ブル最高司令官との密会
翌日の夜… ロウはセナ達に連れられブル最高司令官の部屋へとやって来た…
ブル最高司令官は相変わらず大きな体で威風堂々と椅子に座っていた…
そしてセナとロウをブル最高司令官の部屋に残しジルとキーナは部屋の外に出て行った…
セナとロウはブル最高司令官の座る机の前まで歩くとセナが話し出した…
「ブル最高司令官、ロウを連れて来ました」
セナはそう報告した。
「ご苦労、ロウ君、久しぶりだな」
ブル最高司令官は軽く微笑みロウにそう言った。
「はい… お久しぶりです… 」
ロウは一体これから何を話し合うのか不安に思いながらもそう言った。
「まぁ、突然の事で君も戸惑っていると思うが私の話を聞いてくれ」
ブル最高司令官はロウにそう言った。
「はい… 一体僕に何の用でしょうか?」
ロウは恐る恐るそう聞いた。
「私と前に会った時、君に話をしただろ?私が何故君にあんな話をしたのか、君には分かるかね?」
ブル最高司令官はロウを見ながらそう聞いた。
「分かりません… 」
ロウは首を横に振りそう言った。
「そうか… 分からないか… 君もセナを通してこの戦争の真実を知っただろ?」
ブル最高司令官はそう聞いた。
「はい… 全て知りました… 」
ロウは1度頷きそう答えた。
「なら… 君は今どう思う?このままでいいと思うかね?」
ブル最高司令官は少し恐い顔をロウに見せそう聞いた。
「いや… よくないと思います… でも、僕には何も出来ないので… 」
ロウは1度首を横に振りそう答えた。
「はっはっはっは、君は何故私が君にこんな話をしたのか本当に何も分からないようだ… 実はな… 君にも出来る事が1つだけあるのだよ」
ブル最高司令官は微笑みそう言った。
「僕に出来る事?」
ロウは怪訝そうにそう聞いた。
「そうだ、君に是非やってもらいたい事がある… と、その前に、君に確認したい事がある… 君は先程このままではよくないと私に言った… なら… この計画をぶち壊す為に私達の味方になれるか?」
ブル最高司令官はそう聞いた。
ロウは少し考えた後、セナを見た…
するとセナが…
「ロウ… 危険な事だから無理しなくてもいいよ… 」
そう言った。
するとブル最高司令官が…
「セナ君、余計な事は言わなくていい… 」
そう言いロウを見て話を続けた…
「君も北地区の惨状を目のあたりにしただろ?南地区だって同じ様なものだ… このまま計画通りに進めば悲劇はさらに続く… 誰かが止めなきゃならん… 止められる誰かが… 今止めなきゃ誰も止められなくなる… 君はそれでもいいのかね?」
ブル最高司令官は片方の眉を上げそう聞いた…
ロウは、再び考えた後…
「僕は何をすればいいんですか?」
そう答えた…
⁈
するとブル最高司令官とセナが1度目を合わせ2人は再びロウを見た。
「はっはっはっは、ロウ君!それでこそ男だ!はっはっはっは、私は今、君を抱っこしてチューしたいくらいに嬉しいぞ!はっはっはっは」
ブル最高司令官は机を叩きながら笑いロウにそう言った。
「ロウ!私も嬉しい」
セナは目から涙を流しロウにそう言ったのだった…




