕の心を無視するから。スカッと広がる青が、地球を守ってるような青が憎かった。でも、思い出せるんだ。みんなと仲良かった頃を」


 僕はとうとうと語った。


「僕、いじめられててね。誰も僕を守ってくれないから・・・・・・」


 僕は俯いてしまった。


 すると、じぃちゃんは隣に来て背中をさすってくれる。


 こちらを見るじぃちゃんを僕は見返した。涙を堪えて、そして、空を見た。


「あの青は地球を、僕らを守ってる。おじぃちゃんも。だから大丈夫。病気から守ってくれるから」


 力強く言った僕の言葉は青空に吸い込まれいった。じぃちゃんはその空をじっと見ている。


「そうか」


 じぃちゃんはそう呟いた。そして僕を見て、にっこり笑うのだった。//


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

悩みましたが、これでどうでしょうか?



題「変集者」


 昔の私はよく考え事を考えたものだ。


 これは日常的にいつもそうだった。


 あの日のことはよく覚えている。



 私はとある小説の編集者を担当している時に、ふと思い立ってコンビニに寄ったのである。


 コンビニとは広くもなく狭くもない広さで、欲しいものは何でも手に入る場所だ。


 まあだからコンビニというのだが・・・・・・。


 私の欲しいものはここにあるのだろうか。


 そんなことを考えたのをよく覚えている。




 私は当時編集長に起こられて、かなり気持ちが滅入っていた。


 編集技術が甘いというのだ。


 私が編集すると、改悪になるのだと言う。


 作品への冒涜だと言うのだ。



 そうそう、これだ。このドーナツが食べたかった。


 私は目的の物を見つけて、少し気分が高鳴った。




 言うに事欠いて、そんな言い方はないと思う。


 どうすれば文句を言わせないか考えどころである。



 140円かちょっと高いな。



 私の方針はいつも同じだ。




 「出口を出て家に向かう」




 それだけだ。


 一貫性があるというのは良いことではないのか。


 えっと、つまり何を言いたいのかと言うと、


 作品には何かしらの目的があって、


 帰るところがあるはずで、


 それを指摘し、それに合わせた文章を考えるのだ。


 例えば、恋愛小説と銘打ってひたすら暗い精神病の話が繰り広げられたなら、


 落としどころはやっぱり恋愛にするべきだろう。そういう作品を担当したこともある。



 玄関に入り、家に着く。



 あまり上司の言葉を鵜呑みにしない方が良いのかもしれない。


 結局これは私の癖でどうしようもないことなのだ。


 改悪だとは思わない。だから私は思いっきり書く。


 思うままの編集を。


 変集と言われる編集を。



 ドーナツを袋から取り出すと、大きな穴が向こう側を覗かせていた。


 

 ふと、時計を見るとまだ四時であることに気付いた。


 引き金はとんでもないところにあるもので、


 私に待っていたのは解雇という現実だった。//




なんかもっと出来たかも(悔しい)。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


題「栄光ある勝利へ」


 ピピピッ


 ピピピッ


 ピッピが


 ピピピッ


 アラームがけたたましく鳴る中で、私は重い眼を開けた。


「あぁあああっさかぁ。」


 朝日はない。まだ午前二時だ。


 ふーん。バキッ、バキキッ


 私は大きく伸びをして首を鳴らす。戦闘準備完了。さあ、朝の仕事の始まりだ。


 私はしがない新聞配達員である。然るにこんなにも早くに起きなければいけない。


 まあ、中には夜通し起きてって人もいるけど、私は寝る派である。しっかりした仕事にはしっかりした睡眠が不可欠だと思うから。私はいつも九時に寝て二時に起きるようにしている。五時間も寝れば、大抵は大丈夫だ。


 さてはて、戦闘準備と言ったが、私にはライバルがいる。他社A社の配達員だ。私とあいつはいつも同じ団地で新聞を配達するのだが、連戦連敗しているのだ。というのも、部数が圧倒的に違うからだ。


 部数が違うのなら負けて当たり前では。そう思うだろうが、こちらの条件としては先に配り始めるというのがある。そこは会社の質の違いと言うやつだ。


 そう、私の会社はライバルよりも大手会社なのである。然るに会社のメンツとしても勝ちたいものなのである。


「今日こそ勝つ!」


 ドドドドドド


 ドードとリオ


 先に始めた私は勢い良く走り出す。


 負けない、負けない、負けない。


 負負負負負負ッ!


 笑い声はいつものこうなのだ。気にしないでくれ。


 しかしなんと今日は調子が良いことか。

 

 すでに半分を過ぎている。ライバルはまだ来ていない。


 ブオォン


 やっと来た。


 しかし遅い。私はもう半分を過ぎているぞ。


 負ッ破ッ破ッ破ッ破ッ破ッ破ッ破


 トットコトット


 ハムハムム


 最後の地上階に来て勝ちを確信する。やつはまだ三階だ。

 

 と

 

 ドーン


 私は盛大にこけた。


 残りの三部が散乱する。


 打ち付けた膝が痛過ぎて、私はしばらく立てなかった。


 やばいっ、負ける。痛い。動けない。いや、かき集めるんだ。そして、動けぇええええええ!


「大丈夫ですか」


 そこにやつが悠々自適と現れる。


 あいつの手には新聞は無かった。


 負っ、負負負


「負けたよ」


「??」


 私は手を取り、涙を拭いて残りを急いで配り終えた。


 太陽がうっすらと顔を出している。


 「次は勝つんだからな!」


 私はその太陽に吠えるのだった。

企画の方でお待ちしています。

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