第3話
村での話はまだ数話続きます
この村にお世話になってから2週間がたった。定期便が出るまであと1週間とだいぶ近づいてきたがこの頃は村にもだいぶとけこめて来ていて居心地も悪くない。
初めのころは距離を取られていたが村の手伝いをしているうちに気軽に接してもらえるようになった。手伝いといっても森に罠を仕掛けに行ったり畑や家畜の世話、井戸への水くみくらいだ。そのおかげでこの世界の基礎知識も少しは理解できた。
まず距離、名称が1センチが1ミトセト50センチが1セトとなっている。時間は地球と同じで24時間、曜日も名称は違えど1週間は7日。お金に関してはこの王国では銅貨1枚だいたい10円、銅貨10枚で半銀貨1枚、半銀貨50枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚らしい。単位はラルクらしい。
ちなみにこの世界に持ち込めた武器に関しては補給の目途が立たないため慎重に使っていこうと思う。使うことはあまりないといってもいざというときに使えなければ意味がないため整備はしている。
ちなみにこの世界では護身として大なり小なり武器を持つものだといわれ剣を進められたが強度が不安なため携行していたナイフを腰に吊り下げている。
「おーい黒髪のにいちゃーん、今日も遊ぼうよ!」
まあこんな風に子供たちとも遊ぶくらいには打ち解けることができた。村では子供たちが最初に打ち解けてそれが波及していく感じだったな。しかし今からか、まだ手紙を肉屋のおっちゃんの床に届けなきゃいけないんだよな。
手紙を届けてから遊ぼうという旨を伝えるとじゃあ秘密基地で待ってるといわれた。
この子たちが言う秘密基地はほんとうに秘密基地で森のすこし外れに倒木を利用した小屋を作っている。
肉屋のおっちゃんに手紙を渡しつつ他愛もない話に花を咲かせる。
「マモルの兄ちゃんもだいぶこの村に慣れてきたよな!あと1週間だっけか?もうこのままここに根を張っちまえよ。」
そういわれても自分の状態や置かれた状況すらわからないのにねなんて張れないと思いつつも当たり障りない答えをしてしまう。ここは日本ではないがが日本の風習だ。
「それもいいですけどとりあえずは世界を見て回ろうかな、と。でもここに骨をうずめようかなと最近思うんですよね。」
「それはいい!世界回って嫁さんたくさん見つけてこの村に連れてきてくれよ!でもアリアお嬢ちゃんが嫉妬しちまうかな。ところで最近獣が多いんだが森で何か変わった様子はないか?いや、肉がたくさんとれるのはいいことなんだけどな。」
「うーん、個人的にはいつもとあまり変わりませんね。ただほんの少し静かな気がしますね。魔物とがでもでたんですかね?森の奥になんとなく嫌な気持ちがあるんですよね」
ゴブリンとかを子供たちは見たことないようだったしこの辺りは魔物がいない安全な森だと思うからそんなことはないと思うが。
「……嫌な気持ちか、瘴気が漂ってくるとそういう気持ちになる人もいるんだよな。一応後で自警団と猟師で確認に行ってみるわ。子供達にはくれぐれも森の奥に行かないように言ってくれ。」
子供たちははずれのほうにいるといったいたけれど一応連れ帰るか、万が一に備えてMDRも持っていこう。
「わかりました。子供達には俺からも伝えておきます。それと時間があればその見回りについて行ってもいいですか?」
肉屋のおっちゃんから了承を得ると俺は家に戻りMDRを肩に下げて子供たちが待つ森へと向かった。大丈夫だろうが嫌な予感がする、急ごう。
秘密基地につくとだれもおらず、地面に『ちょっと奥のほうに行ってくる。』と書置きがあった。
「くそっ」
急いで森の奥のほうへ向かう。しかしその途中で何か獣のようなうめき声が遠くから聞こえたよう気がした。
次の瞬間、鳥たちが一斉に羽ばたき子供たちが行ったであろう奥のほうからとても嫌な気配を強く感じた。これはただではすまない、そう思い気を引き締めてMDRに弾を装填し軽く構えながら前へ進む。
嫌な気配が膨れ上がってきた。おそらくここを抜けたら相対するだろう。
音をたてないようにそっとぬけるとそこには距離がかなり離れているとはいえ子供たちといろんな動物の特徴をもった形容しがたい黒い獣が向かい合っていた。
バァンッ!!!
獣の注意をひくために単発で上空に発砲する。
「お前らゆっくり下がりながらにげろ!獣がこっちに向かってきたら急いで村にもどれ!」
ブルモオァァァ!!!!
驚いたのか敵対心からかわからないが獣は叫び声をあげこちらに向かってきた。小回りでは有利だが5.56mmがこの獣にどれほどきくか……
目標は前方の獣、完遂条件は獣の撃退または駆除。さあ戦闘開始だ
見た目だけならボスの様な、マモルにとってはこの世界で初めての人間以外の生物、しかも敵対生物がでてきました。果たしてこの装備で倒せるのか?
まだ文章を書くのって難しいですね、まだまだ試行錯誤中です。温かい目でみてください